Queen & David Bowie – Under Pressure

ウィーン国立歌劇場も一息ついて、今はふらふら音楽界を彷徨っています。
ロンドンに行ったり、ニューヨークへ行ったり、サンフランシスコに行ったり(もちろんパソコン上ですが)

ところで、若きデヴィッド・ボウイとクイーンで共作共演した 〝Under Pressure〟(1981年リリース) は、低音がボウイ・高音がフレディ担当。一度聞いたら忘れられなくなる曲ですね!

https://youtu.be/YoDh_gHDvkk

そしてもう一つ、若きジャスティン・ビビアン・ボンドとミシェル・カヴァディアスの 〝Under Pressure〟です。

Pressure pushing down on me
Pressing down on you,
no man ask for

プレッシャーが俺にのしかかる
おまえにも のしかかる
誰も求めてやしないのに

Under pressure
that burns a building down
Splits a family in two
Puts people on streets

プレッシャーの元で
建物は焼き払われ
家族を二つに引き裂かれ
人々は路頭に迷うんだ

It’s the terror of knowing
What this world is about
Watching some good friends
Screaming,
“Let me out!”

知るってことは恐ろしい
この世の現実が何なのかをね
目にするんだ
親しい友達が泣き叫ぶのを
“ここから出してくれ!”と
 
Pray Tomorrow
gets me higher
Pressure on people
– people on streets

明日に祈ろう
僕を高みに引きあげてくれよ
人々にはプレッシャーが
…路上の人々の上に

Chippin’ around,
kick my brains ‘round the floor
These are the days
– it never rains but it pours

ぶらついて時間を費やして
床にのたうちまわり
頭が痛くなるほど考えたんだ
いつだってこんな日ばかり
…悪いことは重なるんだ
 
つづく

なんて歌詞がついているんです。
深い〜〜ですね!

ウィーン国立歌劇場「リゴレット」

ウィーン国立歌劇場のアーカイヴは、今日のヴェルディ「リゴレット」(2016年1月28日公演)で終わりとなります。
2020年3月10日に、ウィーン国立歌劇場が休演すると発表してから4ヶ月くらいの間、過去の作品を無料で配信してくれるというウィーンの方針で見たオペラの数は40演目、その前から数えると62演目、さらにメトロポリタン歌劇場16演目を加えると80演目ぐらいになります。7・8月はお休みになり9月からは新シーズンとなります、また新しい演目を見せてくれるのでしょう、楽しみです。
今回の「リゴレット」もリゴレット役はウィーンの宮廷歌手のカルロス・アルヴァレス、マントヴァ公爵が注目のフローレス、ジルダが美人のオルガ・ペレチャッコと三拍子揃っています。

マントヴァ公爵/フアン・ディエゴ・フローレス Juan Diego Florez
リゴレット/カルロス・アルヴァレス Carlos Alvarez
ジルダ/オルガ・ペレチャッコ Olga Peretyatko
スパラフチーレ/アイン・アンガー Ain Anger
マッダレーナ/ナディア・クラステヴァ Nadia Krasteva
ジョヴァンナ/マーガレット・プランマー Margaret Plummer
チェプラーノ伯爵/マーカス・ペルツ Marcus Pelz
チェプラーノ伯爵夫人/リディア・ラスコルブ Lydia Rathkolb
モンテローネ伯爵/アレクサンドルー・モイシウク Alexandru Moisiuc
マルッロ/ミハイル・ドゴターリ Mihail Dogotari
ボルサ/カルロス・オスナ Carlos Osuna
マントヴァ侯爵の小姓/アンドレア・キャロル Andrea Carroll
指揮/エヴェリーノ・ピド Evelino Pido
演出/ピエール・アウディ Pierre Audi
舞台装置/クリストフ・ヘッツァー Christof Hetzer
照明/ベルント・プルクラベク Bernd Purkrabek

風の中の 羽のように いつも変わる 女心 

「リゴレット」の中のマントヴァ公爵のアリア「女心の歌」は、女心の軽薄さを歌っていますが、この軽薄さこそマントヴァ公爵その人の軽薄さに他ならない悪い男なんです、でもなぜだか惹かれてしまう(フローレスですものね!)一種の病気? 今だったら例えば渡部建のように、世間からバッシングを受けること間違いなしですね!

16世紀イタリア、マントヴァ公爵(フアン・ディエゴ・フローレス)に仕える道化のリゴレット(カルロス・アルヴァレス)には最愛の娘のジルダ(オルガ・ペレチャッコ)がいて、大切に育てている。教会で貧しい学生を装ったマントヴァ公爵に一目惚れしてしまい、リゴレットは最愛の娘が公爵の手に落ちたことを知り殺し屋に公爵の殺害を依頼する。それを知ったジルダは、自分が犠牲になって死んでしまう。なんとも哀れなストーリーですが、フローレスのマントヴァ公爵とペレチャッコのジルダならあり得ると思わせてしまうオペラの力は凄い!リゴレット役カルロス・アルヴァレス、演技も歌も哀れな道化に徹していて、一番存在感がありました。一方能天気なフローレスのマントヴァ公爵しようがないなーという感じ、天使のように純粋なペレチャッコのジルダはぴったりでしたね。
演出は、ピエール・アウディで、荒野を思わせる舞台はリゴレットの気持ちを表していました。
皆様には、ウィーン国立歌劇場のアーカイヴ「リゴレット」のあと「ファルタッフ」がありますのでお楽しみに!

 

ユニクロ 東京

6月30日(火)

東京・銀座プランタンがあったところに日本最大のユニクロが誕生したというので行ってきました。駐車場も完備しています。

近くのユニクロのお店にはなかったレギンスを買いに行ったのですが、雨のためかお客も少なくてゆっくり見ることができました。
いろんなTシャツがたくさん売っていて面白いですよ! 地下にはちょっとしたレストランもあります。

ウィーン国立歌劇場「夢遊病の女」

ウィーン国立歌劇場のアーカイヴ、今日はベルリーニの「夢遊病の女」(2017年1月13日公演)です。METでナタリー・デセイのアミーナで観たことがありますが、今回のダニエラ・ファリー、声はもちろんのことふっくらしなやかな芸達者ファリーのアミーナとってもいいです。演出はマルコ・アルトゥーロ・マレッリで衣装は奥様のダグマール・ニーフィンドと華やかで粋な舞台となっています。

アミーナ/ダニエラ・ファリー Daniela Fally
リーザ/マリア・ナザロヴァ Maria Nazarova
エルヴィーノ/フアン・ディエゴ・フローレス Juan Diego Florez
テレーサ/ロージー・オルドリッジ Rosie Aldridge
アレッシオ/マニュエル・ワルサー Manuel Walser
ロドルフォ伯爵/ルカ・ピサローニ Luca Pisaroni
公証人/ハシク・バイヴェルシャン Hacik Bayvertian
指揮/グリエルモ・ガルシア・カルヴォ Guillermo Garcia Calvo
演出、舞台及び照明/マルコ・アルトゥーロ・マレッリ Marco Arturo Marelli
衣装/ダグマール・ニーフィンド Dagmar Niefind

「夢遊病の女」は、ヴィンチェンツォ・ベルリーニ(1801年−1835年)が作曲したオペラです。今回のマレッリの演出では、原作のスイスの村ではありますがリーザが経営しているのは小さな旅籠ではなくマッターホルンの見える近代的なホテルとなっています。そして全2幕は同じ舞台で、第1幕の最後でアミーナに裏切られたと勘違いして怒ったエルヴィーノがホテルの扉を開け放ち、吹き込んだ吹雪によってホテルのピアノが壊れロビーも雪の吹き溜りが出来ているという設定になっており、夢遊病でアミーナが眠り込んだのはロドルフォ伯爵の部屋でなく、ホテルのロビーでロドルフォ伯爵の豪華な毛皮の中というわけです。
何と言っても大人気のフローレスやウィーンで活躍のファリーそれからロドルフフォのルカ・ピサローニもウィーンで活躍中、毛皮が似合って素敵ですね。
そしてなんと1月13日はフローレスの誕生日なので何度もカーテンコールが終わった後に観客の方から〝happy birthday  to  Florez〟の歌が合唱されました。

 

ウィーン国立歌劇場「オルランド」2

ウィーン国立歌劇場のアーカイヴは2019年12月に初演したオルガ・ノイヴィルト作「オルランド」です。イギリスの女性小説家ヴァージニア・ウルフが1928年に発表した「Orlando : Biography」をオペラにしたものでエリザベス1世統治下のイングランドで生まれた青年貴族・オルランドが7日間の昏睡状態から目覚めた後、女性の文学者として地位を築き、結婚・出産を経験するという物語。このオペラの衣装は日本のコム・デ・ギャルソン(川久保玲)が担当しました。ライブ記録は (http://shirokuma.photo/?p=12304)ですので今回は川久保さんのデザインした衣装を観てください。

ウィーン国立歌劇場「ドン・カルロ」

ウィーン国立歌劇場のアーカイヴは、ヴェルディの「ドン・カルロ」(2017年6月21日公演)です。フルラネットのフィリッポ2世、ヴァルガスのドン・カルロ、ストヤノヴァのエリザベッタ、そしてドミンゴのロドリーゴと豪華キャストで大盛り上がり、いつまで経っても拍手は鳴りやまず、お客は帰らないまま放映は終わりました。

「ドン・カルロ」(2017年6月21日)
フィリッポⅡ世/フェルッチョ・フルラネット Ferruccio Furlanetto
ドン・カルロ/ラモン・ヴァルガス Ramon Vargas
ロドリーゴ/プラシド・ドミンゴ Placido Domingo
大審問官/アレクサンドルー・モイシウク Alexandru Moisiuc
エリザベッタ/クラッシミラ・ストヤノヴァ Krassimira Stoyanova
エボリ公女/エレーナ・ツィトコーワ Elena Zhidkova
修道士・カルロ5世/ライアン・スピード・グリーン Ryan Speedo Green
テオバルド/マーガレット・プランマー Margaret Plummer
レルマ伯爵・王室の布告者/カルロス・オスナ Carlos Osuna
天からの声/ヒラ・ファヒマ Hila Fahima
指揮/チョン・ミュン=フン Myung-Whun Chung
演出/ダニエレ・アバド Danieie Abbado
舞台構想/グラツィアーノ・グレゴーリ Graziano Gregori
舞台監督/アンジェロ・リンツァラタ Angelo Linzalata
衣裳/カーラ・テーティ Carla Teti
照明/アレッサンドロ・カルレッティ Alessandro Carletti
演出助手/ボリス・ステトカ Boris Stetka
振付/シモーナ・ブッチ Simona Bucci
 
 
1560年頃スペイン帝国のドン・カルロ(ラモン・ヴァルガス)とエリザベッタ(クラッシミラ・ストヤノヴァ)は、婚約して愛し合っていますが、政略結婚でエリザベッタは、カルロの父親フィリッポ2世と結婚することになります。フィリッポ2世は実在した人物で、カトリックによる国家統一を掲げ、一方息子のカルロはプロテスタント(フランドル)を救おうとします。
カルロとロドリーゴの友情を歌ったDio,che nell’alma infondereは今回ロドリーゴがドミンゴということもあって大迫力です。一方エボリ公女のヴェールの歌は美しいエリーナ・ツィトコーワがこれも迫力あります。国王が王妃に愛されず、息子に裏切られた悲しみを歌ったフルラネットの十八番アリアも絶品です。「ドン・カルロ」には有名なアリアがたくさんあって今回は名歌手揃いなので、アリアが終わるごとに拍手が鳴りやみません。それはパソコンで観ている私たちも同じことでついつい引き込まれてしまいます。
結局フィリッポ2世に反逆したカルロは、祖父の霊が現れ、墓に連れて行かれます。
指揮はチョン・ミュン=フン、演出はダニエレ・アバド、天使の声はヒラ・ファヒマだったんですね!
今月27日には違う演出、歌手で「ドン・カルロ」をやります。
楽しみですね!
 
 
 

ウィーン国立歌劇場「オテロ」

ウィーン国立歌劇場のアーカイヴは、ヴェルディの「オテロ」(2018年3月18日公演)です。なんとロベルト・アラーニャがオテロになるんです。そしてデスデモーナが現在の奥様、アレクサンドラ・クルジャクですって!なるほどアラーニャ様は緑の黒髪の健康美がお好きなようで、オテロのアラーニャ様もデスデモーナのクルジャクもイヤーゴのダリボール・イェニスもすごい声の持ち主で迫力ある「オテロ」を楽しむことができました。

オテロ/ロベルト・アラーニャ Roberto Alagna
イヤーゴ/ダリボール・イェニス Dalibor Jenis
デスデーモナ/アレクサンドラ・クルジャク Aleksandra Kurzak
カッシオ/アントニオ・ポーリ Antonio Poli
ロデリーゴ/レオナルド・ナヴァーロ Leonardo Navarro
ロドヴィーコ/アレクサンドルー・モイシウク Alexandru Moisiuc
モンターノ/オルハン・イルディズ Orhan Yildiz
エミーリア/イルセヤー・カイルロヴァ Ilseyar Khayrullova
使者/イオン・チブレア Ion Tibrea
ビアンカ/カタリーナ・ビラハート Katharina Billerhart
指揮/グレアム・ジェンキンス Graeme Jenkins
演出/クリスティーネ・ミーリッツ Christine Mielitz
舞台及び衣裳/クリスチャン・フローレン Christian Floren

台本は「ファルスタッフ」や「シモン・ボッカネグラ」のアッリーゴ・ボーイトで、彼は「メフィストーフェレ」の作曲もしている。悪人に興味があったのかしら?
〝嫉妬〟によって物語が動いてゆくオペラ「オテロ」で、どうしてイヤーゴはこんな悪事に手を染めてゆくのかしらなんて学生時代にシェイクスピアを読んでいて思ったんですが、ヴェルディの「オテロ」を観ればなるほどとうなづくというより迫力に圧倒されてタイトルが「イヤーゴ」でもいいんじゃないと思えるくらい。特に今回のイヤーゴ(ダリボール・イェニス)は凄い最高です!「俺こそ悪魔だ!」そしてやはりデスデモーナは見かけも重要だと気づかされます。CD時代ではないのですから「柳の歌」がしっくり来るような可憐な乙女を演じたクルジャク、声もよかったですね!そして最も味を出していたのがアラーニャです。「復讐の二重唱」など総督の貫禄ありました。

ビリー・ジョエル(Billy Joel)2

ビリー・ジョエルの2013年ケネディーセンター名誉賞記念コンサートにトニー・ベネット、ルーファス・ウェインライトが歌手として、観客席にはオバマ当時大統領やシャーリー・マックレーン、ルネ・フレミングの顔が見られる。

素顔のままで (Just The Way You Are)

https://youtu.be/4XoZvPPXcxM

イタリアン・レストランで

https://youtu.be/GhcGTjQ58fY

ウィーン国立歌劇場「シモン・ボッカネグラ」

ウィーン国立歌劇場のアーカイヴは、ヴェルディの「シモン・ボッカネグラ」(2018年5月13日公演)です。大人気の改訂版の台本を書いたアッリーゴ・ボーイトは、その後の「オテロ」「ファルスタッフ」の台本も手掛けている。このウィーンアーカイヴもこれから「オテロ」「ファルスタッフ」が出てきますのでお楽しみに!
シモンにトーマス・ハンプソンとアメーリアにマリーナ・レベカがいい味を出して涙が溢れます。ガブリエーレのフランチェスコ・メーリも張り切っていましたし、悪者パオロのオルハン・イルディスもいい声してますね。

シモン・ボッカネグラ/トーマス・ハンプソン Thomas Hampson
フィエスコ/ドミトリー・ベロッセルスキー Dmitry Belosselskiy
ガブリエーレ・アドルノ/フランチェスコ・メーリ Francesco Meli
アメーリア/マリーナ・レベカ Marina Rebeka
パオロ/オルハン・イルディス Orhan Yildiz
ピエトロ/ライアン・スピード・グリーン Ryan Speedo Green
射手隊長/カルロス・オスナ Carlos Osuna
侍女/リディア・ラスコルブ Lydia Rathkolb
指揮/エヴェリーノ・ピド Evelino Pido
演出/ペーター・シュタイン Peter Stein
舞台/シュテファン・マイヤー Stefan Mayer

11世紀中頃のジェノバ、海賊のシモン(トーマス・ハンプソン)は、平民派と貴族派が争う中、平民派として勝利し、ジェノバの総督になります。25年後、アメーリア(マリーナ・レベカ)が生き別れになったシモンの娘とわかると、シモンとフィエスコの娘マリアとの子供がアメーリアであり、アメーリアの恋人ガブリエーレとの結婚を許すことになる、シモンの腹心であるパオロもアメーリアとの結婚を望んでいたのだが叶わなくなり、シモンに毒を盛り、パオロは死刑に、シモンは死の間際に「ガブリエーレを次期総督に」とフィエスコに頼んで息を引き取る。
結構複雑なストーリーですが、ヴェルディの音楽がよく、どんどん引きつけられて行き、最後は涙・涙で終わります。