バリー・コスキーの「マイスタージンガー」を観てみたいと思っていたところドイツグラモフォンのサブスクstage+で1ヶ月50円で見られるというので、早速やってみました。
今一番演出家として忙しいコスキーの「マイスタージンガー」ですが、さすがに凝っています、そしてとっても面白い。
バリー・コスキーの演出では、ウィーンの「ドン・ジョバンニ」グラインドボーンの「サウル」オランダの「トスカ」リヨンの「金鶏」ロイヤルオペラの「カルメン」「ラインの黄金」ウィーンの「コジ・ファン・トゥッテ」など観ていますが、今回はまず登場人物が多くて理解するのが大変でした。
前奏曲から、ワーグナー家の居間にミュンヘンの楽長ヘルマン・レーヴィー、フランツ・リスト、娘コジマと婿のワーグナーが現れ、しかも子供のワーグナー、10代のワーグナー、20代のワーグナーが次々と現れる。
ヴァーンフリート館と同じ実物を見ているかのように細部にこだわって作られたワーグナー家は有名な作曲家などの肖像画が飾られて豪華で服装も物々しい雰囲気が漂っている。ちょっと今までに見たことがないような「マイスタージンガー」バリーコスキーやはりただものではない、面白い!面白い!
ワーグナーは、主人公のマイスター、ザックス(ミヒャエル・フォレ)
20代のワーグナーは、若き騎士ワルター(クラウス・フロリアン・フォークト)
10代のワーグナーは、ザックスの徒弟ダーヴィッド(ダニエル・ベーレ)
リストは、ワルターに好意を寄せる親方ポーグナー(ギュンター・グロイスベック)
その娘エヴァは、コジマ(アンネ・シュヴァーネヴィルムス)
メイドはダーヴィッドの恋人のマグダレーネ(ヴィープケ・レームクール)
レーヴィーは、エヴァを我が物にしようとするベックメッサー(ヨハンネス・マルティン・クレンツレ)
に読み替えているという設定をしているので、コジマに似たエヴァ役のアンネ・シュヴァーネヴィルムスはちょっと歳をとりすぎ感があるのは否めない。
いろんな要素が盛り込まれたコスキー演出、最初から最後まで飽きることのなく進められて、気持ちのいい「マイスタージンガー」でした。
次は、コスキー演出の「ばらの騎士」観てみたい。