日本フィル・広上・小山実稚恵 イギリス特集

7月12日(金)

日本フィル・第712回東京定期演奏会は、広上淳一が小山実稚恵と贈る、一風変わったイギリス特集。梅雨の晴れ間に田園のそよ風が吹いてくるような、清々し演奏会です。

ラター/弦楽のための組曲
バッハ/ピアノ協奏曲第3番ニ長調BWV1054
フィンジ/エクローグ作品10~ピアノと弦楽のための
     ~休憩~
ハイドン/交響曲第104番ニ長調「ロンドン」
バターワース/2つのイギリス田園詩曲
 指揮/広上淳一
 ピアノ/小山実稚恵
 コンサートマスター/扇谷泰朋
 ソロ・チェロ/菊地知也

そして日本フィルのツイッターではこんな物語的な流れがあってと、解説がありました。
 ラター→無垢な笑顔の幼少期
 バッハ→アカデミックな学生時代
 フィンジ→甘酸っぱい青春(出逢いと別れ)
 ハイドン→都会でバリバリお仕事
 バターワース→自然囲まれ悠々自適な隠居生活
順序よく人生の幼少期から隠居生活まで音楽で綴ってあるんですって面白いですね!

ジョン・ラター(1945-)は、現代英国で最も有名な作曲家で、2011年にはウィルアム王子とキャサリン妃のロイヤル・ウエディングでも「祝典詩篇」が演奏されたという。この弦楽のための組曲は、何処かで聞いたことがあるイギリス民謡が優しく軽快に流れて気持ち良い。(無垢な笑顔の幼小期)

バッハが素晴らしい!小山実稚恵さんのピアノです。聞けばすぐ分かりますがバッハのヴァイオリン協奏曲2番が原曲となっています。小山さんも本当にニコニコ楽しそうに弾いているのが印象的。(アカデミックな学生時代)

そのまま続けて小山さんのピアノでジェラルド・フィンジ(1901-56)の「エクローグ」 ピアノと弦楽のためのop.10です、エクローグとは田園詩を意味する。本来はピアノ協奏曲の一楽章になるはずだったがついに完成させることができなかった作品を「エクローグ」として初演されたのはフィンジの死の4ヶ月後の追悼演奏会においてであった。 実稚恵さんしみじみと心を込めて演奏しました。近年、フィンジの「エクローグ」の人気が高まっているタイムリーな演奏会。(酸っぱい青春・出会いと別れ)

後半は、ハイドン(1732-1809)の交響曲第104番「ロンドン」、フリーランスとなったハイドンが2度に渡って英国旅行をして、さらに雄大な様式による12の交響曲の最後になるのが「ロンドン」で、ハイドン大好きの広上マエストロの堂々の演奏。(都会でバリバリお仕事)

最後は、ヴォーン=ウィリアムズと一緒に民謡の採集をした、ジョージ・バターワース(1885-1916)の「2つのイギリス田園詩曲」は、バターワースの最初の管弦楽曲で、1910年に25歳で完成された。イングランド南東部の海沿いにあるサセックス地方の民謡を素材にしてつくられ、田園への愛が込められている。オーボエとフルートの懐かしいメロディーから始められる。(自然囲まれ悠々自適な隠居生活)

英国の田園風景が浮かんでくるような素敵な演奏会でした。

 

霧が峰から白糸の滝

レンゲツツジの写真を撮りに霧が峰から軽井沢のあたりまで行ってきました。

車山肩にあるビーナスの丘  (画像を押すと2倍になります)

霧が峰高原 ドライブイン霧の駅のレンゲツツジと窓に映った雲

白樺湖 車山山頂までリフトで行くと白樺湖も一望

富士見台から

霧が峰牧場と富士山

白糸の滝

画像を押すと2倍になります。

オペラ「蝶々夫人」

7月8日(月)

新国立劇場の高校生のためのオペラ鑑賞教室2019で、プッチーニのオペラ「蝶々夫人」を公演しています。木下美穂子のファンクラブの私たちは4Fの一番後ろではありますが、鑑賞することができました。

ジャコモ・プッチーニ「蝶々夫人」

蝶々夫人: 木下美穂子
ピンカートン: 樋口達哉
シャープレス: 成田博之
スズキ: 小林由佳
ゴロー: 晴 雅彦
ボンゾ: 峰 茂樹
神官: 山下友輔
ヤマドリ: 吉川健一
ケート: 山下千夏
合唱: 新国立劇場合唱団
管弦楽: 東京フィルハーモニー交響楽団
芸術監督: 大野和史
指揮: 飯森範親
演出: 栗山民也

久々に新国立劇場に来たのですが、4階の一番後ろと言っても声ははっきりと聞こえる素晴らしい劇場空間です。
そして演出がとても洗練されていて、すんなり今風な雰囲気が出ている。
蝶々夫人の木下美穂子さん完璧でした。そしてスズキが小林由佳さん「ばらの騎士」の時のオクタヴィアンを歌ったあの涼しげな目をしたズボン役です。
申し分のない配役で、すんなり今風とは言っても涙は止まりませんでした。
高校生に混じって少しいる男性陣も全員泣いていましたよ!
当たり前でしょ!って言われそうですが、プッチーニって本当に天才!
栗山民也という演出家も、いい感じのセンスの持ち主です。2013年には紫綬褒章を受賞し「稀有の演出家」と言われているとか、注目しましょう!
高校生にこんなトップクラスのオペラを聴かせてくれたロームミュージックファンデーションなど関係者にも感謝です。
首都圏の高校生が全てこの「蝶々夫人」を、鑑賞できたのではないでしょうか?
一般の人も当日券が手に入るようですよ! 12日までやっています。

日本フィル横浜・西本智実・小林美樹

7月6日(土)

日本フィル・第349回横浜定期演奏会は、指揮がミュージックパートナーの西本智実さん、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲が小林美樹さんです。

プロコフィエフ/交響曲第1番ニ長調作品25(古典交響曲)
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
     ~休憩~
プロコフィエフ/バレエ音楽「ロメオとジュリエット」作品64抜粋(西本智実版)
 指揮/西本智実
 ヴァイオリン/小林美樹
 コンサートマスター/木野雅之
 ソロ・チェロ/菊地知也

華麗な経歴の持ち主の西本智実さんと鵠沼サロンコンサートで一目惚れしてからずーとファンとして見守ってきて着実にソリストとして活躍している小林美樹さんとの競演です。
まずはプロコフィエフの交響曲第1番「古典交響曲」ウクライナで生まれたプロコフィエフ(1891-1953)が、1917年、26歳の夏に書いたもの。

次のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、真っ赤なドレスで現れた小林美樹さんののびのびと華やかな音色と技巧に酔いしれました。
アンコールはバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番からラルゴ。

最後プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」は、プロコフィエフがアメリカに亡命してから祖国に帰り、帰国後最初の仕事としてバレエ音楽を依頼されて書いたもので、バレエの全曲が2時間半、管弦楽の演奏会用組曲を作曲家自身が作ったものが1番、2番、3番とありますが、今回は西本智実版組曲で演奏。アンコールは「ロメオとジュリエット」から「ガボット」でした。

西本智実さんこの秋には、恒例のヴァチカン国際音楽祭に出演予定で、ベートーヴェンの第9を演奏するため合唱団を募集したり、ツアーも何種類か準備されているようです。

 

 

広上・京響 五嶋 龍

6月23日(日)

広上淳一指揮の京都市交響楽団の東京公演がサントリーホールで行われました。
21日には京都で定期演奏会やってきたばかりで、京都・東京とも早々と完売だったようですが、五嶋龍の若いファンたちのおかげかもしれません。京都市長さんも着物姿で応援に駆けつけてきました。

ブラームス/悲劇的序曲
コルンゴルト/ヴァイオリン協奏曲
     ~休憩~
ラフマニノフ/交響的舞曲
 指揮/広上淳一
 ヴァイオリン/五嶋龍
 コンサートマスター/寺田史人(ゲスト)

今日の演奏会は何かいつもと違って物々しい雰囲気に包まれていました。音楽評論家ももちろんですが、国会議員やジャーナリストもそれに何たって1番は五嶋龍くんのファンがたくさん駆けつけていたことです。
もちろん京都市長の門川さんも挨拶で言っておられましたが、広上マエストロが京都市交響楽団を3本の指に入るオーケストラに育てたと、これからは広上・高関・下野の3人指揮者体制を確立し「世界に誇れるオーケストラ」にしてゆくとのことです。
ブラームスの「悲劇的序曲」に続いてエーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(1897-1957)の「ヴァイオリン協奏曲」マーラーに才能を認められ、ツェムリンスキーに作曲を師事したウィーンの作曲家コルンゴルトは、ウィーンで活躍していたがナチスの台頭でウィーンでの活動が困難になり1937年に家族とともにアメリカに亡命した。ハリウッドでの映画音楽作曲は21本にも及ぶ。1945年に作曲されたヴァイオリン協奏曲は、クラシックと映画音楽の世界を行き来する作品で、五嶋龍と広上、京響が華麗な演奏を披露してくれました。
アンコールはクライスラーの無伴奏ヴァイオリン作品、レチタティーヴォとスケルツォ・カプリーズ作品6でした。
最後は、セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)の交響的舞曲、ラフマニノフの「何が起こったのか自分でもよくわからないが、恐らくこれが私の最後の煌きだろう」と語っていていた作品、舞曲ワルツの部分広上は一人ワルツを気持ちよく踊り煽るところは煽るこれは本当に面白い作品。
オーケストラのアンコールはエルガーのエニグマ変奏曲から「ニムロッド」
演奏は終わっても、五嶋龍くんのサイン会には長〜蛇の列が並び、恒例の京響お見送り挨拶にも知り合いがたくさん来ていたようで賑やかなサントリーホワイエでした。

 

 

荘村清志 バッハを弾く

6月18日(火)

第382回鵠沼サロンコンサートは、「巨匠の至芸45」として荘村清志さんのギターリサイタルです。今日はバッハのみの演奏となりました。

J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第5番イ短調BWV1011(H.D.ブルーガー編)
J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調BWV1012(S.イェーツ編)
     ~休憩~
J.S.バッハ/リュート組曲第1番ホ短調BWV996(H.D.ブルーガー編)

J.S.バッハ/シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番より)(荘村清志編)
 ギター/荘村清志

あの有名な荘村さんですが、9歳からギターを始め1963年来日した巨匠ナルシソ・イエベスの歓迎演奏会で認められ、翌年スペインに渡りイエベスに師事した。帰国後69年に日本デビュー・リサイタルでテクニック、音楽ともに第一人者と高い評価を得た。というのが始めのころで、この鵠沼にも何回か出演をなさったとか、古いファンの方々がたくさん聴きにきていました。湘南ですから、ちょっと潮の匂いのする粋な年配の方など。
贅沢なバッハの演奏のあとはアンコールが3曲もありました。
カタロニア民謡の「聖母の御子」、キューバの作曲家レオ・ブローウェルの「11月のある日」、最後はヴェネズエラの作曲家アントニオ・ラウロの「ヴェネズエラ風ワルツ第3番」でした。
6月のサロンコンサートの次は9月なのでしばらくはお別れということで、終わった後もざわざわした雰囲気で外ではタクシーが行き来していました。