ウィーン国立歌劇場アーカイヴは、ヴェルディの「仮面舞踏会」(2016年4月26日公演)2020年6月15日〜6月17日まで3日間配信されますのでゆっくりと観賞できます。なんと言っても今回の「仮面舞踏会」は、今は亡きジャンフランコ・デ・ボシオの伝統的な演出が美しく舞台映えがするのと、ベチャワのグスタフ三世、ホヴォロストフスキーのレナート、ストヤノヴァのアメリア、ファヒマのオスカルと名歌手がそろっているのも楽しめます。
グスタフ三世(リッカルド)/ピョートル・べチャワ Piotr Beczala
アンカーストレム伯爵(レナート)/ドミトリー・ホヴォロストフスキー Dmitry Hvorostovsky
アメリア/クラッシミラ・ストヤノヴァ Krassimira Stoyanova
ウルリカ/ナディア・クラステヴァ Nadia Krasteva
オスカル/ヒラ・ファヒマ Hila Fahima
クリスチャン/イゴール・オニシュチェンコIgor Onishchenko
ホーン伯爵/アレクサンドルー・モイシウク Alexandru Moisiuc
ヴァルティング伯爵/ソリン・コリバン Sorin Coliban
判事&アメリアの召使/トーマス・エベンシュタイン Thomas Ebenstein
指揮/ヘスス・ロペス・コボス Jesus Lopez Cobos
演出/ジャンフランコ・デ・ボシオ Gianfraco de Bosio
舞台/エマヌエレ・ルッツァーティ Emanuele Luzzati
衣装/サントゥッツァ・カリ Santuzza Cali
舞台はなんと17世紀末のアメリカのボストン。このオペラの原作は、スウェーデン国王グスタフ3世が、ある仮面舞踏会の夜、アンカルストレーム伯爵に暗殺された実話がもとになっています。検閲を通過させるためやむなくイギリス支配下のボストンに移したということです。
仮面舞踏会は18世紀の貴族社会で大流行しており、総督リッカルドとアメーリアの許されぬ恋を軸として、リッカルドの腹心レナート、小姓オスカルと女占い師ウルリカとドラマは展開されてゆきます。
ところでレナートの役のドミトリー・ホヴォロストフスキー氏は脳腫瘍で2017年11月22日亡くなられました、本当に悲しくて惜しいことでした、お悔やみ申し上げます。この舞台の1年ちょっと後のことですね。