モナコのモンテカルロ・オペラが「タイスの瞑想曲」で有名なジュール・マスネ(1842-1912)の「タイス」を演奏し、オペラで全曲聞くことができました(medici.tv)。
タイス役にはラトビア生まれのマリーナ・レベカ、アタナエルはドン・カルロでロドリーゴを演ったルドヴィック・テジエです。
「タイスの瞑想曲」をたっぷり聴くことができました。

マスネ/歌劇「タイス」(モンテ・カルロ歌劇場 2021年公演)
タイス/マリナ・レべカ Marina Rebeka
アタナエル/ルドヴィック・テジェ Ludovic Tezier
ニシアス/ジャン=フランソワ・ボラス Jean-Francois Borras
パレモン/フィリップ・カーン Phillippe Kahn
アルビーヌ/マリー・ゴートロ Marie Gautrot
クロビル/カサンドラ・ベルトン Cassandre Berthon
ミルタル/ヴァレンティ―ヌ・ルメルシエ Valentine Lemercier
妖婦/ジェニファー・クルシエ Jennifer Courcier
召使/ヴィンチェンツォ・クリストフォリ Vicenzo Cristofoli
指揮/ジャン=イヴ・オソンス Jean-Yves Ossonce
演出/ジャン=ルイ・グリンダ Jean-Louis Grinda
舞台装置・照明/ローラン・キャステーン Laurent Castaingt
衣裳/ホルヘ・ジャラ Jorge Jara
振付/ユージェニー・アンドラン Eugenie Andrin
映像/ガブリエル・グリンダ Gabriel Grinda

 

アナトール・フランスの小説「舞姫タイス」を原作としていて、ビザンチン帝国統治下のエジプトが舞台となっている。
そこでは修道僧、アタナエルがアレクサンドリアの高級娼婦でヴィーナスの信者であるタイスをキリスト教に改心させようと試みるが、アタナエルのタイスへのこだわりが欲望に由来していることがあとで分かり、高級娼婦の心の真の純潔が明らかにされる時、宗教人のさもしい性質も明らかにされ、二人の精神は全く反対方向に進んでゆく。
最後、アタナエルは死の床にあるタイスに自分が教えてきたことは全て嘘だと告げ、「人間の命と愛意外に真実はない、タイスを愛している」というがタイスは何も知らず法悦のうちに天国が開かれ、天使がタイスを迎えるのを思い描きながら死に、アタナエルは絶望に押しつぶされる。
現代では、あまり演奏されることがないオペラで「タイスの瞑想曲」のみが一般に出回っていますが、タイス役が才能のある歌手のために書かれたものだからかもしれません、若いマリナ・レベカがそのむずかしい強い高音を十分に響かせています。

ジュール・マスネ「タイス」
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