日本フィルの1月東京定期演奏会は、1月8日の緊急事態宣言にもかかわらず、日フィル桂冠名誉指揮者小林研一郎で、ほぼ予定通り開催されました。
チャイコフスキー/ロココ風の主題による変奏曲イ長調作品33
~休憩~
マーラー/交響曲第1番ニ長調「巨人」
指揮/小林研一郎
チェロ/水野優也
コンサートマスター/木野雅之
ソロ・チェロ/菊地知也
チャイコフスキー(1840-1893)の「ロココ風の主題〜」は、20歳前半のチェリスト・水野優也くんのソロで演奏されました。コロナ騒動で外国からの演奏家が日本に来れなくなって、日本の若いソリストが起用される良いチャンスとなりました。最近の日本の音楽家たちはとても忙しいと聞きます。
コバケンがマーラーの「巨人」を演奏するというので、私たちはいそいそと出かけましたが、定期会員の中には、緊急事態宣言を受け怖がって聞きにこない人も大勢いました。そのためかホール内はチェロの響が直に伝わってとても力強く聴くことができました。こんな時だからこその体験だとは思いますが、チャイコフスキーのロココ風の調べがいつまでも耳に心に残っています。
こんな時に、マーラーの「復活」を演奏する団体もあると聞きましたが、合唱はどうするんでしょうね?
こんな時に、マーラーの「巨人」はどうなるのかと思いましたが、最高でした!
観客は少なく、音が澄んだ音が直に響いてきて、演奏している方も、聴いている方も十分に満足した時間となりました。
終われば、拍手とスタンディングオベイションで、ワイシャツ姿のコバケンも引っ張り出されました。
白髪の混じってきたコバケンですが、巨匠の雰囲気が益々強くなってきたようです。
日本フィル・第727回東京定期演奏会