メトロポリタン歌劇場もコロナウイルスで無料配信をしていて、4月27日からドニゼッティの女王三部作《アンナ・ボレーナ》《マリア・シュトゥアルダ》《ロベルト・デヴリュー》をやっているのですが、「アンナ・ボレーナ」は、ウィーンで観たので「ロベルト・デヴリュー」を観てみました。(2016年4月16日公演)「アンナ・ボレーナ」の子供のエリザベス1世の晩年の物語です、昨年末に新作の「オルランド」をやりましたが、その時も年を取ったエリザベス1世が出てきましたね。


クイーン・エリザベス/ソンドラ・ラドヴァノフスキー Sondra Radvanovsky
ロベルト・デヴリュー/マシュー・ボレンツァーニ Matthew Polenzani
サラ ノッティンガム公爵夫人/エリーナ・ガランチャ Elina Garanca
ノッティンガム公爵/マリウス・クウィーチェン Mariusz Kwiecien
演出/デヴィッド・マクヴィガー David McVicar
指揮/マウリツィオ・ベニーニ Maurizio Benini

英国女王エリザベス1世が主人公のこのオペラは、英国の国歌から始まり、ベルカントのの超絶技巧と演技力を必要とされる難役でMETのソンドラ・ラドヴァノフスキーがこの役に挑み、観客を熱狂させました。

物語はエリザベス女王が愛するエセックス伯ロベルト・デヴェリューがアイルランド制圧に失敗してロンドンに戻り、反逆罪に問われている所から始まります。ロベルトはかつての恋人で今はノッティンガム公夫人となったサラを愛しており、エリザベス女王に、彼女の愛情には応えられないことを宣言、ロベルトのサラへの愛を知った女王は怒りのあまり処刑の執行書に署名しますが、最後まで彼への愛で苦しむのでした。

演出のマクヴィガーがこの三部作を全て手がけていて、ラドヴァノフスキーはその全てに出演しています。舞台装置も衣装も豪華で見応えのあるもので、貴族たちが演技を見守ると言う劇中劇の形で進められます。
ラドヴァノフスキーは、威厳ある姿と豊かな声量を持ち同時に女らしい細やかな歌唱で孤独なエリザベスの心理を巧みに表現しました。最後にある名場面「流された血は」で、カツラを脱ぎ捨てた凄みのある容姿で、高音 レ まで出し切り大喝采を浴びていました。確かウィーンで彼女の「トスカ」をみた時、いいなと思った記憶があります。

タイトルロールのロベルトはMETで人気のテノールのマシュー・ボレンツァーニで甘い声とマスクがぴったりでした。
それからなんと言ってもガランチャが美貌と素晴らしい声で、全体を引き締めていましたね。
コロナウイルスのおかげと言ってはいけないかもしれないけれど、ドニゼッティの女王三部作なんてあることさえ知りませんでした、コロナ様有り難う。

メトロポリタン歌劇場「ロベルト・デヴリュー」
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