フランスのヴェルサイユ宮殿に隣接したヴェルサイユ王立歌劇場で行われたモンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」は、medici.tvで2023年2月5日にに放映されたものです。
暴君ネロの物語というよりはネロと結ばれるポッペアの栄光のような物語で、素敵なカウンターテナーが3人出てきます。
ネロ役のジェイク・アルディッティのしっかり力強いカウンターテナーと「サウル」でダビデ役をやった有名なイェスティン・デヴィスがポッペアの元夫オットーネとして出ています、ネロの友人ルカーノ役のロウレンス・キルスビーもカウンターテナーで素敵です。
ポッペア役のエルザ・ブノアはフランスのソプラノ、オッターヴィア役アンブロアジーネ・ブレもフランスのメゾソプラノ、美人で二人とも数々のコンクールで優勝して活躍している。この公演では若くて将来有望な歌手陣がそろっていますね。
演出はテッド・ハフマン、ニューヨーク出身でイェール大学で人文科学を学びサンフランシスコでオペラを学ぶ。。最近ではエクス・アン・プロヴァンスの「ポッペア」を演出し、インターナショナル・オペラ・アワード2022のベストプロダクションにノミネートされ、ニューヨークタイムズの2022年ベストクラシック音楽パフォーマンスに選ばれた新進気鋭の演出家。
場所はヴェルサイユ宮殿ですが、登場人物は現代の服装だし洗練された舞台演出をしていて、とても面白い。
人類の歴史を動かしているのは美徳でも幸運でもなく「愛」そのものということです。
モンテヴェルディ/歌劇「ポッペアの戴冠」(ヴェルサイユ国立オペラ 2022年公演)
ネロ/ジェイク・アルディッティ Jake Arditti
ポッペア/エルザ・ブノア Elsa Benoit
オットーネ/イェスティン・デイヴィス Iestyn Davies
オッターヴィア・美徳/アンブロアジーネ・ブレ Ambroisine Bre
セネカ/アレックス・ローゼン Alex Rosen
ドゥルジッラ・運命/マヤ・ケラニ Maya Kherani
アルナルタ・乳母・第1の友人/スチュアート・ジャクソン Stuart Jackson
ルカーノ・第1の兵士・第2の友人/ローレンス・キルスビー Laurence Kilsby
愛・召使/ジュリー・ロゼット Julie Roset
自由人・第2の兵士/リッカルド・ロメオ Riccardo Romeo
下級官吏・第3の友人/ヤニス・フランソワ Yannis Francois
管弦楽/カペラ・メディテラネー Cappella Mediterranea
指揮/レオナルド・ガルシア・アラルコン Leonardo Garcia Alarcon
演出/テッド・ハフマン Ted Huffman
舞台装置/ヨハンネス・シュッツ Johannes Schutz
遠近画法/アンナ・ヴェール Anna Worl
衣裳/アストリッド・クライン Astrid Klein
照明/ベルトラン・クーデルク Bertrand Couderc
振付/ピム・ヴェーリングス Pim Veulings
ドラマトゥルグ/アントニオ・キュエンカ・ルイス Antonio Cuenca Ruiz
(2幕仕立て)
モンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」