新春初の日本フィル第767回定期演奏会は、今大活躍の山田和樹さんのイギリス特集です。
2023年からバーミンガム交響楽団の首席指揮者、2024年には音楽監督にも就任し、他にも数々のオーケストラと共演している。
そして、今年2025年6月にはベルリンフィルとのデビューを予定している。

2025年1月18日(土)サントリーホール
日本フィル・第737回東京定期演奏会
エルガー/行進曲「威風堂々」第1番ニ長調作品39-1
ヴォーン=ウイリアムス/ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス「揚げひばり」
~休憩~
エルガー/交響曲第2番変ホ長調作品63
ヴァイオリン/周防亮介
指揮/山田和樹
コンサートマスター/扇谷泰朋
ソロ・チェロ/門脇大樹
ソリスト・アンコール パガニーニ/英国国歌「God save the King」による変奏曲作品9。威風堂々では指揮者もスレイベルを叩いて参加。在籍42年の第4ホルン奏者で、その間インスペクターを35年間(史上最長)務めた宇田紀夫の最後の演奏会。
プレトークで話していたように、山田は高校時代吹奏楽部に属しており、指揮者としてエルガーの「威風堂々」を演奏したことがあるという。
現在英国のバーミンガムで「威風堂々」を演奏できるのは本当に感慨深いことと話しておりました。夢が叶った!
今日の日本での「威風堂々」「揚げひばり」「エルガー2番」は、このまま英国に持って帰っても十分感動できると誰かが言っていました(日本フィルと共にね)
ギンギンの衣装で現れた周防さんの「揚げひばり」これはヴォーン=ウイリアムス作ですが、英国の田園の澄み切った上空を雲雀が飛んでいる風景が思い描かれて素晴らしい。アンコールはパガニーニの英国国歌による変奏曲でこれもまた凄いテクニックです。
最後のエルガー2番は、1910年5月に崩御した故エドワード7世国王陛下の思い出に捧げられている「エドワード時代」の短くも輝かしい時代への挽歌にも聞こえる。エドワード7世は競馬にも熱中しており、ダービーに優勝し、生産者チャンピオンにもなったらしい。そんな国王を偲び輝かしかった英国を思いながら、勇壮なそして懐かしいエルガー2番を楽しみました。
山田和樹 イギリス音楽