11月7日(木)
サルビアホール ・クァルテットシリーズ 第120回は、大阪国際室内楽コンクール優勝クァルテットチクルス第3回目のドーリック・ストリング・クァルテットです。
(左から ヴィオラ:エレーヌ・クレマン ヴァイオリン:イン・シュー
チェロ:ジョン・マイヤーズコフ ヴァイオリン:アレックス・レディントン)
モーツァルト/弦楽四重奏曲第21番ニ長調K575
バルトーク/弦楽四重奏曲第5番
~休憩~
メンデルスゾーン/弦楽四重奏曲第6番へ短調作品80
ドーリック・クァルテット
1998年イギリスのサフォークで開催されていた「若い音楽家のためのサマー・ミュージック・スクールの室内楽コース」で結成され、そして2008年大阪国際室内楽コンクールで優勝を果たし、パオロ・ボルティアーニ国際コンクールでは、第2位となり、最近では「高貴なロマンとレーザーのような鮮明さ」と称賛されている。
モーツァルト弦楽四重奏曲第21番は、モーツァルトの死の前々年1789年にポツダムを訪問しプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム2世の前で演奏し、3曲の四重奏曲を作曲しており、プロシア王セットと言われる1番目の作品。王がチェロを弾くことから、チェロが前面に出されている。
バルトーク(1881-1945)弦楽四重奏曲第5番は、バルトーク53歳1934年の作曲で彼の作品中最も難しいと思われる作品、4人が寄り添って一塊りになって音作りをする姿が素晴らしい。エリザベス・クーリッジ財団の委嘱を受け、クーリッジ夫人に献呈された。
メンデルスゾーン(1809-1847)弦楽四重奏曲第6番は、1847年死の2ヶ月前に完成した最後の弦楽四重奏曲、この年の5月に姉のファニーが他界し、大きなショックを受けた。第1楽章の冒頭から不安と焦燥をあらわすトレモロが不気味に走り、ヴァイオリンが閃光のように激しい叫びをあげる。
アンコールは、ハイドンの「ひばり」から第2楽章