4月23日(土)

日本フィル首席指揮者として、ステージを共にしてきたピエタリ・インキネンですが、残念ながら2023年8月をもって首席指揮者のポストを退任します。
彼は、バイロイト音楽祭で昨年は「ワルキューレ」今年は「ニーベルングの指環」全曲を演奏するという栄誉を担い、「世界のマエストロ」となりつつあるのですが、今回の公演場所となった川崎ミューザ入口にて飾りっ気のないインキネンのシャッターチャンスをゲットしましたのでご覧ください。

シベリウス/交響詩「エン・サガ」
ベートーヴェン/交響曲第2番ニ長調
ベートーヴェン/交響曲第4番変ロ長調
指揮:ピエタリ・インキネン
コンサートマスター:田之倉雅秋


まずは「エン・サガ」ですが、ジャン・シベリウス(1865-1957)は、留学していたベルリンとウィーンからフィンランドに戻った1892年に交響詩「エン・サガ」(北欧のおとぎ話)を完成させた。これは特定のおとぎ話が物語られているわけでなく、超自然的な風景の中を行く魂の旅というもので、シベリウスが初めてフィンランド的な性格を明らかにした重要な作品である。
奥田佳道さんのプレトークがあって、シベリウスの音楽は白鳥が上空を旋回しているような音楽だということです。ヴィオラの安達真理さんが繰り返し奏でるフレーズが印象的。

「ベートーヴェン・ツィクルス」も後半を迎えて今回は2番・4番です。
4月17日に演奏したベートーヴェン5番、6番は、当然メインディッシュになりますが、ベートーヴェンの2番、4番がメインディッシュになるかといえば、特に4番はベートーヴェンの新機軸が嫌味なく美しく表れているのでメインディッシュになる、そして2番は若き日のベートーヴェンの自信作、2番4番は勝負曲だと奥田さんは言っておられました。
インキネンのキリッと早めの演奏は、緊張しながらもいつまでも聴いていたい気持ちの良さが感じられました。

インキネン指揮 日本フィル第376回横浜定期演奏会
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