ウィーン国立歌劇場は、17日に2017年12月の公演アルバン・ベルク「ルル」をアーカイヴ放映してくれました。
「ルル」といえば、魔性の女として有名で、切り裂きジャックが出てくる暗〜いイメージですが、舞台はカラフルでルル役のスエーデン出身アグネータ・アイヒェンホルツがいい味を出しています。

ルル/アグネータ・アイヒェンホルツ Agneta Eichenholz
ゲシュヴィッツ伯爵令嬢/アンゲラ・デノケ Angela Denoke
劇場の衣裳係/母/ドンナ・エレン Donna Ellen
ギムナジウムの学生/下僕頭/イルセヤー・カイルロヴァ Ilseyar Khayrullova
医事顧問官/警部/教授/コンラート・フーバー Konrad Huber (語り役)
画家/黒人/イェルク・シュナイダー Jorg Schneider
シェーン博士/切り裂きジャック/ボー・スコウフス Bo Skovhus
アルヴァ/チャールズ・ワークマン Charles Workman
シゴルヒ/フランツ・グルントヘーバー Franz Grundheber
猛獣使い/力技師/ヴォルフガング・バンクル Wolfgang Bankl
公爵/従僕/侯爵/カルロス・オスナ Carlos Osuna
劇場支配人/銀行家/アレクサンドルー・モイシウク Alexandru Moisiuc
15歳の少女/マリア・ナザロヴァ Maria nazarova
女流工芸家/ボンジヴェ・ナカニ Bongiwe Nakani
新聞記者/マヌエル・ワルサー Manuel Walser
召使/アイク・マルティロッシアン Ayk Martirossian
指揮/インゴ・メッツマッハー Ingo Metzmacher
演出/ウィリー・デッカー Willy Decker
稽古指導/ルート・オルトマン Ruth Orthmann
舞台装置/ヴォルフガング・グスマン Wolfgang Gussmann
衣装/スザンナ・メンドーザ Susana Mendoza

アルバン・ベルク(1885-1935)はオーストリアの作曲家で、シェーンベルクに師事し、ヴェーベルンとともに12音技法の中に調性を織り込んだ作風で知られる。
ベルクがドイツのウェデキント作の戯曲「地霊」と「パンドラの箱」結合させたオペラが「ルル」で、初演は1937年となっています。

ある夜、街で財布をすろうとした少女ルルを捕まえたシェーン博士は、そのまま家に連れて帰って礼儀作法を身に付けさせ、ダンスの練習をさせてみるとメキメキ上達した。
シェーンはその子をミニョンと名づけ自分の家に迎え入れた。新聞社の社長となったシェーンの家には病気の妻と息子アルヴァがいたがルルとアルヴァは兄妹のように育てられた。
成長するに連れ、ルルはますます怪しい魅力を持つようになり、シェーンと関係を持つようになったが、昔のいかがわしい男とも密かに会っていた。
病弱だった妻が死ぬとシェーンは名誉ある市民として高級官僚の娘と交際をはじめ、ルルには資産家だが年寄りの医科部長ゴル博士との結婚を仕組んだ。

プロローグでは、舞台をサーカス小屋に見立てた「猛獣使い」が、登場人物を「動物」として紹介する。シェーン博士は「虎」、オペラ作家アルバン・ベルクであるアルヴァは「アートをかじっている猿」ルルは「禍をもたらすヘビ」として紹介される。

1幕からはシェーン博士が切り裂きジャックになったり物語が複雑になってきます。
2021年1月23日午後7時から(日本時間ですと24日午前3時〜25日午前3時まで)「ルル」の再放送がありますのでその時に書いてゆきます。
皆様も是非どうぞ!

 

ウィーン国立歌劇場「ルル」
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