11月15日(月)
METのオペラ「ボリス・ゴドゥノフ」を109シネマズ川崎で見てきました。
ムソルグスキーの作曲ですが、もともとはプーシキン原作らしいです。
おどろおどろしい政治劇なので、敬遠していたのですが、主人が是非にというものですからね!
指揮はかの有名なゲルギエフ、はじめて『愛』をテーマにしないオペラという感じです。
ボリス・ゴドゥノフ/ルネ・パーぺ
マリーナ/エカテリーナ・セメンチュック
グレゴリー/アレクサンドルス・アントネンコ
ピーメン/ミハイル・ぺトレンコ
シュイスキー/オレグ・バラショフ
ランゴーニ/エフゲ二ー/ニキーティン
ヴァルラーム/ヴラディミール・オグノヴェンコ
聖愚者/アンドレイ・ポポフ
指揮/ヴァレリー・ゲルギエフ
演出/スティーヴン・ワズワース
新演出ですが、ワズワースの演出はポイントにロシアの絢爛豪華さを持ってきており、簡潔で豪華といえましょうか。ボリス役のルネ・パーペはドイツ人ですが、あとはすべてロシア人、合唱はMETですので、ロシア語の訓練は大変だったようです。
実在の皇帝ボリス・ゴドゥノフが題名になったオペラで、正当な皇位継承者を殺害して皇帝となったボリスの苦悩と、権力闘争に取りつかれた人間の野望が民衆の苦悩と相まって繰り広げられる血みどろの劇なんですが、ボリス役のパーペのバスの魅力を堪能して、殺害されたはずの皇子ドミトリーを名乗るグレゴリーのテナーを楽しんで、ポーランドのプリンセス・マリーナの元気なアルトにパワーをもらって帰ってきました。
忘れていけないのは、群衆役の合唱がとっても素晴らしかったことですが、昨日の権力者が今日は血祭りにあげられる群衆心理は、怖~い。
METライブビューイング「ボリス・ゴドゥノフ」