緊急事態宣言下、いろんな行事が中止になったり無観客だったりしている中、クラシック業界は恵まれているなあとつくづく思います。
新宿文化センターで8月28日、29日、31日と二期会は「ルル」を公演しました。最後の31日に行ったのですが、ほぼ満席、そしていつもの音楽仲間の人たちの中のオペラ好きも来ていました。指揮はマキシム・パスカル、演出はカロリーネ・グルーバー、ルルは28、31日Aキャストの森谷真理さん、29日はBキャストの冨平安希子さん。

マキシム・パスカル カロリーネ・グルーバー 森谷真理

ルル/森谷真理
ゲシュヴィッツ伯爵令嬢/増田弥生
劇場の衣裳係、ギムナジウムの学生/郷家暁子
医事顧問/加賀清孝
画家/高野二郎
シェーン博士/加耒徹
アルヴァ/前川健生
シゴルヒ/山川浩司
猛獣使い、力業師/北側辰彦
公爵、従僕/高田正人
劇場支配人/畠山茂
ソロダンサー/中村溶
管弦楽/東京フィルハーモニー交響楽団
指揮/マキシム・パスカル
演出/カロリーネ・グルーバー
装置/ロイ・スパーン
衣裳/メヒトヒルト・ザイペル
照明/喜多村貴
映像/上田大樹
舞台監督/村田健輔

ウィーン国立歌劇場の「ルル」は3幕でしたが、今回は2幕までで3幕の切り裂きジャックは出て来ません。2幕の終わり、「ルル組曲」から変奏曲とアダージョが演奏されます。そしてルルに寄り添っていたソロダンサーの中村蓉さんがコンテンポラリーダンスでルルの内面を表現してゆきます。するとルルの森谷真理さんはドレスを脱いでダンサーと同じ下着姿でルルの内面を表します。
原作はフランク・ヴェーデキントの戯曲「地雷」と「パンドラの箱」ルルは、12歳で体を売って稼ぐことを覚えたストリートチルドレン。シェーン博士に拾われて社会的には認められない存在としての扱いを受けるが、ルルの魅力に周りの全ての男や女が取り憑かれて目茶苦茶にしてしまう。コメディーだと思えば軽いですね。
カロリーネ・グルーバーの演出は、数体のルルのマネキンを使ってルルがネリー、エヴァ、ミニョンと呼ばれる別の人格でもあることを表現している。マネキンはアップに映像化されたりかなりセクシーに作られている。
音楽は1885年ウィーン生まれのアルバン・ベルクで、シェーンベルクなどと「無調」「十二音技法」を使っての新しい試みをしている。世紀末のウィーンと新しい音楽技法、ベルク自身の女性関係、など話題にこと欠かないこの作品はヨーロッパでも人気があり必ず満席になるという噂です。今回、舞台下手に打楽器が並べられアルトサックスやヴィブラフォンなどを巧みに使っている。ルルの透明な声は森谷真理が二期会最後のお仕事として記録に残ることと思われます。

二期会 アルバン・ベルク「ルル」
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