11月1日(水)
サルビア・ホール 第85回クァルテットシリーズは、
フィンランドのテンペラ・クァルテットです。
左から1Vn ラウラ・ヴィクマン、2Vn シルヴァ・コスケラ、Viola ティーラ・カンガス Cello ウッラ・ランペラ
2017年で創立20周年を迎えるテンペラ弦楽四重奏団は、かわいい子供もつれての12年ぶり3度目の日本公演となる。
今年は、フィンランド建国100年で、フィンランド大使館の後援にもなっている。
曲目
ラウタヴァーラ/弦楽四重奏曲第1番
ノルドグレン/弦楽四重奏曲第10番
~休憩~
シベリウス/モルト・モデラート、スケルツォ
シベリウス/弦楽四重奏曲 二短調 作品56「親愛なる声」
初めの2曲はフィンランドの作曲家、ラウタヴァーラ(1928-2016)と16歳若いノルドグレン(1944-2008)。
ノルドグレンはヘルシンキ大学を卒業後、日本に滞在して日本の伝統的音楽の影響を受け、日本人女性と結婚してからフィンランドに戻った。
弦楽四重奏曲10番の4楽章初めから鐘の音がならされる、富士山に登ったとき山頂で見た〝ご来光〟の影響で副題が「朝の歌」となっていて、小さな鐘の音は神社のセレモニーを反映しているそうです。あと小泉八雲の怪談によるバラードなども作曲している。
シベリウス(1868-1957)はフィンランドの作曲家で、モルト・モデラート、スケルツォは20歳の時、「親愛なる声」は43歳ちょうど悪性腫瘍の手術を受けた時で、初めのヴァイオリンとチェロの親しげなやり取りから「親愛なる声」という愛称がつけられている。
しみじみ心に残る演奏です。
アンコールは、シベリウスのアンダンテ・フェスティーヴォ、ともう1曲アンダンティーノ(ハ長調)。
フィンランドを堪能しました。
テンペラ・クァルテット