今年もクァルテット・ベルリン=トウキョウ

2月7日(木)

サルビアホール 第108回クァルテット・シリーズは、クァルテット・ベルリン=トウキョウです。

J・S・バッハ/フーガの技法~コントラプンクトゥスⅩⅣ BWV1080
J・S・バッハ/コラール「わが心の切なる願い」BWV727
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第10番変ホ長調作品74「ハープ」
     ~休憩~
シューベルト/弦楽四重奏曲第15番ト長調D887
 クァルテット・ベルリン=トウキョウ

今回、ヴィオラに新しいメンバーが加わり、改めて紹介すると、

ヴァイオリン:守屋剛志  モティ・パヴロフ  
ヴィオラ:グレゴール・フラーバル  チェロ:松本瑠依子  となります。

バッハ(1685ー1750)のフーガの技法BWV.1080コントラプンクトゥス14は、3つの主題による4声のフーガで、3つ目の主題にはバッハ(B-A-C-H)の音形がみられるが、239小節で未完に終わった。今回はそのまま続けてコラール「我が心の切なる願い」が演奏された。

ベートヴェン(1770-1827)の弦楽四重奏曲第10番「ハープ」は、1809年ベートーヴェン39歳の最も充実しているときに書かれた作品。

シューベルト(1797-1828)の弦楽四重奏曲第15番は、死の2年前1826年、これが最後の弦楽四重奏曲となる。40分という長さが全然気にならないくらい集中力と説得力があり思わず引き込まれてしまう充実した演奏会でした。
アンコールはハイドンの作品76の6から第3楽章メヌエット、
とクルタークのオフィシウム・ブレーヴェから最後の楽章。

 

広上・チャイコフスキー・ 小林美樹

2月2日(土)

広上淳一のチャイコフスキー2連日の初めは千葉市民会館大ホールで、
東京フィルハーモニー・第51回千葉市定期演奏会です。
マエストロ広上と「もっと、チャイコフスキー!」とうたっています。
千葉駅は乗り換えでホームに降りたことがありますが、駅前に来たのは初めて、モノレールの線が立体交差して少し古びているのが面白い。

チャイコフスキー/弦楽セレナードハ長調作品48~第1楽章
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35
     ~休憩~
チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調作品64
 指揮/広上淳一
 ヴァイオリン/小林美樹
 コンサートマスター/依田真宣

〝オー人事、オー人事〟のコマーシャルで有名になったチャイコフスキー(1840−1893)の弦楽セレナードで始まり、
11月にラザレフ日フィルでチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をやったばかりの小林美樹さんが今度は真っ赤なドレスを来て現れ大喝采です。ラザレフや広上さんに愛されて大きくなってゆく小林美樹さんですね!
美樹さんのアンコールはバッハの無伴奏ソナタ第1番~アダージョ
最後は交響曲5番(1888年)、クラリネットが提示する「運命の主題」が形を変えて現れ、3楽章のワルツからフィナーレと進む。

2月3日(日)

広上のチャイコフスキー2日目は、初台の東京オペラシティ「午後のコンサート」です。

チャイコフスキー/スラヴ行進曲
チャイコフスキー/弦楽四重奏曲第1番ニ長調作品11~第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」
チャイコフスキー/イタリア奇想曲作品45
     ~休憩~
チャイコフスキー/幻想序曲「ロメオとジュリエット」
チャイコフスキー/弦楽セレナードハ長調作品48~第1楽章
チャイコフスキー/大序曲「1812年」作品49
 指揮とお話/広上淳一
 コントマスター/依田真宣

めちゃめちゃ楽しいチャイコフスキーオンパレードですが、このシリーズはお話がつき、美人アナウンサーの田添菜穂子さんと広上さんで楽しいトークをしながら進めてゆきます。
広上さんが午後のコンサートに登場したのは、2004年の山本直純特集、2009年のNHK大河ドラマ音楽特集、そして今日の2019年チャイコフスキー特集です。大学オケに4年間いた私ですら「スラブ行進曲」と「イタリア奇想曲」はやったことがあるくらいポピュラーな曲で、ここでも「オー人事 オー人事」が後半に入ってきます。アンダンテカンタービレは、チャイコフスキーの本質だと広上さんも言っていました。
そして「1812年」ナポレオンがモスクワに侵攻してロシア軍の反撃により大敗北した歴史を描いた曲で、P席左右にバンダと大太鼓が並び大砲が炸裂して大音響でした。これって広上が日本で振るのは初めてだったそうですよ。
また聴きたい!



小林研一郎・堤 剛

1月25日(金)

第707回日本フィル東京定期演奏会は、チャイコフスキーの交響曲3番「ポーランド」と堤さんのチェロでシューマンのチェロ協奏曲です。



シューマン/チェロ協奏曲イ短調作品129
     ~休憩~
チャイコフスキー/交響曲第3番ニ長調作品29「ポーランド」
 指揮/小林研一郎
 チェロ/堤剛
 コンサートマスター/木野雅之
 ソロ・チェロ/菊地知也


桂冠名誉指揮者の小林研一郎と堤剛との共演は、大御所同士で新年の幕開けにふさわしい。

ロベルト・シューマン(1810−1856)の有名なチェロ協奏曲は、1850年9月に妻クララと5人の子供達を伴ってライン河畔の小都市デュッセルドルフにオーケストラと合唱団の指揮者として着任し、わずか2週間でスケッチを書き上げ11月1日はスコアを完成させていた。初演はシューマン没後4年を経た1860年4月23日、内省的で重厚な曲で巨匠2人の豪華な饗宴でした。

チャイコフスキー(1840−1893)の交響曲3番「ポーランド」は、6曲の交響曲の内唯一5つの楽章を持つ曲。1875年の夏2ヶ月間で一気に書き上げられ、同時期にはバレエ音楽「白鳥の湖」があります。コバケンのゆっくり流れるような旋律が美しい。
新春の東京定期、いろんな人にお会いして明けましてもめでとうの挨拶を交わしました。

ナンカロウ・一柳 慧・ブリテン

1月21日(月)

サルビアホール 第107回クァテットシリーズは、クァルテット・エクセルシオの現代作曲家のシリーズです。
なんと現代作曲家として有名な一柳慧さんと音楽評論家の渡辺和さんが登場して、
プレトークもありました。

ナンカロウ/弦楽四重奏曲第1番
一柳慧/弦楽四重奏曲第3番「インナー・ランドスケイプ」
     ~休憩~
ナンカロウ/弦楽四重奏曲第3番
ブリテン/弦楽四重奏曲第1番ニ長調作品25
 クァルテット・エクセルシオ

コンロン・ナンカロウ(1912−1997)は、アメリカ出身、スペイン内戦で義勇軍に参加したため「共産主義者」の烙印を押され政治的圧力を受けた。。1940年からメキシコに移住、56年に国籍を得た。
1945年、33歳で作曲された弦楽四重奏曲1番は、端正で常識的な作品。
1987年に作曲された弦楽四重奏曲3番は、弦楽四重奏の枠組みを解体する狙いを感じさせる作品。最初チェロが3拍子で始まり、そこにヴィオラが4拍子で次に第2ヴァイオリンが5拍子で、第1ヴァイオリンが6拍子で加わり最後は力強い総奏で終わる。とにかく面白いから聴いてみてください。
ナンカロウの1番と2番の間に一柳慧さんの「インナー・ランドスケイプ」が入ってきます。

一柳慧(1933-)は、1950年代にニューヨークへ渡り、ジョン・ケージに師事、帰国後は日本に現代音楽を紹介し「ケージ・ショック」と言われるほどの衝撃を音楽シーンに与えた人で、その人が今日トークに出演しているのですが、一柳慧の弦楽四重奏曲3番「インナー・ランドスケイプ」は、奥様が亡くなって、奥様とも親しくしていたニューアーツ弦楽四重奏団のメンバーの委嘱によって書かれた曲で、「頭」で書くというより「心」で書いた作品だと一柳 慧 本人が言っていました。

最後のブリテン(1913−1976)は、1939年にアメリカへ渡り、数年間を過ごすが、1941年に室内楽の発展に貢献したパトロンとして著名なクーリッジ夫人の委嘱によって書かれた、弦楽四重奏曲1番は、ブリテンのアメリカ時代における重要作品の一つで、初め澄み切ったハーモニーから力動的で急速な部分が交錯し、3楽章では「ピーター・グライムズ」の間奏曲「月光」と似ていると言われる内省的な部分から4楽章は疾走する音が様々に変化してフィナーレとなる、気持ちのいい曲。

一柳慧さま、初めにに結婚したのがオノ・ヨーコさまだったりして、
ナンカ!ナンカ!凄い演奏会だったような気がします。

バッティストーニ 「千人の交響曲」

1月19日(土)

新宿文化センター会館40周年を迎えて、今日は指揮者にバッティストーニ、ソリストは木下美穂子、福井敬など札幌文化芸術劇場 杮落とし公演と同じメンバーでマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」が演奏されました。

マーラー/交響曲第8番
 管弦楽/東京フィルハーモニー交響楽団
 指揮/アンドレア・バッティストーニ
 第1ソプラノ/罪深き女/木下美穂子
 第2ソプラノ/懺悔する女/今井実稀
 第3ソプラノ/栄光の聖母/安井陽子
 第1アルト/サマリアの女/中島郁子
 第2アルト/エジプトのマリア/小林由佳子
 テノール/マリアの崇敬の博士/福井敬
 バリトン/法悦の教父/青山貴
 バス/瞑想する教父/ジョン・ハオ
 オルガン/三原麻里
 合唱/新宿文化センター合唱団、花園小学校合唱団(指導/根本潤子)、西新宿小学校合唱団(指導/草深陽子)
    関北みどりの風合唱団、マーガレット少年少女合唱団
 合唱指導/山上健志
 発声指導/鈴木マチ子
 合唱ピアノ/井熊康子

グスタフ・マーラー((1860−1911)の交響曲第8番は、マーラーのウィーン時代の最後の作品で、1部では中世マインツの大司教バヌス・マウルス作と言われるラテン語賛歌「来たれ、創造主たる精霊よ」、2部ではゲーテの戯曲「ファウスト 第二部」の終末部分に基づいた歌詞が取られている。1906年の夏、ヴェルター湖畔マイアーニックの作曲小屋で第1部はわずか3週間でスケッチ、8月18日には全曲を完成した。翌1907年の夏にオーケストレーションされ、妻アルマに献呈されている。
1910年9月12日・13日「ミュンヘン博覧会1910」と題された音楽祭のメインイヴェントとしてマーラー自身の指揮で演奏され大成功をおさめ、嵐のような熱狂は30分近く続いた。
改めて、1部のラテン語宗教賛歌と2部のゲーテの「ファウスト」のドイツ語の詩を1つの曲にまとめてしまうマーラーの才能に敬意を表するとともに、もっと聴く機会があればと思いました。バッティストーニさんソロの皆さん、合唱の皆さん、東フィルや新宿文化センターの関係者の皆さん有難うございました。

読響・山田和樹 恍惚の世界

1月18日(金)

新春の読響第584回東京定期演奏会は、世界を天翔る指揮者山田和樹さんの恍惚の世界。
藤倉大さんの新作ピアノ協奏曲第3番「インパルス」(日本初演)は、ピアノが小菅優さんです。


諸井三郎/交響的断章
藤倉大/ピアノ協奏曲第3番「インパルス」(日本初演)
     ~休憩~
ワーグナー/舞台神聖祭典劇「パルジファル」第1幕への前奏曲
スクリャービン/交響曲第4番「法悦の詩」
 指揮/山田和樹
 ピアノ/小菅優
 コンサートマスター/長原幸太

諸井三郎(1903−77)の交響的断章は、諸井が25歳 東大卒業時の1928年に作曲されたもの。
藤倉大(1977-)の作品、ピアノ協奏曲1番(アンペール)の日本初演を名古屋に聴きに行きましたがその時のピアノは小川典子さんでした。ピアノ協奏曲2番(ダイアモンド・ダスト)、ピアノ協奏曲3番が今日の(インパルス)で、2018年10月山田和樹指揮モンテカルロ・フィルと世界初演して絶賛された作品です。そして今日が日本初演。全体的に気持ちの良い感覚がずっと持続する部分もあり、ピアノがインパルス(信号)としてオーケストラに信号を送り、インパルシブ(衝動的)にオーケストラが即座に反応を繰り返す。小菅優はインパルス演奏後にアンコール藤倉大の最近作(ウェイヴス)を披露してくれました。
ワグナー(1813−83)の最後の作品「パルジファル」は、カトリックやプロテスタントだけでなく、東洋思想や仏教までも取り入れた「舞台申請祭典劇」という題がつけられている。無垢な青年パルジファル魔法使いクリングゾルに奪われた聖槍を取り戻す物語。
そしてスクリャービン(1872−1915)の交響曲第4番「法悦の詩」、この曲による「法悦」とは、音楽による大きな精神の高揚によってシャーマンのトランス状態のような感覚になること。
新年の読響は山田和樹の艶やかな響に始まりました。
なお、藤倉大さんに同級生の鈴木紗理奈さんから花束が送られていましたよ。


日本フィル・下野「新世界」

1月12日(土)

〜2019年新春の幕開けはフレッシュな響とともに〜
日本フィルハーモニー交響楽団の第344回横浜定期演奏会1月はドヴォルザークの「新世界」と決まっています。今回は指揮が下野竜也、ブラームスのドッペルコンチェルトのヴァイオリンは三浦文彰、チェロがフィンランド系オランダ人の若きヨナタン・ローゼンです。

ベートーヴェン/「プロメテウスの創造物」序曲作品43
ブラームス/ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調作品102
     ~休憩~
ドヴォルザーク/交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
 指揮/下野竜也
 ヴァイオリン/三浦文彰
 チェロ/ヨナタン・ローゼマン Jonathan Roozeman
 コンサートマスター/木野雅之
 ソロ・チェロ/菊地知也

横浜定期はプレトークがあり、今日はヨーロッパ文化史研究家の小宮正安氏の担当で、今回キーワードは文化交流から生まれたプログラム
ベートーヴェン(1770−1827)の「プロメテウスの創造物」は、イタリア人の舞踊家ヴィガーノの依頼を受けて作曲した数少ないバレエ音楽で、その序曲の部分のみ演奏。バレエの初演は1801年3月21日の宮廷劇場。

次のブラームス(1833−1897)のドッペルコンチェルトは、最後の大規模な管弦楽曲でユニークな名曲として有名ですが、当時長年の友人であるヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムと仲違いをしていて、お互いの心の溝を埋めるため曲中で独奏ヴァイオリンを用い、その意見をヨアヒムに求め、好意的な意見を受けたため、1887年10月18日ケルンにおいて、チェロのローベルト・ハウスマンとヴァイオリンのヨアヒムを独創者に迎えて作曲者自身の指揮で初演された。
20歳前半ののヨナタン君と三浦君の新鮮なコンビで演奏されました。

最後のドボルザーク(1841−1904)とブラームスの関係は有名ですが、今回はドヴォルザークが1892年ニューヨークのナショナル音楽院の創設者ジャネット・サーバー女史に招かれ1895年春までの2年半に及ぶ音楽院院長職時代に次々と傑作を書き上げた。そのジャネット女史に焦点を当てます。彼女はデンマーク系アメリカ移民の娘でたまたまパリの音楽院で学んだりし、サーバーさんというお金持ちと結婚しN.N.音楽院を作って黒人でも受け入れるという教育方針をたてた。その影響でドヴォルザークは様々なアメリカの民族音楽を採集研究し、弦楽四重奏曲「アメリカ」などに反映させている。ドヴォルザークがアメリカにあったボヘミア移民の村を訪れ作曲されたのが「新世界交響曲」1893年。
というわけで、下野マエストロのこだわりの選曲による新年の「新世界」は、力強いタクトでキリッとしまった演奏を聴かせてくれました。
アンコールは、ドヴォルザークの歌曲「我が母の教えたまいし歌」を管弦楽に編曲したものでオーボエがメロディーを、トランペットがソロを、ヴィオラの合奏が素晴らしくハッとするような編曲でした。

肉バルで新年

新年の幕開けは、若者と秋葉原にある肉バル「肉ソン大統領」に行ってきました。3人でお肉を2.9キロ食べてきましたよ。


肉バル「肉ソン大統領」

牛肉、若鶏、豚肉、ラム肉、ソーセージと北海道で取れたじゃがいもや玉ねぎやニンジンなどが入ってとても健康的。
デザートはクリームチーズのムース、カシスとベリーのシャーベット、パインとマンゴのシャーベットでした。
今年は春から健康的でパワフルな〝美味しい!〟のスタートになりました。