12月10日(金)

変異株の影響で外国から来る演奏家がボイコットされる中、日本フィル定期演奏会のカーチュン・ウオンは幸運なことに11月から日本に滞在していたため、主席客演指揮者就任披露演奏会として指揮台に立てることとなりました。
そして、サントリーホールはもうクリスマスです。

《首席客演指揮者就任披露演奏会》
アルチュニアン/トランペット協奏曲
     ~休憩~
マーラー/交響曲第5番嬰ハ短調
 指揮/カーチュン・ウォン
 トランペット/オッタビアーノ・クリストーフォリ
 コンサートマスター/木野雅之
 ソロ・チェロ/菊地知也

アルチュニアンのトランペット協奏曲は、中央アジアのアルメニアに生まれたアレクサンドル・アルチュニアン(1920-2012)の作品、日本フィルのソロトランペットのオッタビアーノ・クリストーフォリが担当し、素晴らしいソロを聞かせてくれた。オッタビアーノは、イタリア人で、日本のみならずイタリア、韓国で活躍中。ちなみにカーチュン・ウォンもトランペット奏者だったとか。
オッタビアーノは大活躍した前半に引き続き、後半でもマーラーの5番の始まりから活躍します。

グスタフ・マーラー(1860-1911)は、ウィーンとプラハの間のカリシュトに生まれた中産階級のユダヤ人で、オペラの指揮者として出世してゆきシーズンオフ毎に作曲活動に専念した。
20世紀が始まった年の夏、冬の終わりに生死の境を彷徨った病から癒えたウィーン帝立歌劇場音楽監督マーラーは、4楽章からなる正統な交響曲作曲に勤しむ。最初の数楽章を終え、二回りも年下のアルマ夫人との生活が始まった翌夏にアダージェットからフィナーレを完成。1904年にケルンで初演に漕ぎ着けた。生涯で最も幸せで安定した時期に書かれたと言われる。
2016年にグスタフ・マーラー国際指揮者コンクールで優勝したカーチュン・ウォンのマーラー5番ですから、指揮者の気迫がオーケストラ全体にみなぎり、真剣に指揮に答える楽団員の表情が伺えました。凄かった!



カーチュン・ウォンのマーラー5番
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