2月29日(金)

サルビアホール 第125回 クアルテットシリーズは、大阪国際室内楽コンクール優勝クァルテット・チクルス 5回目のベネヴィッツ・クァルテットです。
チェコのクァルテットということで、チェコの曲を取り上げます。

左から(ヴィオラ:イジー・ピンカス、ファースト:ヤコブ・フィシャール、セカンド:シュテパン・イェジェーク、チェロ:シュテパン・ドレジャール)

クラーサ/主題と変奏
スメタナ/弦楽四重奏曲第2番ニ短調
     ~休憩~
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第15番イ短調作品132
 べネヴィッツ・クァルテット

ハンス・クラーサ(1899-1944)は、プラハ出身の作曲家、プラハ・ドイツ音楽アカデミーでツェムリンスキーに学び、影響を受けた。ユダヤ系であったためアウシュビィッツに送られ1944年にはガス室に入れられて44歳の生涯を閉じることになる。
「主題と変奏」は6つの変奏曲となっており、洗練されて粋な聴きやすい曲と感じられた。
次もチェコのベドジフ・スメタナ(1824-1884)の2番です。スメタナ58歳の1882年で死の前々年、極度の難聴、失語症、幻覚、歩行障害に加えて家庭内のゴタゴタがあり、第1番の「わが生涯より」の続編的性格、ベネヴィッツ力強く演奏しました。
最後は生誕250周年のベートーヴェンの15番は、「第九」を書き上げた後に書いた5曲の弦楽四重奏の中の1つで、2楽章まで書いたところで持病が悪化して中断し、1年後に回復して書いたのが3楽章で冒頭に「病癒えしものの神への聖なる感謝の歌」と記されているのが印象的な曲。
アンコールは、エルヴィン・シュルホフの弦楽四重奏のための5小品から、4楽章アラ・タンゴ・ミロンガ、と5楽章アラ・タランテラでした。

ベネヴィッツ・クァルテット@サルビアホール
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