6月5日(水)
二期会公演のオペラ「サロメ」を東京文化会館大ホールで観てきました。
新約聖書の中に記された、ほんの小さなエピソードを元にオスカー・ワイルドが書いた戯曲がオペラの原作となっている。公演は、5日・6日・8日・9日とあり、初日に行きました。
リヒャルト・シュトラウス/歌劇「サロメ」
ヘロデ/今尾滋
ヘロディアス/池田香織
サロメ/森谷真理
ヨカナーン/大沼徹
ナラボート/大槻孝志
ヘロディアスの小姓/杉山由紀
ユダヤ人1/大野光彦
ユダヤ人2/新海康仁
ユダヤ人3/高柳圭
ユダヤ人4/加茂下稔
ユダヤ人5/松井永太郎
ナザレ人1/勝村大城
ナザレ人2&奴隷/市川浩平
兵士1/大川博
兵士2/湯澤直幹
カッパドキア人/岩田健志
死刑執行人/仲川和哉
エジプト人&召使/須藤章太、山田貢央
カッパドキア人2/石川修平
管弦楽/読売日本交響楽団
指揮/セバスティアン・ヴァイグレ
演出/ヴィリー・デッカー
「サロメ」は、1905年リヒャルト・シュトラウスによって作曲された音学史上極めて重要なオペラです。管弦楽は読響、指揮は読響10代常任指揮者に就任したセバスティアン・ヴァイグレ、演出はヴァリー・デッカーで、ハンブルグ州立歌劇場との共同制作公演。
ヴァリー・デッカーの演出はおどろおどろしい内容とは正反対に舞台は無色の白で、月光のおぼろげな銀白色が支配している。
「サロメがダンスの褒美に洗礼者ヨハネの首を求める」「7つのヴェールの踊り」「皿に乗ったヨカナンの首」などこのオペラの見所となる。
サロメ役の森谷真里さん、メトロポリタン歌劇場で「魔笛」夜の女王役でデビューを飾ったという実力の持ち主、声も迫力も演技も全てにおいて優れている。この10月には「蝶々夫人」をやるそうです。サロメの母役ヘロディアスの池田香織さんも声と迫力で悪女ぶりを発揮していました。ヨカナーンの大沼徹もよかった。ブラボー、スタンディングオベーションがこれまでのオペラよりずっと多かった様に思います。
なお、4月28日にオーチャードホールでマスネの「エロディアード」を見てきました。こちらはサロメの母のエロディアードが主人公の物語ですが、同じ聖書の逸話を元に書かれた2つの作品ということで、ワイルドの戯曲「サロメ」がリヒャルト・シュトラウスの「サロメ」、フローベールの短編「ヘロディアス」がマスネの「エロディアード」の原作です。