『フランスの彩と翳』 矢崎彦太郎・シティーフィル

1月15日(金)

今年二回目の演奏会は、矢崎彦太郎指揮シティー・フィルハーモニック管弦楽団の『フランス音楽の彩と翳』Vol.16です。
矢崎彦太郎氏は、以前プーランクの「小象ババールの物語」で指揮をした現在パリ在住の指揮者。
初台にあるオペラシティーコンサートホールは、新春の装いです。

タコ

『フランス音楽の彩と翳』Vol16「麗しのマリアンヌ」
マスネ/組曲第7番「アルザスの風景」
ダンディ/フランス山人の歌による交響曲
~休憩~
マニャール/交響曲第4番
指揮/矢崎彦太郎
ピアノ/相沢吏江子
コンサートマスター/戸澤哲夫

会場は、何か洒落た雰囲気が漂っていて、フランス人と思われる人が30%くらいいたような気がします。
学校帰りの子供達もお母さんと一緒に来ていたみたい。

マスネの組曲「アルザスの風景」は、アルザスの自然が色彩豊かでノスタルジックに描かれていて、アルザス地方の複雑な紛争問題も忘れてしまうほど面白い。

ダンディのフランス山人の歌による交響曲は、セヴェンヌ地方の牧歌を主題にしている。独奏ピアノの相沢吏江子さんのドレスがニューヨークスタイルなのか、後のファスナーの部分気になってしまい、落ち着いて聴いていられなかったのは残念です。セクシーなデザイン??でも力強い演奏だったような・・・。

マニャールは、自分の館の敷地内でドイツ兵の姿を見つけ発砲し、一人を射殺し一人の肩に傷を負わせ、館に火を付けられたので、作品は全て灰になってしまったらしい。ベートーヴェンとブルックナーを信奉したフランスの作曲家。

それで、三作品とも、戦争と関係が深く、フランス共和国のシンボルとなっている女性マリアンヌ(Marianne) img037-1.jpg マークが、フランス大使館の後援としてパンフレットの右下に印刷されている。

協賛のオエノングループから来場者に抽選でいちごのスパークリングが当るらしいとのことで、当選番号をみてみると、
エッ!わが夫に当ってしまったのです???

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さっそく、冷蔵庫に入れて冷やして置きました。
なにやら春から縁起がいい!

 

 

木下美穂子・成田博之 ジョイントリサイタル

1月9日(土)

聴き初めは、「木下美穂子・成田博之 ジョイントリサイタル」です。
今日は、今年初めての土曜日で、暖かく気持ちが良い日なのでたくさんの皆さんが出歩いています。
会場は神楽坂の「音楽の友ホール」なので、少し早目に家を出て神楽坂あたりを散策し、「龍公亭」でお昼を済ませて、
それでも時間があるので、木下さんに「梅花亭」でお正月用のお菓子を買ってホールにむかいます。

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曲目

ヘンデル/歌劇「クセルクセス」~ラルゴ「樹木の陰で」(成田)
ヘンデル/歌劇「リナルド」~「涙の流れるままに」(木下)
デンツァ/妖精のまなざし(成田)
トゥリーナ/カンターレス(木下)
トスティ/四月(成田)
デ・クルティス/忘れな草(木下)
ガスタルドン/禁じられた音楽(成田)
ディリンデッリ/おお春よ(木下)
~休憩~
ヴェルディ/歌劇「椿姫」~プロヴァンスの海と陸(成田)
グノー/歌劇「ファウスト」~宝石の歌(木下)
ジョルダーノ/歌劇「アンドレア・シェニエ」~国を裏切る者(成田)
プッチーニ/歌劇「トスカ」~歌に生き、愛に生き(木下)
ヴェルディ/歌劇「トロヴァトーレ」~二重唱「私の願いを聞いて下さい」(二人)
ソプラノ/木下美穂子
バリトン/成田博之
ピアノ/梅田朋子

前半バリトンの成田さんは、恋の歌を、ソプラノの木下さんは、春の歌を。
後半はオペラのアリアから。
会場は、満席で、歌うごとにブラボーの嵐でした。

後半で木下さんは、グノー「ファウスト」の宝石の歌、プッチーニ「トスカ」歌に生き愛に生きを歌い、「ファウスト」「トスカを」レパートリーに加えることにしたと宣言。この秋には、「トスカ」を聴くことが出来るようです。
『蝶々夫人』を歌わせたらNo.1と言われる美穂子さんですが、
2010年2月12日、14日 フェニックスオペラ アリゾナ
2010年5月29日、6月1,3,5,8,10日には、バンクーバーオペラ カナダ
2011年2月~3月 ロイヤル・アルバートホール ロンドン
にて、『蝶々夫人』を歌う予定です。どれかには行きたいな!

 

小説「坂本龍馬」

1月8日(金)

皆様、お正月はいかがお過ごしでしょうか?
お正月中に、こんな本が出ていると知って取り寄せました。

龍馬
2009年9月30日第1版発行
著者:白柳秀湖
解説:末國善己
編集:青木誠也
発行者:木 有
発行所:株式会社 作品社

昭和初期に白柳秀湖が書いた「坂本龍馬」の復刻版です。
大変読みやすくなっていますが、4200円と少しお高い。
この本に関しては、身内は、何も関与していませんので悪しからず。
結構厚い本なので、ゆっくり読もうかと思っています。

NHK大河ドラマ「龍馬伝」の福山君も楽しみだし!

    

明けましておめでとうございます

1月1日(金)

                                             明けましておめでとうございます。

        今年も楽しいことが起きますように!          

夜になって、テレビから優雅なワルツが聴こえてくると思ったら、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート2010です。
ジョルジュ・プレートル指揮で、ヨハン・シュトラウスの「こうもり」序曲でしょうか。
今まで聴いたことがないくらい優雅な「こうもり」序曲でした。
今年も、幸先がいいな!

ニューイヤーコンサートの曲で踊るバレーの衣裳は、今年はバレンチノ・ガラバーニのデザインで、バレンチノ自身が、映像の中に出てきて、衣裳が出来るプロセスを紹介している。男性ダンサーの衣裳は全て同じタキシードですが、女性ダンサーのドレスは全てデザインと色が違うんです。どれ一つとして同じものは無い。これを見るだけでも価値がある。再放送(NHKハイビジョン2日午後5:00~)は、是非見て聴いてくださいな。

映画「クリスマス・キャロル」

12月25日(金)

なかなか会えない友達と品川の駅で待ち合わせし、映画でもと言うことで、プリンスシネマへ。
品川水族館の方はカップルで一杯でしたが、映画館は空いていました。
選んだのは、「クリスマス・キャロル」。

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これが、と~っても面白かった。

監督・脚本: ロバート・ゼメキス
原作:チャールズ・ディケンズ
撮影:ロバート・プレスリー
音楽:アラン・シルヴェストリ

キャスト ジム・キャリー
ゲイリー・オールドマン
ロビン・ライト・ペン
コリン・ファース
ボブ・ホスキンス

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を作ったロバート・ゼメキス監督が、ディズニーとの協力で、俳優の実際の演技をデジタル的に取り込む〝パフォーマンス・キャプチャー〟の技術を駆使し、実写でもアニメーションでもない全く新しい映像世界を誕生させた。
ジム・キャリーは、「奥さまは魔女」のお父さん役の人です。そのジム・キャリーが、主人公のスクルージ、クリスマスの亡霊など7役も演じきる。

まるで、ディズニーランドで遊んでいるみたい!そしてディケンズですし。

やはり原作を読まないと 121 122 で読んでしまいました。 短編ですから早い。

原作にとても忠実です。作品自体が、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のように過去・未来・現代と旅をするので、監督が多分本当に作ってみたかった作品だと思う。

お金中心の現代にもちょっと一言、もう少し皆と楽しく遊んだ方がいいよ!なんて言ってるみたい。

作品中、クリスマスは鵞鳥(ガチョウ)じゃなくて七面鳥がいい!といっていましたが、我が家は今年も軍鶏(シャモ)でした。

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               メリークリスマス!

     今年は、金沢、蓼科、京都、名古屋、札幌と動き回りました。
   来年は、九州、仙台、京都を予定しております。どうなりますか?
皆様もどうぞ良いお年を!

 

広上・札幌交響楽団

 12月11日(金)

年末広上演奏会3回目は、札幌交響楽団です。 夜7:00からなので、お昼11:00羽田発札幌行きをチョイス。
平日のお昼11:00発というのにジャンボ機が満員です。どうしたことでしょう?

札幌駅に着いて、すぐに予約しておいた中島公園近くの札幌エクセルホテル東急に行きます。
1000円追加で最上階の広い部屋に変更出来ますよ!とのことで、お願いしました。

この季節、北海道はお得ですね! 20階の部屋からは札幌の街が見下ろせます。

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お昼の3:00から食事のできる店を探して、すすき野の〝古艪帆来〟コロポックル を選びました。
私は、牡蠣料理とにぎり鮨を、主人はミニコースと焼たらばカニを頼んでおなかいっぱいでホテルに戻り、少し休んでから
夜になってキタラホールに向かいます。

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ホールの中庭もクリスマスイルミネーションが

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曲目

ショスタコーヴィチ/交響詩「十月革命」
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
~休憩~
ストラヴィンスキー/「火の鳥」全曲
指揮/広上淳一
ピアノ/ニコライ・ルガンスキー
コンサートマスター/佐藤亮太郎
フォアシュピーラー/大平まゆみ

広上さんの演奏会、このごろ満席が多いんですが今日も満席に近い(ちなみに次の日12日は満席だったとか)
お客さんも演奏の質を求めているのでしょうか?

ホール内は、少し暑いくらいに暖房が利いています。
2階のRB席ですが、音が上がってくるので、ふんわり豊かな気分になって、広上ワールドを満喫できたようです。
ラフマニノフ、ピアノコンチェルトのピアニストのニコライ・ルガンスキーさん、写真では感じなかった飄々とした様子がとっても気に入ってしまいました。もちろんテクニックも音色も素晴らしい。アンコールは、ラフマニノフ13の前奏曲作品32から第12番の嬰ト短調でした。

何といっても広上さんの指揮にしっかりと答えている札響も相当なものですね!
最後のストラヴィンスキー「火の鳥」も広上の指揮を信頼して音に乗っているのが、2階だと良く判ります。

☆  ☆  ☆

次の日は、ANAの準備してくれた「ANAバス小樽満喫号」で小樽に向かいます。 ホテルまでバスが迎えに来てくれますよ。
それに北海道でとれたお米〝ふっくりんこ〟のおにぎりもANAサンから差し入れです。 冷めたら堅くなるのを改良したとっても美味しいおにぎりでした。

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小樽に来たので、ルタオですね!
今日は、「ルタオ」の本店にある喫茶でお茶をしました。

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ストロベリーショートケーキと紅茶

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ナッツ入り チョコレートケーキとコーヒー

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ルタオの展望台

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ルタオ展望台から見たメルヘン交差点

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少し歩くと「ルタオ」のチョコレート店 le chocolat があり、このお店にしかないシャンパンのチョコレート le Champagne と
紅茶、コーヒーが入ったRoyal Montagne を数箱買って、 古い家並みを見ながらふらふら。
雨が強く降り出したので、早めに切り上げて小樽ー札幌ー新千歳 を列車で帰ることにしました。

「六花亭」、「北菓楼」などでもお土産を買い、美味しいジャガイモの「北あかり」も、タラバガニもお正月用品もまるでお買い物にきたみたいな札幌、小樽でした。

「万惣」でホットケーキ

12月8日(火)

今日は、本郷のアカデミアで楽譜を買い、秋葉原のヨドバシカメラへ行って、CD,DVDを見てみましたがあまり種類がないので、
久々に「万惣」に寄りました。

有名な「万惣」のホットケーキです。

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やはり美味しいですね! 主人はストロベリーパフェを頼みました。濃いめのコーヒーが甘い蜜に良く合います。

 

オーグードゥジュール ヌーヴェルエールでランチ

12月1日(火)

新丸ビル 5Fにあるオーグードゥジュール ヌーヴェルエールでランチです。今日は私が担当。
《Au gout du jour》グループの一つですが、今年もまたミシュランで☆を獲得したそうです。

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アミューズは、かるく温めたサーモンの燻製、ゴマ風味、 これはとっても柔らかくって美味しい!それにかぼちゃのクリームブリュレ

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前菜は、リンゴでカニの身を挟んだもの      もうひとつは、白身魚のコンソメゼリー乗せ

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メインは、 鶏のパイ包み焼き

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もう一つのメインは、豚足と野菜の包み揚げ

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デザートは、柚子風味のクリームブリュレ   いちごのソルベとメレンゲ

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コーヒー、紅茶が付いて3800円です。とってもお値打ちですね!
いつものメンバーでおしゃべりをして、新丸ビルと近くの丸の内ブリックスクエアをふらふらショッピング。
そう次は3月初めかなとバトンを渡してからの帰り道はもう真っ暗でした。

☆  オーグードゥジュール ヌーヴェルエール  〒100-6505  東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング5F
TEL : 03-5224-8070

 

広上・京響定期演奏会

11月28日(土)

紅葉真っ盛りの京都へ、京響の定期演奏会を聴きにいきます。
今日もいい天気、きっと美しい紅葉が見られる!
JRの貸切新幹線・1day京都秋色スペシャルに乗っていると、

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水戸黄門さま一行が現れて寸劇をしてくれます。
太秦の京都映画村のスタッフの人たちだそうです。

太秦の映画村では、時代劇で実際使っているセット例えば今だったら『JIN-仁ー』のセットの中で、舞妓さんや芸子さんの着物を着て歩き回ることが出来るので、若い子や外人にとっても喜ばれているらしい。お化粧も着付けもすべて専門のスタッフがやってくれる。

10:30頃京都駅に着いて、午後2:30開演まで時間があるので大徳寺に紅葉を見に行き、ホール近くの北山駅「開晴亭北山本店」でランチを食べ、ホールに向かいます。

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モーツァルト/歌劇「魔笛」序曲
ベートーヴェン/ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための三重協奏曲
~休憩~
サン=サーンス/交響曲第3番
指揮/広上淳一
ヴァイオリン/堀米ゆず子
チェロ/宮田大
ピアノ/アブデラ・ラーマン・エル=バシャ
オルガン/桑山彩子
コンサートマスター/泉原隆志

プレトークで広上さんが、今日のキーワードは〝3〟と言っていました。
・ 魔笛はフリーメイソン入会と関係が深く重要な数字が3、3人の侍女、3人の童子、3つの試練
・ ベートーヴェンの三重協奏曲
・ サン=サーンスの3番
今日のベートーヴェンヴァイオリン、チェロ、ピアノのための三重協奏曲は、滅多に演奏されることがないそうです。なぜならソリストが3人もいるのでお金がかかり過ぎるからとか。
チェロの宮田大君は若干23歳、今年11月に行われたロストロポービッチ・コンクールで日本人として初めて優勝をしたためか、今日の公演は満員御礼がでたそうで広上さんも嬉しそうでした。

堀米ゆず子お姉さんも力強くて素晴らしいし、あとパイプオルガンの桑山さん聴かせる所はしっかり聴かせてくれました。

コンサートマスターの泉原隆志さん、若くてスマートでとっても人気があるみたいです。

きょうは、広上さんの端正な音楽を楽しみ、忙しかったけど、とっても充実した一日でした。

しかも、往復新幹線+京都観光1日乗車券+ドリンク券付きで、1人18800円 何と名古屋に行くより安い!

 

大徳寺・高桐院の紅葉

11月28日(土)

京響を聴くために京都に来て、2時間ばかり時間があるので、京都コンサートホールの近くの大徳寺を歩いてみることにしました。
この辺りは〝紫野〟と言う地名がまだ残っているんですよ。
大徳寺塔頭の高桐院は、敷きつめられた紅葉のじゅうたんが美しく、たくさんのカメラマンがシャッターチャンスをねらっていました。

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高桐院は、細川幽斎公の長子 細川三斎公(細川忠興)によって1601年に建立されました。正室は、明智光秀の息女 細川ガラシャ夫人です。 公は、利休七哲のひとりとして茶道の奥義を極め、歌道をたしなみ、文武両道に秀でた哲理の人だった。

 

 

浅草『酉の市』

11月24日(火)

今日は、二の酉なので、浅草まで行ってきました。
浅草駅を出て、国際通りを真っ直ぐ北へ行くと右手に、鷲神社(おおとりじんじゃ)と、長國寺があり、神社とお寺両方で、酉の市をやっています。

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いつもこんなに人が一杯なのかしら浅草って!と言うくらい人が溢れていました。
開運招福、商売繁盛を取り込む酉の市の熊手は、会社関係、商売関係の人が大きくてど派手な熊手を買って担いで通ります。
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そして我が家にもお酉さまです。
きょう夜中の12時まで酉の市やってますよ~。

 

 

日生劇場で二期会『カプリッチョ』

11月23日(月・祝)

JR新橋駅で降りて、日生劇場に向かう途中、
日比谷公園を抜けてゆくと、先回の名フィル・バックスの「11月の森」のような景色に出あった。

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近くに松本楼があって、このレストランで、紅葉見物をしている人や、待っている人で一杯です。

さて、リヒャルト・シュトラウス 音楽のための対話劇『カプリッチョ』の最終日です。
とはいっても私にとっては、初めてなのでどうなりますか?

リヒャルト・シュトラウスは台本作家ホフマンスタールと「エレクトラ」や「ばらの騎士」と素晴らしいオペラをたくさん作りましたが、ホフマンスタール亡き後は、紆余曲折を経て、クレンメンス・クラウスと協力して自分で草稿を書きつつオペラを創ってゆくことになります。
『カプリッチョ』は、単なるオペラでなくシュトラウス自身の芸術上の〝マニフェスト〟としての機能をもち、〝遺言書〟であるともいわれている。

伯爵令嬢マドレーヌ/釜洞祐子
伯爵/成田博之
作曲家フラマン/児玉和弘
詩人オリヴィエ/友清崇
劇場支配人ラ・ロシュ/山下浩司
女優クレロン/谷口睦美
ムッシュ・トープ(プロンプター)/森田有生
イタリア人ソプラノ歌手/高橋知子
イタリア人テノール歌手/村上公太
執事長/小田川哲也
管弦楽/東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
指揮/沼尻竜典
演出・装置/ジョエル・ローウェルス

このごろすっかりオペラ指揮者として活躍している沼尻さんの指揮で、演出がジョエル・ロ-ウェルス、この演出家が曲者らしい。

リヒャルト・シュトラウスの、〝音楽が先か、言葉が先か〟〝作曲家か、詩人か〟など、音楽論がたくさん出てくるし、過去の作品の中からの引用も多く、全体にリヒャルト・シュトラウスらしい音のなかで、マドレーヌ役の釜洞さんや、劇場支配人のラ・ロシュ役の山下さんやクレロン役の谷口さんのスタイリッシュな姿や歌に聴き惚れていると、演出が大変なことになっていると隣の主人が言っている。ナチス党員もユダヤ人も年取ったマドレーヌもどうしてここで出てくるの?らしい。

きょうの観客席は、結構年輩の方が多く捻った演出にだれも疑問に思う人がいなかったみたいだし、
私もこれが本来の『カプリッチョ』だと思ってしまった。深読みしようと思えばいくらでも出来る今回の演出、 ついて来れる人だけついて来ればなんていう感じがして、プログラムでもう少し説明が欲しかったですね。

でも全般に歌や演奏がとっても素晴らしかったのです。
いろんな演出家と渡り合ってやっている沼尻さんも偉い!

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