サン=サーンス「ヘンリー八世」

今回珍しいサン=サーンスの「ヘンリー八世」を、ブリュッセルのモネ劇場が公演し、ストリーム配信してくれました。
ローマ・カトリックの権威に反して6回の結婚、2回の無効、2回の斬首、自身の教会の設立という悪名高きチューダー朝のイングランド王ヘンリー8世の物語ですが、結構長いオペラとなっており、言葉はフランス語で「アンリ8世」ともいう。
youtube ですので、字幕の英語をみながら楽しみましょう。

 

https://youtu.be/VHYEZxs65kU
サン=サーンス/歌劇「ヘンリー八世」(ブリュッセル、モネ劇場 2023年5月16日公演)
ヘンリー八世/ライオネル・ローテ Lionel Lhote
キャサリン王妃/マリー=アデリーヌ・ヘンリー Marie-Adeline Henry
アン・ブーリン/ノラ・ガビッシュ Nora Gubisch
ドン・ゴメス・デ・フェリア/エド・リオン Ed Lyon
ノーフォーク侯爵/ウェルナー・ヴァン・メシェレン Werner van Mechelen
枢機卿キャンピアース/ヴァンサン・ル・テジェ Vincent Le Texier
クランマー/ジェローム・ヴァルニエ Jerome Vamier
サリー侯爵/アンゲラン・ド・イス Enguerrand de Hys
クラレンス夫人/クレール・アントワーヌ Claire Antoine
ガーター/アレクサンドル・マレフ Alexander Marev
執行吏/レアンダー・カーリエ Leander Carlier
合唱/モネ・コーラス、モネ・コーラル・アカデミー
モネ交響楽団
指揮/アラン・アルティノグルー Alain Altinoglu
演出/オリヴィエ・パイ Olivier Py
舞台装置・衣裳/ピエール=アンドレ・ウェイツ Pierre-Andre Weitz
照明/ベルトランド・キリ― Bertrand Killy
振付/イヴォ・ボーシエロ Ivo Bauchiero

 

英国のエリザベス2世が崩御されて、5月6日にチャールズ英国王になられたばかりですが、英国王室のおどろおどろしい愛憎劇は凄いことになっている。
イタリアのガエターノ・ドニゼッティが「女王3部作」として「アンナ・ボレーナ」「マリア・ストゥルダ」「ロベルト・デヴェリュー」を発表していますが、ネトレプコやガランチャ、ジョイス・ディドナート、ソンドラ・ラドヴァノフスキーなど錚々たるメンバーが体当たりで挑んでいる。詳しくはこちらを
オリヴィエ・ピィの演出ですが、彼は熱烈なカトリック信仰と自らの同性愛を演劇の力で結び合わせているフランスの劇作家で演出家で映画監督で俳優という肩書きですが、サン=サーンスの方は、カトリック信者ではありますが、作曲家、ピアニスト、オルガニストとして活躍する一方で、詩、天文学、生物学、数学、絵画に興味を持ち、音楽評論家として有名なので、もう少し普通に描いて欲しかったですね!舞台にいろんな登場人物が出て説明しすぎな感がありました。

ブリテン「真夏の夜の夢」

スウェーデン王立歌劇場が、ブリテンの「真夏の夜の夢」をオペラビジョンでストリミング配信してくれました。シェイクスピアの妖精の世界に行って皆様と楽しむことにしましょう。オベロンはカウンターテナーのロドリゴ・ソーサ・ダル・ポッツォ素晴らしいです。ブリテンといえば「The Turn of the Screw」(ネジの回転)も配信されますのでお楽しみに!

https://www.youtube.com/watch?v=h2mcN97f-S4&t=180s
ブリテン/歌劇「真夏の夜の夢」(スウェーデン王立歌劇場公演)
オベロン/ロドリゴ・ソーサ・ダル・ポッツォ Rodrigo Sosa Dal Pozzo
タイターニア/エリン・ロンボ Elin Rombo
パック/ロバート・フックスRobert Fux
くもの巣/アンナ・ダニエルソン Anna Danielsson
豆の花/ハンナ・ヴェーリン Hanna Wahlin
からしの種/テレーゼ・バドマン・ステニウス Therese Badman Stenius
蛾/カタリナ・ベーム Katarina Bohm
妖精/
シーシアス/クリスチアン・フロー Kristian Flor
ヒポリタ/カタリーナ・レオソン Katarina Leoson
ライサンダー/ジーハン・シン Jihan Shin
デメトリアス/デヴィッド・リスベルイ David Risberg
ハーミア/ヨハンナ・ルドストレーム Johanna Rudstrom
ヘレナ/ヴィヴィアン・ホルンベルイ Vivianne Holmberg
ボトム/ペーター・カイリンガ― Peter Kailinger
クインス/ヨハン・ライド Johan Rydh
フルート/ミカエル・アクセルソン Michael Axelsson
スナッグ/トルヴァルド・ベルグストレーム Thorvald Bergstrom
スナウト/ミカエル・ステンベーク Mikael Stenbaek
スターヴリング/ヤン・ソールベルイ Jan Sorberg
合唱/スウェーデン王立歌劇場合唱団
スウェーデン王立歌劇場管弦楽団
指揮/サイモン・クロウフォード・フィリップス Simon Crawford Phillips
演出/トビアス・セオレル Tobias Theorell
舞台装置/ラルス=エイク・テスマン Lars-Ake Thessman
衣裳/マグダレーナ・エーベルイ Magdalena Aberg
照明/トルベン・レンドルフ Torben Lendorph
振付/ヨアキム・ステファンソン Joakim Stephenson
ドラマトゥルグ/カタリナ・アロンソン Katarina Aronsson
 

ロイヤル・オペラハウス「蝶々夫人」

ロイヤル・オペラハウスが2022年公演した「蝶々夫人」は、蝶々夫人がイタリア生まれのマリア・アグレスタでこの5月にはウィーンで「トスカ」を演るという。ピンカートンがメキシコ系アメリカ人でグラミー賞受賞者のジョシュア・ゲレーロ、イケメンで情熱的な演技がとても楽しみです。ゲレーロは、バリー・コスキー演出の『ラ・ボエーム』でロドルフォ役としてベルリン・コーミッシェ・オペラにデビューする。バリー・コスキーといえば、「トスカ」にも血まみれのゲレーロが出ていました。
 
プッチーニ/歌劇「蝶々夫人」(2022年公演)
蝶々夫人/マリア・アグレスタ Maria Agresta
ピンカートン/ジョシュア・ゲレーロ Joshua Guerrero
シャープレス/カルロス・アルヴァレス Carlos Alvarez
スズキ/クリスティーネ・ライス Christine Rice
ゴロー/カルロ・ボーシ Carlo Bosi
ボンゾ/ジェレミー・ホワイト Jeremy White
ヤマドリ/ジョセフ・ヨンミーン・アーン Josef Jeongmeen Ahn
ケート/ガブリエレ・クプシーレ Gabriele Kupsyte
勅使/ダヴィド・キンバーグ Dawid Kimberg
指揮/ニコラ・ルイゾッティ Nicola Luisotti
演出/モーシェ・レイザー Moshe Leiser、パトリス・コリエー Patrice Caurrier
舞台装置/クリスチャン・フェヌイヤ Christian Fenouillat
衣裳/アゴスティーノ・カヴァルカ Agostino Cavalca
照明/クリストフ・フォレー Christophe Forey
 
 
さすがロイヤル・オペラハウスですね。
着物は、本物を使っていますし、和洋折衷の具合もとても面白い。
合唱団が着物を着て、正座をしているのは日本人も見習わなくてはと微笑ましい。
スズキは、イギリスのメゾソプラノでROHの「ホフマン物語」でジュリエッタなどを演っているクリスティーネ・ライス。
シャープレスは、ウィーンで「リゴレット」やフィガロでアルマヴィーヴァ伯爵など大活躍のカルロス・アルヴァレスです。
プッチーニは、「さくら・さくら」「お江戸日本橋」「アメリカ国家」などを使って異国情緒たっぷりの日本人としての尊厳を持った「蝶々夫人」を作曲してくれたので、いつまでも楽しめますね。





神楽坂茶寮 渋谷スクランブルスクエア店

気持ちの良い日が続きますね!
渋谷に用事があったので、渋谷駅の上、スクランブルスクエア14階にある「神楽坂茶寮」に寄りました。
神楽坂にある茶寮には行っていないのですが、渋谷スクランブルスクエアの14階の茶寮からスクランブル交差点が見られるというので、行ってきました。

神楽坂茶寮   渋谷スクランブルスクエア店では、
saryoパフェ、和栗モンブランタルト、おばんざい御前、うなぎ御前、お抹茶や各種のお茶など年配の方たちも訪れています。
同じ階でNHK SHIBUYAの「らんまん」展もやっていますので、皆様ぜひお出かけください。

インキネン「クレルヴォ交響曲」

日本フィル第749回東京定期演奏会はピエタリ・インキネン指揮「クレルヴォ交響曲」です。
ピエタリ・インキネンは、2008年4月に日本フィルと初共演をして以来、2016年からは日本フィルの首席指揮者を務めてきたのですが、4月28日(金)と29日(土)の「クレルヴォ交響曲」が定期演奏会としては最後の退任公演となりました。
シベリウスの最高傑作の「クレルヴォ交響曲」のため、フィンランドからヘルシンキ大学男性合唱団が、ソプラノにヨハンナ・ルサネン、バリトンのヴィッレ・ルサネンが来日し、ヘルシンキ大学男性合唱団の方々も後援者のフィンランド大使館の方々も燕尾服を着用し緊張した雰囲気の中で行われました。
しかも1892年4月28日は「クレルヴォ交響曲」の初演日、そして今日4月29日はインキネンの43回目の誕生日という二重、三重のおめでたい日となっています。

シベリウス:《クレルヴォ交響曲》 op.7

指揮:ピエタリ・インキネン[首席指揮者]
ソプラノ:ヨハンナ・ルサネン
バリトン:ヴィッレ・ルサネン
男声合唱:ヘルシンキ大学男声合唱団、東京音楽大学
コンサートマスター:扇谷泰朋
ソロ・チェリスト:菊地知也


フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」のクレルヴォ神話を題材としているこの作品は全5楽章から成っている。
第3楽章と第5楽章に男性合唱とソプラノ、バリトンのソロが入る。
プレトークで奥田佳道さんが言っている通りNHK大河ドラマに出てくるような勇壮で重厚な出だしから、ふわっと柔らかな音までインキネンは、自在に操っています。バイロイトでインキネンが指輪を振っている理由がわかりました。
そしてヘルシンキ大学の燕尾服の合唱が凄い! 皆、もちろん暗譜で、地鳴りがするような豪胆な音が会場に響き渡ります。
クレルヴォの悲劇というのは、クレルヴォの持っている超人的な胆力と知力が十分に発揮できなかったということで、ワグナーの「ワルキューレ」でのジークムントとジークリンデのように妹を犯してしまったことが悲劇となって勇士クレルヴォは死んでしまう。
壮大な神話のような世界はクレルヴォの死をもって終わりとなります。
最後までインキネンはサラッとクールでしたね!
5月のインキネンの「第九」も楽しみです。
カラヤン広場で、新鮮な野菜や果物を友達の奥様と買いあって今日の夕食の準備としました。

ベッリーニ「夢遊病の女」

ライン・ドイツ・オペラでベッリーニの「夢遊病の女」を公演しyoutube  で公開されました。
スイスの牧歌的な村で、結婚式の準備をしている新婦アミーナと新郎エルヴィーノ、夢遊病のアミーナが巻き起こす不審な行動が疑いを呼びますが、最後はハッピーエンドで終わります。

https://www.youtube.com/watch?v=_rVVxQf3J5U&t=466s
オペラ・ヴィジョン 2023年
 
ベルリーニ/歌劇「夢遊病の女」(ライン・ドイツ・オペラ公演)
ロドルフォ伯爵/ボグダン・タロシュ Bogdan Talos
テレーザ/カタルジナ・クンツィオ Katarzyna Kuncio
アミーナ/ステーシー・アローメ Stacey Alleaume
エルヴィーノ/エドガルド・ロチャ Edgardo Rocha
リーザ/ハイジ・エリザベス・メイヤー Heidi Elisabeth meier
アレッシオ/ヴァレンティン・ルッケビアー Valentin Ruckebier
公証人/アポストロス・ゾイデス Apostolos Zoidis
合唱/ライン・ドイツ・オペラ合唱団
管弦楽/デュッセルドルフ交響楽団
指揮/アントニーノ・フォリアーニ Antonio Fogliani
演出/ヨハンネス・エラース Johannes Erath
舞台装置/ベルンハルト・ハンマー Bernhard Hammer
衣裳/ホルヘ・ジャラ Jorge Jara
照明/ニコール・ハングスベルク Nicol Hungsberg
Wordpress Social Share Plugin powered by Ultimatelysocial