5月4日(月)

ウィーン国立歌劇場のアーカイヴ、今日はドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」(2017年6月30日公演)です。原作は「青い鳥」を書いたメーテルリンクの戯曲「ペレアスとメリザンド」で、象徴主義的な作家による戯曲で説明を一切省いた作品なのでメリザンドは一体何者なのか自らについてほとんど語らずそれがドビュッシーの音楽と相まって幻想的なオペラとなっている。

ペレアス/エイドリアン・エレート Adrian Erod
メリザンド/オルガ・べズメルトナ Olga Bezsmertna
ゴロー/サイモン・キーンリーサイド Simon Keenlyside
アルケル/フランツ=ヨーゼフ・ゼーリヒ Franz-Josef Selig
ジュヌヴィエーヴ/ベルナルダ・フィンク Bernarda Fink
イニョルド/マリア・ナザロヴァ Maria Nazarova
医師/マーカス・ペルツ Marcus Pelz
指揮/アラン・アルティノグリュ Alain Altinoglu
演出・舞台装置・照明/マルコ・アルトゥーロ・マレッリ Marco Artyro Marelli
衣装/ダグマール・ニーフィンド Dagmar Niefind

アルモンド王国のアルケル王の孫である王太子ゴロー(サイモン・キーンリーサイド)は、森へ狩りに出かけた際、美しい女性メリザンド(オルガ・べズメルトナ)と出会う。
冠を水の中に落としたと言って泣いている彼女をゴローは城へ連れ帰り、妻にする。だがメリザンドは、ゴローの異父弟であるペレアス(エイドリアン・エレート)と心を通い合わせるようになり…。

と始まるこの物語、ドビュッシーの「海」や「牧神の午後への前奏曲」のような印象派の音楽に言葉が付けられているような不思議なオペラです、マルコ・アルトゥーロ・マレッリの演出・舞台装置・照明は、とても象徴的で、5幕とも同じ舞台装置のなかで、中心に「水」が張った部分があり、泉や海辺や古井戸やその時々で変化する。「ボート」も塔になったり、梯子になったりベッドになったりいろいろ暗示し、ドビュッシーの曲と同じように幻想的な舞台づくりになっている。演出家の奥様で衣装ののダグマール・ニーフィンドは、メリザンドの捉え所のない美しい雰囲気をよく表している。
ペレアスはゴローに殺され、メリザンドは生まれた子が誰の子か告げないまま死んでしまう。

ウィーン国立歌劇場「ペレアスとメリザンド」
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