7月9日(金)
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番
~休憩~
スクリャービン/交響曲第2番
指揮/広上淳一
ピアノ/ファジル・サイ
コンサートマスター/江口有香
ソロ・チェロ/菊地知也
七夕のように7月には広上さんが日フィルを振り、今回も2009-2010シーズンの終わりを飾ります。
7月3日の横浜定期では、辻井伸行君のピアノでモーツァルトのピアノコンチェルトを演奏し、辻井人気で早々とチケットが完売になりました。
今日の東京公演では、ファジル・サイというトルコのピアニストが、本当に面白い演奏を聞かせてくれました。
40歳くらいのちょっと小太りなサイですが、演奏が始まると体全体が、ベートーヴェンになって、ハミングしたり、指揮をしたり、これがただのパフォーマンスでなくて技術もすごいのです。
1楽章のカデンツァはサイ自身が作曲したものだそうで、ベートーヴェンのピアノコンチェルト3番のカデンツァ特集の楽譜11種類の最後に書いてあるそうです。
広上さんも唸るし、ファジル・サイもハミングとか体全体を動かし、音楽に没頭するので、本当に面白い演奏でした。
演奏の妨げになるということは、まったくありませんでしたよ。
そしてアンコールは、ファジル・サイ自身の作曲による「ブラック・アース」左手で弦を押さえて出す音は、今まで聞いたことのない音の連続で、イスラムのコーランのようにも聞こえます。
スクリャ-ビンの2番は、広上自身が推した曲だそうで、3楽章の初めと終わりにはピッコロによる鳥の鳴き声が聞こえロマンチックな雰囲気を醸し出します。
今シーズンも終わり、いつものように皆で「トウーランドット」で麺を食べながら外を見ると、先ほどの豪雨は止んでいました。
日フィル ファジル・サイ 広上