5月20日(金)

今回がラザレフ首席指揮者としては最後の演奏会ですが、〝ロシアの魂〟はまだまだ続きそうです。

チャイコフスキー/組曲第1番ニ短調作品43
~休憩~
ショスタコーヴィチ/交響曲第6番ロ短調作品54
指揮/アレクサンドル・ラザレフ
コンサートマスター/木野雅之
フォアシュピーラー/千葉清加
ソロ・チェロ/辻本玲

チャイコフスキーは、交響曲4番と5番のはさまれた10年に4つの巨大な管弦楽組曲を書いている。
その1つで、第1曲「序奏とフーガ」、第2曲「ディヴェルティメント」、第3曲「間奏曲」、第4曲「小行進曲」、第5曲「スケルツォ」、第6曲「ガヴォット」からなる。

ショスタコーヴィチの6番は、ラザレフさんがこの曲の見解を解説の渡辺和さんに述べている。
「第1楽章は、フルートのレチタティーボ、歌うところがあり、そこはまるで閉じ込められた魂の歌、というような感じです。当時の親しまれていた交響曲は動きのある元気な出だしの楽章が多かったため、このようなゆっくりの、いきなりアダージョではじまることに非難もありました。当時つけられたあだ名が、〝頭のないシンフォニー〟でした。その静かな楽章が終わった後、2,3楽章は動きのある楽章です。ここには、悪魔が出てきます。終わりよければすべてよし、のような世界が進んでいくのですが、一番最後に壁にぶちあたってしまうのです。とても陽気で明るいのですが、心の中が空っぽ。そんな感じなのです。」
そんなことを感じながら聴くととても分かりやすい。

 

日フィル・第680回東京定期演奏会
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