秋の演奏会   次は日本フィル、この4月に英国のバーミンガム市交響楽団の首席指揮者に就任した山田和樹さんの「モーツァルト バッハ ウォルトン」です。
プレトークでは本当に嬉しそうな様子で、バーミンガム響は名だたる指揮者が若い時に振るオケなので、40代の山田が就任できたのは、若見えする日本人だからかなと言っていました。

モーツァルト:セレナード第13番 アイネ・クライネ・ナハトムジークK.525
J.S.バッハ(斉藤秀雄編集)シャコンヌ
   休憩
ウォルトン:戴冠式行進曲「宝玉と勺杖」
ウォルトン:交響曲第2番
指揮:山田和樹

モーツァルトのアイネ・クライネは、山田が音楽監督を務めるモンテカルロ・フィルとコロナ明けに初めて演奏したもの。
バッハのシャコンヌは斎藤秀雄編曲で共にこんな大編成で聴くのは初めてですがこれも面白い。

ウィリアム・ウォルトン(1902-83)は最も英国らしい作曲家、エリザベス2世(在位1952-2022)の戴冠式の祝賀の一環に書いた作品が今回の戴冠行進曲「宝玉と杓杖」でトランペットのファンファーレで始まり、エルガーの「威風堂々」のような格調高い調べから行進曲に入り打楽器が打ち鳴らされ華やかな雰囲気の中で終わります。

ウォルトンは第2次世界大戦後、アルゼンチンで知り合った女性と結婚し、イタリア・ナポリの沖合にあるイスキア島に移住し英国を離れるとますます英国を思い出して、英国らし作品を書くようになった。
交響曲2番はロイヤル・リヴァプール・フィル協会の依嘱作品として作曲され、1960年のエディンバラ音楽祭にて初演された。前衛音楽が上昇していた時期に、一見保守的な作曲様式だったため酷評されたが、後に洗練された管弦楽法が発揮された精巧な作品と分かり評価されるようになった。演奏するのも難しそう。あとウォルトンは、映画音楽で主にローレンス・オリヴィエ主演のシェイクスピア3部作など手掛けている。

 

日本フィル 第753回東京定期演奏会
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