うさぎ年の今年もよろしくお願いします。
ウィーンでは、「こうもり」が今日から3日間無料放映されています。
このお正月、皆様でくつろいでご覧ください。
ウィーン国立歌劇場

うさぎ年の今年もよろしくお願いします。
ウィーンでは、「こうもり」が今日から3日間無料放映されています。
このお正月、皆様でくつろいでご覧ください。
ウィーン国立歌劇場

奇才で有名なバリー・コスキーが演出する「カルメン」を、ROH(ローヤル・オペラ・ハウス)でストリーム放映するという案内がきたので試しに1ヶ月聴いてみることにした。オペラもサブスクで楽しむことが出来る時代になりまして、結構長い「カルメン」なんですが面白い!面白い!
バリー・コスキー演出では、ウィーンの「ドン・ジョバンニ」グラインドボーンの「サウル」アムステルダムの「トスカ」リヨンの「金鶏」などを見ましたがどれも凝っていて素晴らしいものです。
そして衣装はカーティン・リー・タグですね!どれも現代でも着ることができる素敵な衣装ばかり。
振り付けは、コンテンポラリーダンスを取り入れているオットー・ピヒラー、本当に面白いですから機会があったら見てみてください。


Merry X’mas !
今年もローストチキンを焼いてみました。
グランシェフ松尾さんのyoutubeを見ながら、

「花は、私が買ってくるわ、とダロウェイ夫人が言った」という書き出しから始まる小説「ダロウェイ夫人」を元にしているからでしょうかこのオペラは花がたくさん出てきます。
アメリカの作曲家ケヴィン・プッツ(1972ー)のオペラ「The Hours」日本題で「めぐりあう時間たち」は、スティーブン・ダルドリー監督の映画「The Hours」の原作であるピューリツァー賞を受賞したマイケル・カニンガム(1952-)の小説に基づいており、この小説自体はヴァージニア・ウルフ(1882-1941)の本 「ダロウェイ夫人」に基づいています。という複雑なオペラですが、中身も相当複雑なんです。

映画「めぐりあう時間たち」の
ヴァージニア・ウルフを演じたニコール・キッドマン・・・ジョイス・ディドナート
クラリッサ・ヴォーンを演じたメリル・ストリープ・・・ルネ・フレミング
ローラ・ブラウンを演じたジュリアン・ムーア・・・ケリー・オハラ
がこのオペラには出演していて、MET の誇る3大ディーバが声を合わせるという画期的なプログラムとなっています。
絶望的な映画の「めぐりあう時間たち」とは違って、ところどころに「魔笛」が出てくるし、最後の女性3重唱は「バラの騎士」を思い出させ、しっとりとした雰囲気のうちにオペラは終わります。
日本では2023年の2月3日〜2月9日まで松竹METライブビューイングの映画館で見ることができますが、その前に映画「めぐりあう時間たち」をご覧になってからの方が分かりやすいかと思います。
METで「The Hours」日本題は「めぐりあう時間たち」という作品のオペラをプレミエで上演しているので、まず映画をアマゾンプライムで見て見ました。
「めぐりあう時間たち」は、イギリスの作家バージニア・ウルフと彼女の代表作「ダロウェイ夫人」をモチーフに女性が自分らしく生きようとする時、直面する人生の選択を描いた映画で、原作はマイケル・カニンガムの小説「めぐりあう時間たち 三人のダロゥエイ夫人」

この作品は第75回アカデミー賞9部門にノミネートされ、特殊メイクをほどこし、ヴァージニア・ウルフを演じたニコール・キッドマンがアカデミー主演女優賞を受賞。第53回ベルリン国際映画賞ではジュリアン・ムーア、メリル・ストリープを含む3人が銀熊賞を共同受賞した。
・1923年の英国、リッチモンドでのヴァージニアの1日(ニコール・キッドマン)
・2001年のニューヨーク、マンハッタンでのクラリッサの1日(メリル・ストリープ)
・1951年のロサンゼルスでのローラの1日(ジュリアン・ムーア)
日本では難解なため、あまり評判にはならなかった作品ですが、原作のマイケル・カニンガムはゲイで、この作品の3人の女性も満たされない日常の生活に悩んでいる。驚かされるのは、ヴァージニアが川に入水自殺をするところと、詩人で小説家、エイズに侵されているリチャードが窓から飛び降り自殺するところでしょうか。ニコール・キッドマンが迫真の演技力でヴァージニア・ウルフに迫ってゆくところは必見でしょう。ヴァージニア・ウルフといえば360歳まで生きたオペラ「オルランド」の原作もヴァージニア・ウルフでしたね! そしてこの映画の音楽は、現代音楽の作曲家フィリップ・グラス(1937-)が担当しています。
メトロポリタン歌劇場のヴェルディ「椿姫」です。
椿姫のナディーン・シエラは、アメリカの女性オペラ歌手で1988年5月14日生まれ、今最も売れているソプラノ歌手。
そしてアルフレッドは、超イケメンのステファン・コステロ、
演出はマイケル・メイヤー(1960 年 6 月 27 日生まれ) で、2007年にロック・ミュージカル《春のめざめ》で演出家としてトニー賞を受賞した演劇監督、映画製作者、劇作家です。彼は、「椿姫」をロマンティックで、ヴィジュアル的に豊かなものにしたいと考えました。その美は自然の世界からもたらすことが可能ではないかと考え、ヴィオレッタのアルフレードとの愛の物語を、春夏秋冬の4つの章として捉えることにしたと言っています。

前奏曲で舞台はヴィオレッタが死んだ後の世界から始まります。
確かにヴィジャル的にとても豊かで豪華な舞台となっていて見ていて楽しい。
国際色豊かで、健康的、かつ明るい椿姫役のナディーン・シエラですが、涙が出るところはちゃんと泣けてくるヴェルディの凄さですね。
二幕フローラの屋敷での仮面舞踏会で、ゾンビに扮したバレエ団の踊りが面白い、METならではの演出でしょうか。
初めのシーンでアルフレッドの妹がいて、二幕にもそして三幕にもウェディングドレスの妹が出て通って行きますが通常の「椿姫」にはない場面です。
とにもかくにも、シエラの熱演にすごい拍手とスタンディングに包まれた「椿姫」でした。
恵比寿にあるウェスティンホテル東京「ザ・テラス」で、クリスマスランチをを楽しんできました。
恵比寿駅から恵比寿ガーデンプレイスまで行き、バカラのシャンデリアを通って、高級フランス料理店「ジョエル・ロブション」のお城のような建物を抜けると「ウェスティンホテル東京」に到着します。


ビュッフェスタイルなので色々楽しむことができます。
デザートは充実して美味しいし、このホテルの中華「担々麺」も味わえます。
1月はニューイヤーズブッフェ、1月5日からはストロベリーデザートブッフェもあります。
なんといっても、見晴らしのいい恵比寿のロケーションがいいですね!
そして、「ジョエル・ロブション」の正式ディナーにも行ってみたい。
ウィーン国立歌劇場の12月のストリーミングは、「ニーベルングのマイスタージンガー」(2022年12月11日公演)
演出は世界的に活躍中のキース・ウォーナー、指揮は今期で最後のフィリップ・ジョルダンです。
ヴァルター役のデヴィッド・バット・フィリップは、「イェヌーファ」で、ラツァを演った人、エーファ役のハンナ・エリザベス・ミューラーは、「ドン・ジョバンニ」でドンナ・アンナを演っている。
映像はくっきりして、演出のキース・ウォーナーとフィリップ・ジョルダンの組み合わせは素晴らしい!やはりウィーンはいいなー。

ワーグナーの「マイスタージンガー」といえばこの前奏曲が有名ですよね!
私のカトリック系の大学の式典には、必ずこの曲が初めに演奏され、その中でフルートを吹いていたのを懐かしく思い出しました。
この作品は16世紀中頃のニュルンベルグを舞台としていて、人間と芸術の価値を輝かしく肯定し、天才が得た霊感を形式の枠の中で鍛え上げる必要性を説いた物語になっている。
靴屋の親方ザックスと金細工師の親方ポークナー、その娘のエーファに一目惚れした騎士ヴァルターは、エーファの乳母マグダレーネに、エーファが明日のヨハネ祭の歌合戦で優勝者によって求婚されることになっており、歌合戦に参加するにはマイスタージンガーの資格が必要だと告げられる。ポークナーは、歌合戦の優勝者に娘のエーファと自分の全財産を与えるが、結婚承諾の最終的な判断は娘に委ねたいと。そしてザックスもエーファのことが好きなんですよね!
結局は、若いヴァルターがマイスタージンガーの資格を得て、エーファと結婚し、めでたし、めでたし。
最後、今回の演出では、ドイツ芸術のみでなく世界中の芸術に賛歌を贈るため合唱団が一人づつ楽譜を持って現れた、日本では三島由紀夫の「豊饒の海」紫式部の「源氏物語」、ジェームス・ジョイス の「ユリシーズ」やゲーテの「ファウスト」などなど。
面白いので、ウィーン国立歌劇場にサインインして無料で「ニーベルングのマイスタージンガー」鑑賞してください。
12月10日(土)
下野マエストロの12月日本フィル定期はフィンジ、タネジ、ヴォーン・ウィリアムズという3人の英国人作曲家のよる「戦争レクイエム」となります。

曲目
フィンジ:入祭唱 op.6
タネジ:3人の叫ぶ教皇
フィンジ:武器よさらば op.9
休憩
ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第6番 ホ短調
指揮:下野竜也
テノール:糸賀修平
コンサートマスター:扇谷泰朋
ソロ・チェリスト:菊地知也
「田園紳士」の典型であった、ジェラルド・フィンジ(1901-1956)の「入祭唱」と「武器よさらば」の間にマーク=アンソニー・タネジ(1960-)の「3人の叫ぶ教皇」が入った今回のプログラムは、この3曲が切れ目なく演奏され、休憩があってヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)の6番が演奏される、下野マエストロの凝った曲選びとなっている、
現代作曲家のタネジは、アイルランドの画家フランシス・ベーコンの作品にインスピレーションを得てこの作品を作曲している。

ベラスケスの描いた「インノケンティウスの教皇」から影響されたフランシス・ベーコンが描いた教皇はこんな怖〜い感じで、それを元にタネジが「3人の叫ぶ教皇」という曲を作ったんですね、 教皇って怖〜い!
そして、フィンジの「武器よさらば」は、2つの詩からとった“The helmet now an hive for bees becomes”(鉄兜は今や蜂たちの巣となり)という言葉の響きをテナーの糸賀修平君が清らかに歌って前半の演奏は終わります。
最後は今年生誕150年を迎えたヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)の6番ですね、日本では30年ぶりの演奏だそうです。音楽は戦争そのもの、テナーサックスのソロが目立ちました。マエストロから4楽章はクレッシェンドしないように、感情を込めないよう、灰と煙の音楽だからということで静かに終わりました。
中身の濃い演奏会でした。英国の音楽もいいですね!
今年も蘇峰公園の紅葉が綺麗です。



クリスマスも近づいてきました。
リムスキー=コルサコフの「クリスマス・イヴ」というオペラがあるって知っていましたか?リムスキー=コルサコフですから面白いに違いありませんね。
場所はフランクフルト歌劇場で、指揮は読響の常任指揮者でもあるセバスチャン・ヴァイグレ、演出クリストフ・ロイと共に、この作品で2021-2022オペラワールド誌のプロダクション オブ ザ イヤーを受賞しました。

鍛冶屋の男ヴァクーラは美人のオクサーナに告白するが、オクサーナは、女帝の靴をクリスマス・プレゼントに贈ってくれた人と結婚するという。悪魔やヴァクーラの母で魔女のソローハが出てきて、クリスマスらしいお伽話のような楽しいオペラです。
結局悪魔の力を借りてサンクトペテルブルグの女帝のところに行って靴をもらってくるヴァクーラですが、オクサーナはプレゼントと関係なくヴァクーラが好きだと告げる。
今年は、京都の紅葉がとても見事だということです。