クーベリック・トリオ

11月5日(火)

お昼は鎌倉の「ふくみ」で友人とランチをしてから鎌倉小町を散策し、夜は鵠沼サロンコンサートへ。第385回鵠沼サロンコンサートは「ピアノ・トリオの世界12」というタイトルで、チェコの生んだ有名な音楽一家クーベリックの名を冠したクーベリック・トリオです。

(ヴァイオリン:石川静  チェロ:カレル・フィアラ  ピアノ:クヴィータ・ピリンスカ)


モーツァルト/ピアノ三重奏曲第3番変ロ長調K502
スメタナ/わが故郷より
ドビュッシー/ヴァイオリン・ソナタト短調
     ~休憩~
ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調作品97「大公」
 クーベリック・トリオ

チェロのフィアラ氏の体の不調によりスメタナとドビュッシーはヴァイオリン・石川、ピアノ・ピリンスカのデュオとなりました。

モーツァルト(1756-1791)のピアノ三重奏曲3番は、1786年に書かれている傑作の一つです。2楽章ラルゲットの晴れやかな美しさは素晴らしい。
スメタナ(1824-1884)の「わが故郷より」は、とてもノスタルジックで、祖国を思う気持ちが温かく、心の奥にぐっとくるような曲。
ドビュッシー(1862ー1918)のヴァイオリン・ソナタに続き、
ベートーヴェン(1770-1827)の「大公」ピアノ三重奏としては最後の作品で最も完成度が高く魅力的な作品、1811年完成で油の乗り切った頃の作品です。
ベートーヴェンがオーストリアの貴族、ルドルフ大公に献呈したのでこの愛称がついた。このルドルフはベートーヴェンの弟子にしてパトロンで18歳年下、二人はとても仲が良かったそうです。
アンコールはスークのトリオから第2楽章でした。

 

鎌倉「ふくみ」でランチ

11月5日(火)

秋の鎌倉はとても気持ちよく、いつものメンバーでお昼を楽しみました。
今回は、鎌倉駅近くの「ふくみ」という日本料理屋さんです。

今が旬の松茸、秋刀魚、豆乳の焼き胡麻豆腐、鯛とハタのお造り、牡蠣、里芋の蟹あんかけ、食用のほおづきは甘酸っぱくて果物みたい、きのこの炊き込みご飯は土鍋ごとで、残ればお土産にしてくれます。
今日は欠席のメンバーからの紹介なんですが、「Hanako」の「名店は静かに佇む」というコーナーに「秘密の鎌倉」として掲載されたそうです。確かにあまりたくさんの人が来て欲しくない、また行きたいお店です。
今日のメンバーは4名さま、皆さん気に入ったようで、食後は鎌倉小町通から鶴岡八幡宮に散歩をし、それぞれの家に帰りました。

ウィーン国立歌劇場 ヴェルディ「マクベス」

ウィーン国立歌劇場11月1回目はヴェルディの「マクベス」OTTAVA TVのライブストリーミングで11月2日〜11月4日まで放映されます。もちろんシェイクスピアの「マクベス」が原作です。

マクベス夫人/タチアナ・セルジャン Tatiana Serjan
マクダフ/シャホ・ジンシュー Xiahou Jinxu
マクベス/プラシド・ドミンゴ Placido Domingo
バンクォー/ライアン・スピード・グリーン Ryan Speedo Green
侍女/フィオナ・ヨプソン Fiona Jopson
マルコム/カルロス・オスナ Carlos Osuna
密偵/アイク・マルティロッシアン Ayk Martirossian
指揮/ジャンパオロ・ビサンティ Giampaolo Bisanti
演出/クリスティアン・レート Christian Rath
舞台・衣装/ゲイリー・マッキャン Gary McCann
照明/マーク・マカルー Mark McCullough
映像/ニナ・デュン Nina Dunn

出だしから不気味な魔女の世界が現れる。(魔女のメイクが素敵です。)スコットランド王ダンカンに仕える将軍マクベス(プラシド・ドミンゴ)は、嵐の中森で魔女たちにコーダの領主になりやがて王になろうと予言されるそれを聞いたマクベス夫人(タチアナ・セルジャン)は、王を殺そうとマクベスに持ちかける。マクベス夫人役のタチアナ、力強い声に艶があって素晴らしい、顔もいいし! 魔女から「女の股から産み落とされた者に負けることはない」「バーナムの森が動かない限り恐れることはない」だが森は動いてしまい、マクダフは帝王切開で生まれていたため、マクベスは倒れ、ダンカンの息子マルコムが新王の座に着く。ヴェルディ節全開の力強いオペラですね。森とか魔女とかシェイクスピアらしい。

ついでなのでシェイクスピア先生の「マクベス 」の魔女のセリフ、
きれいは汚い、汚いはきれい。Fair is foul,and foul is fair.
何ひとつ無い、在るのは無いものだけだ。nothing is But what is not.
と反対の言葉を投げかけて、マクベスの心を混乱させる。

次も有名なセリフ、
女から生まれたものは誰一人マクベスを倒せはしない。
For none of woman born shall harm Macbeth

最後はマクベスのセリフ、
明日も、明日も、また
明日も、とぼとぼと小刻みに
その日その日の歩みを進め、
歴史の記述の最後の一言にたどり着く。

すべての昨日は、愚かな人間が
土に還る死の道を照らしてきた。

消えろ、消えろ、束の間の灯火(ともしび)!
人生はたかが歩く影、哀れな役者だ
出場のあいだは舞台で大見得を切っても
袖へ入ればそれきりだ。

白痴のしゃべる物語、たけり狂う
わめき声
ばかり、筋の通った意味などない。

Tomorrow, and tomorrow, and tomorrow,
Creeps in this petty pace from day to day,
To the last syllable of recorded time,
And all our yesterdays have lighted fools
The way to dusty death.
Out, out, brief candle,
Life’s but a walking shadow, a poor player
That struts and frets his hour upon the stage,
And then is heard no more.
It is a tale told by an idiot,
full of sound and fury,
Signifying nothing.

オペラを見ることで、シェイクスピアも勉強しちゃった!

ラザレフ「火の鳥」

11月1日(金)

桂冠指揮者兼芸術顧問のラザレフが刻むロシアの魂 SeasonⅣグラズノフ5は、グラズノフの交響曲第6番とストラヴィンスキーの「火の鳥」です。

グラズノフ/交響曲第6番ハ短調作品58
     ~休憩~
ストラヴィンスキー/バレエ音楽「火の鳥」全曲
 指揮/アレクサンドル・ラザレフ
 コンサートマスター/扇谷泰朋
 ソロ・チェロ/辻本玲

アレクサンドル・グラズノフ(1865-1936)の交響曲の中で唯一の短調作品で完成は1896年、初演は翌2月、サンクトペテルブルグにて。

次は、ストラヴィンスキー(1882-1971)のバレエ音楽「火の鳥」、舞台プロデューサーのディアギレフに頼まれ、ロシアの御伽噺「火の鳥」を基に作ったバレー音楽で、1910年5月完成、初演は翌25日、カスチェイの魔法にかかった庭でイワン王子に捕らえられた「火の鳥」は羽1枚と引き換えに自分を解放するようにたのみ、羽には不思議な力が宿ると言って行く。イワン王子はその羽で魔法にかけられた13人の王女を助け、石に変えられた自分自身も「火の鳥」の踊りに助けられる。
サントリーホールのP席右、左と中央3箇所にトランペットが陣取り、壇上左にハープが3台とっても目立ちます。高速スピードで一気に駆け抜ける「火の鳥」でした。

 

Q. エクセルシオ試演会のお茶菓子

11月3日(日)

クァルテット・エクセルシオの定期演奏会前の同じプログラムによる試演会が奥沢でありました。

試演会後のお茶会には、オーボンビュータンの「プチケーキ」やダロワイユの「オペラ」、仙台の白松がモナカのミニモナカ、信州の「雷鳥の里」ミニおはぎと川越銘菓「ぽくぽく」など豪華に集まりました。美味しい!美味しい!

ウィーン国立歌劇場 マスネ「ウェルテル」

ウィーン国立歌劇場10月最後は、ジュール・マスネ(1842-1912)の「ウェルテル」フランス語の公演です。OTTAVA TVのライブストリーミングで11月1日から3日まで放映されます。この作品はゲーテの「若きウェルテルの悩み」を原作としている、ゲーテ自身の体験談でシャルロットも実在する人物です。

ウェルテル/ヴィットーリオ・グリゴーロ Vittorio Grigolo
アルベール/アドリアン・エレート Adrian Erod
シャルロット/エレーナ・マクシモワ Elena Maximova
ソフィー/イレアナ・トンカ Ileana Tonka
大法官/ハンス・ペーター・カンマラー Hans Peter Kammerer
シュミット/ベネディクト・コーベル Benedikt Kobel
ジョアン/アイク・マルティロッシアン Ayk Martirossian
指揮/フレデリック・シャスラン Frederic Chaslin
演出/アンドレイ・セルバン Andrei Serban
舞台/ペーター・パブスト Peter Pabst
衣装助手/ペトラ・ラインハルト Petra Reinhardt

舞台は1780年代のドイツの田舎町、詩人のウェルテル(ヴィットーリオ・グリゴーロ)は、大法官の娘シャルロット(エレーナ・マクシモワ)に恋をする。
今回の舞台では、ゲーテの時代ではなくて1950年代に置き換えているのが特徴でブラウン管のテレビやカメラなどが出てきて、日本で言えば懐かしき昭和レトロの時代です。
3幕でウェルテルが歌う「春風よ、なぜ私を目覚めさせるのか」は、ウェルテル役のグリゴーロ、すごい迫力でした。グリゴーロ迫力ありすぎ!
純粋で優しいシャルロットのマクシモアは、2016年には日本の新国立で同じく「ウェルテル」のシャルロットを演じており、お馴染みになっています。
それからクリスマスを祝う子供たちの様子なども出てきて今の時期にぴったりのオペラですね。(ノエール!ノエール!ノエール!)

インキネン ヴォロディン

10月26日(土)

第351回横浜定期演奏会は、ピエタリ・インキネン(1980-)指揮のベートーヴェン・チクルス2回目、ピアノコンチェルトは同じくアレクセイ・ヴォロディンです。

ベートーヴェン/交響曲第1番ハ長調作品21
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番ハ長調作品15
     ~休憩~
ドヴォルザーク/交響曲第8番ト長調作品88
 指揮/ピエタリ・インキネン
 ピアノ/アレクセイ・ヴォロディン
 コンサートマスター/田野倉雅秋
 ソロ・チェロ/菊地知也


ベートーヴェン・チクルス2回目は、1回目と同じヴォロディン(1977-)との競演です。

ベートーヴェン(1770-1827)の交響曲第1番は1800年に初演、ピアノ協奏曲1番は1795年に初演です。音楽評論家の舩木篤也さんとインキネンとのプレトークでは、両方とも若書きでハ長調、ドヴォルザークの第8交響曲は、作曲家にとって幸福な時代の作品だと言うことです。

第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリン向かい合う対抗配置で管楽器は首席クラスが揃い、豪華キャストです。
インキネンの端正な音作り、ヴォロディンのクリアで暖かな音色が横浜の街を彩ります。
ヴォロディンのアンコールはショパンの子犬のワルツとラフマニノフの前奏曲作品32-12と2曲もプレゼントしてくれました。

後半は、私の大好きなドヴォルザークの8番です。最初のチェロの低音からよく響きます。インキネンはプラハ交響楽団の首席指揮者ですものね。
オケのアンコールがドヴォルザークのスラヴ舞曲第14番、作品72の6変ロ長調。
アフターコンサートは、友人と台湾料理です。

 

インキネン バイロイト「指輪」指揮に抜擢

10月18日(金)

日本フィル第714回東京定期演奏会の首席指揮者インキネンは、ベートーヴェン生誕250年として2019年今シーズンより2年間ベートーヴェン・チクルスをスタートさせます。
そしてインキネンは、なんと2020年度バイロイト音楽祭においてワーグナー「ニーベルングの指輪」全曲(新演出)の指揮に任命されました。指揮者にとってこんな名誉なことはありません。
さて、ベートーヴェン・チクルスの1回目として、

ドヴォルザーク/歌劇「アルミダ」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58
     ~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
 指揮/ピエタリ・インキネン
 ピアノ/アレクセイ・ヴォロディン
 コンサートマスター/田野倉雅秋
 ソロ・チェロ/菊地知也

ドヴォルザーク(1841-1904)の歌劇「アルミダ」序曲は、11世期の終わりのシリアのダマスカス、美しいアルミダが十字軍の争いに巻き込まれ、愛する敵の騎士リナルドの腕の中で息絶える物語でキリスト教の勇壮なモチーフと異教徒アルミダのモチーフも聞こえる。今だに争いは続いていますが。

続いて、ベートーヴェン(1770-1827)のピアノ協奏曲4番、繊細で華麗な技巧が高く評価されているアレクセイ・ヴォロディンのピアノで楽器は専属アーティストでもあるスタインウェイ。彼は1977年レニングラード生まれ、2003年チューリッヒで行われたゲザ・アンダ国際ピアノ・コンクールでの優勝を機に国際的にその名が知れることになった。
アンコールは、しっとりと思い入れたっぷりのショパンの夜想曲第5番嬰へ長調作品15−2でした。
最後は、ベートーヴェンの3番「英雄」ナポレオン・ボナパルトに捧げるつもりで書いたとされる曲です。テンポも気持ちよく進んでいきましたが、2楽章の後半にホルンの2番奏者さんがドドッと倒れて一度は椅子に座ったもののまた同じようにドドッと倒れ係りの人に運ばれました。次の3楽章は大変ホルンの三重奏があるところと思っていたらピンチヒッターくんが現れ難なく演奏が終わりました。最初のドヴォルザークはホルンが4本使われていて、そのおやすみホルンくんが出てきてくれたようです。なんというチームワークの良さ。
アフタトークで、その倒れたホルンさん意識が戻ったと言う事が分かりました、よかった!
インキネンさん!来年のワーグナー「ニーベルングの指輪」頑張ってくださいね。

ウィーン国立歌劇場 シュトラウス「影のない女」

ウィーン国立歌劇場10月3回目公演は、R.シュトラウスの「影のない女」日本でのOTTAVA TVインターネット配信は10月19日〜10月22日までです。
舞台は東方の大人の童話の世界。
日本人の藤村実穂子さんが乳母役で頑張っています。
あと、ヒロインの皇后役のカミラ・ニールンドが凄い、フィンランド出身でこの6月に「宮廷歌手」の称号が贈られましたが、美人で素晴らしい豊かな声の持ち主です。

皇帝/アンドレアス・シャーガー Andreas Schager
皇后/カミラ・ニールンド Camilla Nylund
乳母/藤村実穂子 Mihoko Fujimura
霊界からの使い/クレメンス・ウンターライナー Clemens Unterreiner
バラク/トーマス・コニエツニー Tomasz Koniecany
バラクの妻/ニーナ・シュテンメ Nina Stemme
若い男の声/イョルク・シュナイダー Joerg Schneider
天上界からの声/モニカ・ボヒネック Monika Bohinec
鷹の声・霊界の護衛者/マリア・ナザロヴァ Maria Nazarova
その他
指揮/クリスティアン・ティーレマン Christian Thielemann
演出/ヴァンサン・ユゲ Vincent Huguet
舞台/オーレリー・メーストル Aurelie Maestre
衣装/クレマンス・ぺルノー Clemence Pernoud
照明・映像/ベルトラン・クーデルク Bertrand Couderc
脚色/ルイ・ガイスラー Louis Geisler

皇帝(アンドレアス・シャーガー)は、「影のない女」を皇后(カミラ・ニールンド)としている。皇后は影がないために子供ができない、12ヶ月以内に皇后に影ができなければ石になってしまうという呪いがかけられている。皇后は人間界の貧しい染物屋バラク(トーマス・コニエツニー)の妻(ニーナ・シュテンメ)から影をもらうことを画策するが、他人を犠牲にしてまで影を得ことができない。でも最後はハッピーエンドで終わるおとぎ話の世界、5時間以上のシュトラウスらしい華麗な音楽が彩ります。みなさん素晴らしい声の持ち主でやはりウィーンですね!