10月22日(金)

ショパン・コンクールで、反田恭平くんと小林愛美さんが2位と4位に入賞して、毎日ショパンのピアノを聴く生活にも少し疲れて来た頃、日フィルの桂冠指揮者兼芸術顧問ラザレフの東京公演があり、リムスキー=コルサコフの楽しい音楽とショスタコーヴィチの強烈な音楽を聴くことができました。

 

 

リムスキー=コルサコフ/「金鶏」組曲
リムスキー=コルサコフ/ピアノ協奏曲嬰ハ短調作品30
     ~休憩~
ショスタコーヴィチ/交響曲第10番ホ短調作品93
 指揮/アレクサンドル・ラザレフ
 ピアノ/福間洸太朗
 コンサートマスター/田野倉雅秋
 ソロ・チェロ/菊地知也

 


リムスキー=コルサコフ(1844-1908)は、「シェラザード」や「スペイン奇想曲」で有名ですが、今回はオペラの「金鶏」組曲とピアノコンチェルト。
最晩年に書かれた「金鶏」(1906-07)は、ロシアの国民詩人プーシキンの民話詩(金の鶏)を舞台化したもので、オリエンタルの幻想の渦巻くお伽話オペラながらユニークな作品で面白い。
リムスキー=コルサコフのピアノ協奏曲(1882-83)は、現在ベルリンに住んでいる、イケメンのピアニスト・福間洸太郎の演奏です。20歳でクリーヴランド国際コンクールで優勝およびショパン賞受賞し、カーネギーホールやリンカーンセンターなどでリサイタルを開催している輝かしい経歴の持ち主で、今年なんと39歳。
最初から懐かしい日本の曲かと思える様なロシア民謡から始まり、パガニーニのの主題が所々に現れてきます。そしてこの曲はリストに捧げたためピアノが華やかな超絶技法を演じていて、リストを意識していたことがわかります。一度聞いたら忘れられない曲ですね。藤田真央君や反田恭平君や今度は福間洸太郎君まで好きなピアニストがどんどん増えてゆきます。
そして最後は、ショスタコーヴィチ(1906-75)交響曲10番、ロシア革命後のソヴィエト連邦において、言葉を持たない音楽の力で強烈な皮肉と毒を吐くショスタコーヴィチ。その中で(DSCH音型)が繰り返し叩き込まれ、壮大な終盤に向かってゆく。ラザレフの指揮が弾けます。

日本フィル第734回東京定期演奏会
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