ウィーン国立歌劇場のアーカイヴは、今日はヤナーチェックの「利口な女狐の物語」(2016年4月11日公演)で、OTTAVA TVですと4月8日から4月10日まで観ることができます。ヤナーチェクはチェコの作曲家なのでチェコ語で物語は進みます。出てくるのは森番(人間)、女狐に男狐、森番の飼い犬、雄鶏に雌鶏、カエルに穴熊、キツツキ、蚊、ふくろう、かけす、と心温まるとっても楽しいオペラです。

女狐ビストロウシュカ/チェン・レイス Chen Reiss
雄狐ズラトフシュビテーク/ヒョナ・コ Hyuna Ko
森番/ローマン・トレーケル Roman Trekel
森番の妻・フクロウ/ドンナ・エレン Donna Ellen
校長/ジョセフ・デニス Joseph Dennis
司祭・アナグマ/マーカス・ペルツ Marcus Pelz
蚊/ベネディクト・コーベル Benedikt Kobel
行商人ハラシュタ/パオロ・ルメッツ Paolo Rumetz
パーセク(居酒屋の主人)/ヴォルフラム・イゴール・デルントル Wolfram Igor Derntl
パーセクの妻/ジョセフィーナ・モナーチャ Jozefina Monarcha
犬・キツツキ/イルセヤー・カイルロヴァ Ilseyar Khayrullova
おんどり/ハインツ・ツェドニク Heinz Zednik
めんどり/シミナ・イヴァン Simina Ivan
カケス/セシル・イルカー Secil Ilker
指揮/トマーシュ・ネトピル Tomas Netopil
演出/オットー・シェンク Otto Schenk
舞台装置/アムラ・ブッフビンダー Amra Buchbinder
照明/エメリッヒ・シュタイグベルガー Emmerich Steigberger

舞台は暗い乾燥した渓谷、森番(ローマン・トレーケル)が一休みしていると、こおろぎ、バッタ、蚊、カエルが現れ、子供の女狐ビストロウシュカ(チェン・レイス)が登場し、森番は可愛いからと家に連れて帰ります。捕まったビストロウシュカは、犬と一緒に紐で縛られ、そこに鶏たちが現れて馬鹿にされたため脱走を決意します。
穴熊の住む洞穴に行き、穴熊の広い家を手に入れ、オス狐ズラトフシュビテーク(ヒョナ・コ)と結婚し、森の仲間たちに祝福されます。
行商人のハラシュタは結婚をするため狐をマフにして婚約者に贈ろうと狐を追いかけて行き、銃がビストロウシュカに命中した。
居酒屋の庭では、行商人ハラシュタの結婚相手のテリンカが狐のマフをしてたと言う噂が持ち上がる。
数年後暗い渓谷で森番が居眠りをしていると、夢の中で母狐ビストロウシュカそっくりの子狐に会い、捕まえようとするが捕まえたのは蛙だった。その蛙が言うには、私はあんたのよく知っている蛙じゃなくてその孫だよ!とさりげなく輪廻転生をほのめかして終わりです。
オットーシェンクの演出ですが、ほとんどヤナーチェクの台本通りの自然な演出で今回のアーカイヴの収穫物の一つとなりました。
昆虫や動物に扮したウィーン国立歌劇場の児童合唱団の歌や踊りがとっても可愛いい。児童合唱団は、「真夏の夜の夢」や「ファルスタッフ」「ヘンゼルとグレーテル」でも大活躍しています。なんだかチェコのボヘミア地方にも行ってみたい気がしてきました。

 

ウィーン国立歌劇場「利口な女狐の物語」
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