新型コロナウィルスから立ち直ったウィーン国立歌劇場は、OTTAVA 配信は当面お休みですが、ウィーンのホームページにゆくと「ドン・カルロス」の次はモーツァルトの「後宮からの逃走」を無料配信しています。(10月12日〜10月15日まで無料配信)
今回のハンス・ノイエンフェルスの演出は変わったもので、台詞だけの役のセリムを除いては歌手と俳優が二人で出てきます。もともと登場人物たちが少ないオペラなので結構華やかになりましたが、ブーイングも多かったみたいです。
太守セリム/クリスティアン・ニッケル Christian Nickel
コンスタンツェ/リゼット・オロペーサ Lisette Oropesa
コンスタンツェ(俳優)/エマヌエラ・フォン・フランケンベルグ Emenuela von Frankenberg
ブロンデ/レグラ・ミューレマン Regula Muhlemann
ブロンデ(俳優)/ステラ・ロバーツ Stella Roberts
オスミン/ゴラン・ジュリッチ Goran Juric
オスミン(俳優)/アンドレアス・グレッツィンガー Andreas Grotzinger
ベルモンテ/ダニエル・べーレ Daniel Behle
ベルモンテ(俳優)/クリスティアン・ナッテル Christian Natter
ペドリッロ/ミヒャエル・ローレンツ Michael Laurenz
ペドリッロ(俳優)/ルードヴィッヒ・ブロッホベルガー Ludwig Blochberger
指揮/アントネッロ・マナコルダ Antonello Manacorda
演出/ハンス・ノイエンフェルス Hans Neuenfels
舞台/クリスティアン・シュミット Christian Schmidt
衣装/ベッティーナ・メルツ Bettina Merz
照明/ステファン・ボリガー Stefan Bolliger
17世紀のトルコ、コンスタンツェ、ペドリッロ、ブロンテは海賊に囚われ、太守セリムの宮殿に奴隷として売られそこで生活をしている。ベルモンテはコンスタンツェたちを救い出すため、宮殿にやってきて救出しようとしますが失敗し危ういところを太守セリムの寛大さによってめでたしめでたしとなります。
このオペラ、いつも思うんですがこのセリムは本当に紳士なんですね! 愛がなければ恋は存在しないと思っているし、その昔ベルモンテの父が原因で祖国を捨てなければならなかったり、愛する人も奪われているにもかかわらずすべてを許してしまう。
コンスタンツェ役のリゼット・オロペーサは1983年アメリカルイジアナ州ニューオーリンズで生まれ、バトンルージュで育ったソプラノで、美人オペラ歌手ランキングの3位に輝いています。オペローザの歌うTraurigkeit ward mir zum Lose(喜びは失われ、悲しみが私の運命となってしまった)など、30代の美しいソプラノに注目です。