10月は21日と28日、ラザレフ・日本フィルの演奏会がありました。
10月28日(金) サントリーホール
≪ラザレフが刻むロシアの魂SeasonⅣ≫グラズノフ3
グラズノフ/交響曲第4番変ホ長調作品48
~休憩~
ショスタコーヴィチ/交響曲第1番へ短調作品10
指揮/アレクサンドル・ラザレフ
コンサートマスター/木野雅之
フォアシュピーラー/九鬼明子
ソロ・チェロ/辻本玲
グラズノフ(1865-1936)は1893年に交響曲4番を作曲した。
その当時グラズノフは、指揮者としても活躍を始めていて、ロシア的な抒情性が魅力的な作品。
ショスタコーヴィチ(1906-1975)は、グラズノフの生徒でペテルブルグ時代にグラズノフの指導を受けた。
ペテルブルグ音楽院の作曲科の卒業制作として書かれたのがこの交響曲1番(1924~26)です。
演奏後は、オーボエ留学に行って来て成果を果たした杉原由希子を指揮台に立たせて拍手喝采。
10月21日(土) 横浜みなとみらいホール
先週、京都で広上とベルキンで聴いてきましたが、今日はラザレフとベルキンのショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲1番です。
ショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調作品77
~休憩~
チャイコフスキー/交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」
指揮/アレクサンドル・ラザレフ
ヴァイオリン/ボリス・ベルキン
コンサートマスター/扇谷泰朋
フォアシュピーラー/九鬼明子
ソロ・チェロ/辻本玲
現在最高峰の指揮者と演奏家のショスタコーヴィチ(1906-1975)ヴァイオリン協奏曲1番を2度も聴くことが出来た、それだけでも大変幸せなことです。
ラザレフとベルキンはモスクワ音楽院で指揮者とコンサートマスターという間柄だったそうで、
二人ともいろいろ要職をへて、去年久しぶりに東京で再会して今回の共演となったという。
完璧なヴァイオリン・コンチェルトでした。
チャイコフスキー(1840-1893)の交響曲6番は、死の年・1893年に書かれた。彼は、「私の一生で一番良い作だ」と度々言ったと伝えられている。
ラザレフ指揮はスリルと緊張の連続でした。
アンコールは、チャイコフスキーのモーツァルティアーナ第3楽章の祈りでした。有名な「アヴェ・ヴェルム・コルプス」をリストがピアノ独奏用にアレンジし、チャイコフスキーがさらにオーケストレーションしたもの。