6月13日(木)

読響・第589回定期演奏会は、首席客演指揮者の山田和樹指揮です。
初夏にふさわしい力強い音楽が続きました。なんとサントリーホールに『ゴジラ』が現れました。

伊福部昭/SF交響ファンタジー第1番
グリエール/コロラトゥーラ・ソプラノのための協奏曲
     ~休憩~
カリンニコフ/交響曲第1番ト短調
 指揮/山田和樹
 ソプラノ/アルビナ・シャギムラトヴァ Albina Shagimuratova
 コンサートマスター/小森谷巧

伊福部昭(1914-2006)のSF交響ファンタジー1番は、伊福部が東宝の特撮映画のために書いた音楽を演奏会用に編曲したもので、1054年の『ゴジラ』のタイトル・テーマから始まり、『キングコング対ゴジラ』のタイトル・テーマ、『宇宙大戦争』の夜曲、『フランケンシュタイン対地底怪獣』のパラゴンの恐怖、『三大怪獣 地球最大の決戦』のゴジラとラドン、『宇宙大戦争』のタイトル・テーマ、『怪獣総進撃』のマーチ、『宇宙大戦争』の戦争シーンで結ばれる。
終わるとあまりの迫力に、「ウオー」という叫び声が湧き上がりました。

次もすごい迫力です。19世紀ロシア音楽の伝統を継承する作曲家グリエール(1875-1956)の「コロラトゥーラ・ソプラノのための協奏曲」(1943) 、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」(1915)とよく似た歌詞のない作品。ウズベキスタンのタシケント生まれのアルビナ・シャギムラトバが素晴らしいコロラトゥーラを聴かせてくれ、サントリーホールに響き渡りました。観客は大興奮!
アンコールがオーケストラ付きで用意されていました。アリャビエフの「ナイチンゲール」、曲の最後に声とフルートの掛け合いが楽しいひと時を演出してくれました。

最後は、チャイコフルキーに才能を高く評価されながらも若くして世を去った19世紀後半ロシアの作曲家カリンニコフ(1866-1901)、貧困と病気に苛まれ、苦労の連続だった。交響曲第1番は、民謡風の旋律や軽快なリズムとエネルギーに満ちたストレートな音楽で山田和樹がしなやかに演奏します。
今日もなんと良い音楽日和だったことか。
隣のブルーローズで室内楽を聴いている友達は、クス・クァルテットのクラウドファンディングがなんとかって言っていましたがどうなんでしょう?

 

 

山田和樹 対 『ゴジラ』
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