第758回日本フィル東京定期演奏会は、カーチュン・ウォンの日本フィル首席指揮者就任披露演奏会となりマーラーの交響曲第3番が演奏されました。
この曲は、カーチュン・ウォンが2016年のグスタフ・マーラー国際指揮者コンクールで優勝した時の曲で、その名を世界に知られることになった。

2023年10月14日(土)サントリーホール
日本フィル第754回東京定期演奏会
【首席指揮者就任披露演奏会】
マーラー/交響曲第3番ニ短調
指揮/カーチュン・ウォン
メゾ・ソプラノ/山下牧子
女声合唱/harmonia ensemble (合唱指揮/福永一博)
児童合唱/東京少年少女合唱隊 (合唱指揮/長谷川久恵)
コンサートマスター/田野倉雅秋
ソロ・チェロ/門脇大樹
 
第3楽章舞台裏のポストホルンは、オッタビアーノ・クリストフォーリ。第6楽章最後のシンバルは、舞台一杯に広がった7組のシンバルが打ち鳴らされる壮大さで、難しい管楽器ソロもミスのない素晴らしい演奏でした。
演奏会後の拍手は鳴り止まず、カーチュン・ウォンがなかなか退場出来ない状態でしたし、サントリーの入り口ではいつもの友達が集まり感動で涙が溢れたという同類がいて感動を分かち合いました。

マーラーの3番について、
この交響曲は全6楽章からなり、天地創造を一から描いたような作品です。
第1楽章は山脈、動乱の嵐、激しい高波の音と共に地球の誕生が描かれています。
第2楽章は木や花のような植物相(フローラ)が描写され、
第3楽章には鳥や動物など動物相の響に包まれますが、時折ポストホルンの崇高な響きによって中断されます。
第4楽章に、ようやく人間が登場し神秘的な雰囲気で歌が奏でられます。
人間は複雑で謎にみちていて理解が難しい生き物かもしれません。
第5楽章では天使たちが登場し「天上の暮らし」の歌詞を合唱団が歌い、マーラー交響曲第4番を予示しています。
最終章の第6楽章では、全てを受け入れる包括的な愛が描かれています。
美しいパッセージが疑心暗鬼を抱く瞬間と対比しながらも、より大きな愛の力で心に安らぎを与えてくれます。
                          カーチュン・ウォン

カーチュン・ウォン 日本フィル首席指揮者就任披露演奏会
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