ウィーン国立歌劇場のアーカイヴは、ヴェルディの「ドン・カルロ」(2017年6月21日公演)です。フルラネットのフィリッポ2世、ヴァルガスのドン・カルロ、ストヤノヴァのエリザベッタ、そしてドミンゴのロドリーゴと豪華キャストで大盛り上がり、いつまで経っても拍手は鳴りやまず、お客は帰らないまま放映は終わりました。

「ドン・カルロ」(2017年6月21日)
フィリッポⅡ世/フェルッチョ・フルラネット Ferruccio Furlanetto
ドン・カルロ/ラモン・ヴァルガス Ramon Vargas
ロドリーゴ/プラシド・ドミンゴ Placido Domingo
大審問官/アレクサンドルー・モイシウク Alexandru Moisiuc
エリザベッタ/クラッシミラ・ストヤノヴァ Krassimira Stoyanova
エボリ公女/エレーナ・ツィトコーワ Elena Zhidkova
修道士・カルロ5世/ライアン・スピード・グリーン Ryan Speedo Green
テオバルド/マーガレット・プランマー Margaret Plummer
レルマ伯爵・王室の布告者/カルロス・オスナ Carlos Osuna
天からの声/ヒラ・ファヒマ Hila Fahima
指揮/チョン・ミュン=フン Myung-Whun Chung
演出/ダニエレ・アバド Danieie Abbado
舞台構想/グラツィアーノ・グレゴーリ Graziano Gregori
舞台監督/アンジェロ・リンツァラタ Angelo Linzalata
衣裳/カーラ・テーティ Carla Teti
照明/アレッサンドロ・カルレッティ Alessandro Carletti
演出助手/ボリス・ステトカ Boris Stetka
振付/シモーナ・ブッチ Simona Bucci
 
 
1560年頃スペイン帝国のドン・カルロ(ラモン・ヴァルガス)とエリザベッタ(クラッシミラ・ストヤノヴァ)は、婚約して愛し合っていますが、政略結婚でエリザベッタは、カルロの父親フィリッポ2世と結婚することになります。フィリッポ2世は実在した人物で、カトリックによる国家統一を掲げ、一方息子のカルロはプロテスタント(フランドル)を救おうとします。
カルロとロドリーゴの友情を歌ったDio,che nell’alma infondereは今回ロドリーゴがドミンゴということもあって大迫力です。一方エボリ公女のヴェールの歌は美しいエリーナ・ツィトコーワがこれも迫力あります。国王が王妃に愛されず、息子に裏切られた悲しみを歌ったフルラネットの十八番アリアも絶品です。「ドン・カルロ」には有名なアリアがたくさんあって今回は名歌手揃いなので、アリアが終わるごとに拍手が鳴りやみません。それはパソコンで観ている私たちも同じことでついつい引き込まれてしまいます。
結局フィリッポ2世に反逆したカルロは、祖父の霊が現れ、墓に連れて行かれます。
指揮はチョン・ミュン=フン、演出はダニエレ・アバド、天使の声はヒラ・ファヒマだったんですね!
今月27日には違う演出、歌手で「ドン・カルロ」をやります。
楽しみですね!
 
 
 
ウィーン国立歌劇場「ドン・カルロ」
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