5月12日(土)
日本フィル第337回横浜定期演奏会は「進化する猛将〜フレッシュな若手を迎えて」と題して、桂冠指揮者兼芸術顧問のアレクサンドル・ラザレフが今注目のピアニスト阪田智樹との初共演です。
ワーグナー/楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死
シューマン/ピアノ協奏曲
~休憩~
チャイコフスキー/交響曲第4番
指揮/アレクサンドル・ラザレフ
ピアノ/阪田知樹(さかた・ともき)
コンサートマスター/藤原浜雄(ゲスト)
ソロ・チェロ/菊地知也
奥田佳道さんのプレトークによると〝ラザレフが日本フィルとワーグナーを振るのは今回が初めて〟とのことです。
先回、東京公演でインキネンがワーグナーを振ったばかり、二人を比べてしまいますね、確かにラザレフは猛将!
次のシューマン(1810−56)のピアノコンチェルトは優れたピアニストであった妻のクララの愛称(Chiarina)「ド・シ・ラ・ラ」が隠されているというロマンティックな曲で、シューマンはこの曲中にクララの名前を何度呼んだことでしょう。
2016年にフランツリスト国際ピアノコンクールで1位、合わせて6つの特別賞受賞という若き阪田智樹くんが、堂々とシューマンを歌い上げています。アンコールはシューマンの歌曲「献呈」をリストがピアノソロ用にアレンジしたもの。
後半はチャイコフスキー(1840−93)の4番、あっと驚くような猛烈な速さで、これがびっくりするくらい早いかと思いきや1楽章でヴァイオリンに極端な弱音を要求し、周囲を引き立たせる。チャイコフスキーを知り尽くした上でのラザレフ節が全開でした。オーケストラの皆さんもよくついて行ったね!
アンコールは、チャイコフスキー「くるみ割り人形」のトレパック
日本フィル横浜定期 ラザレフ・阪田智樹