1月29日(金)
飯守泰次郎さん指揮の日フィル。
今回で最後となるマエストロサロンが前の水曜日にあり、面白くて才能溢れた飯守さんのお話を聞くことが出来ました。
小山清茂/管弦楽のための《鄙歌》第2番(日本フィル・シリーズ再演企画第4弾)
湯浅譲二/交響組曲《奥の細道》
~休憩~
ブラームス/交響曲第4番
指揮/飯守泰次郎
コンサートマスター/扇谷泰朋
フォアシュピーラー/江口有香
ソロ・チェロ/菊地知也
今日は、日本人作曲家の曲2つとブラームスの4番です。
日本人の曲は、2つとも大太鼓、櫓太鼓、締太鼓、鈴 など鳴り物を多く使うので、 舞台の奥の方は鳴り物で一杯。
小山清茂さんの《鄙歌》は、Ⅰ 和賛 仏・菩薩などの賛歌
Ⅱ たまほがい 讃歌によって天降った魂と、下界の魂との和やかな集い
Ⅲ ウポポ ウポポとは、アイヌ民謡のこと
Ⅳ 豊年踊り 伊予万歳を基に民衆の底力強調している
昨年亡くなった小山さんは長野県の農家の三男坊として生まれ、日常生活の中で櫓太鼓や梵鐘や木魚やお囃子などを聴く機会が多かったらしく、民謡のような乗りがあって、聞く方もなんだか心地よい。
湯浅譲二さんの《奥の細道》の方は、第一楽章「ゆく春や 鳥啼き魚の目は泪」
第二楽章「風流の 初やおくの田植え歌」
第三楽章「夏草や 兵どもが夢の跡」
第四楽章「静かさや 岩にしみ入蝉の声」
松尾芭蕉の俳句を曲にしたもので、小山さんよりは洗練されているような感じ、例えば田植え歌は雅楽のような、兵どもは低音楽器で唸るように、蝉の声は静けさとの対比。演奏のあとは、湯浅さん舞台に登場です。
この2作品は対照的で面白い!外国人にも判るし、日本人ならもっと良く判る。もっともっと演奏する機会を作ってほしい。
最後のブラームスの4番は、ブラームス最後の交響曲
飯守さんの指揮は、フルトヴェングラーのようだとだれかが言っていましたが、
マエストロサロンでのブラームスの説明はとっても面白く、ブラームスはメタボの老人で、随所に体中が痛い、重い、辛いが出てくると、サラリと言ってしまう飯守さん。
それで今年、シティーフィルでベートーヴェンチクルスをやる予定だというので是非とも行きたいと思っているのですが。