10月12日(金)
日本フィル・第704回東京定期演奏会は、首席指揮者のインキネン指揮でシューベルトとブルックナーです。なんとラザレフが応援に駆けつけていました。
シューベルト/交響曲第5番変ロ長調
~休憩~
ブルックナー/交響曲第9番ニ短調
指揮/ピエタリ・インキネン
コンサートマスター/扇谷泰朋
ソロ・チェロ/菊地知也
フランツ、シューベルト(1797−1828)は、わずか31年の短い人生に8曲の交響曲を書いている。初期の交響曲第5番は、1816年に作曲され、ウィーンの自然に触発されたような歌心が溢れている。インキネンのなんと嫋やかで端正な演奏でしょう。
アントン・ブルックナー(1824−96)は、同じオーストリアの作曲家でも早熟だったシューベルトに比べ大器晩成の巨匠だった。ブルックナーが交響曲第9番の作曲に着手したのが、63歳になったばかりの1887年だったが、しかし第8番の改定を進言され、本格的に作曲に取り掛かったのが1891年4月のこと、3楽章までが完成したのは、1894年11月30日。1895年4楽章に着手したが、最終楽章未完のまま1896年10月11日に巨匠は世を去り、遺骸はザンクトフローリアン修道院教会の地下納骨堂の第オルガンの真下に安置された。ブルックナーはこの第9番を「愛する神」に捧げるつもりだったと伝えられている。インキネンはいつものように対向配置で、遅いテンポにも拘わらず、緊張が緩むこともなく、重厚なブルックナーを聴かせてくれました。齢を重ねてインキネンはどんなブルックナーを聴かせてくれるか楽しみ!
インキネンのブルックナー9番