6月15日(火)第394回鵠沼サロンコンサートは、今超売れっ子のヴァイリン・辻彩奈さんです。
コロナ禍で外人演奏家がなかなか日本で演奏できない中、先日は日本フォルとシベリウスを、都響とはサンサーンス、日本中のオーケストラと共演し、ヴァイオリン・リサイタルもいろんなところで催している超お忙しい方なんです。
彼女は1997年岐阜生まれ、2016年モントリオール国際音楽コンクールで第1位、併せて5つの特別賞を受賞し、2017年には出光音楽賞を受賞してるまだ20代前半のヴァイオリニスト。
《辻彩奈 ヴァイオリン・リサイタル》
モーツァルト/ヴァイオリン・ソナタ第25番ト長調K301
モーツァルト/アダージョ ホ長調K261
モーツァルト/ヴァイオリン・ソナタ第28番ホ短調K304
~休憩~
ショーソン/詩曲 作品25
ラヴェル/ツィガーヌ
ラヴェル/ヴァイオリン・ソナタト長調
ヴァイオリン/辻彩奈
ピアノ/大越崇史
ここで演奏するアーティストは皆さん“非常に緊張する”と言います。
観客と1メートルの近さですからと彼女も言っていました。
でも凄いです!完全に自分の世界に入っていて、息遣いとともに緊迫した音楽空間を作ってしまいます。
初めのモーツァルトから一転して、フランスものへ
ショーソンの詩曲25は、ロシアの文豪ツルゲーネフの「勝ち誇る愛の歌」という短編小説から創を得た「愛の曲」で、そこここに切ない「愛」が感じられます。
ラヴェルのツィガーヌは、このサロンでもお馴染みのジプシー風の激しい曲で、2016年に小林美樹さんで、2018年にフランチェスカ・デゴさんで聴きましたが、勝るとも劣らない激しさです。このサロンの醍醐味ですね!
最後は同じラヴェルのヴァイオリン・ソナタ ト長調の2楽章はジャズの影響を受けてブルース調、ガーシュインの「サマータイム」に似たフレーズから始まります。
アンコールは同じラヴェルからハバネラ形式の小品。
感動!感動!の一夜でした。