3月6日(日)
今日は暖かくて気持がいい
午前中は太極拳で、午後は近くを散歩です。
蘇峰公園には、ツグミが、〝撮って!〟と言わんばかりにポーズをとってくれています。
弁天池では、カメさんが噴水をながめています。
サンシュユが咲き始めました。
寒桜も満開です。
3月6日(日)
今日は暖かくて気持がいい
午前中は太極拳で、午後は近くを散歩です。
蘇峰公園には、ツグミが、〝撮って!〟と言わんばかりにポーズをとってくれています。
弁天池では、カメさんが噴水をながめています。
サンシュユが咲き始めました。
寒桜も満開です。
3月5日(土)
土曜の夕方、今回より日フィル横浜公演の定期会員にもなって、
大友直人さん指揮の英国特集。
ヴォーン=ウィリアムス/交響曲第2番ト長調「ロンドン交響曲」
~休憩~
エルガー/チェロ協奏曲
エルガー/行進曲「威風堂々」第1番ニ長調
指揮/大友直人
チェロ/菊地知也
コンサートマスター/扇谷泰朋
ヴォーン=ウイリアムスが「ロンドン交響曲」を書いた当時のロンドンは、「サロメ」の原作を書いたワイルドや、シャーロックホームズの中に出てくる世界でわかるように、犯罪や病気が蔓延している混沌とした状態にあった。
指揮者のアルバート・コーツが執筆した詳細かつ標題的な解釈があるので、紹介しましょう。
第一楽章 レントーアレグロ・リゾールト
父なるテムズ河は、重く灰色の暁のもとで、神秘に包まれながら静かにながれている。 早朝の静けさの中にビッグ・ベンが重々しく時刻を告げる。 突然場面はストランド地区のあさの賑わいと雑踏になる。 急ぐ通行人、新聞売りの声、 行商人。 ストランドを去ると川へ向かう小さな静かな小路へ出る。かつては栄えたアデルフィの街も今や薄暗い。 再びストランドへ戻ると陽気で騒がしい雑踏が迎える。 そこにはロンドンならではのユーモア、活発な精神と感傷が入り混じっている。
第二楽章 レント
11月も末の黄昏時。ブルームズベリーの街は深い霧に包まれている。 そこは薄汚れてはいるがノーブルな雰囲気に満ちている。 古き良き時代の残照のように。 静寂を破るのは街をパトロールする警官の足音だけ。 ブルームズベリーには悲劇的な匂いがする。 そこには貧しく暗い路地が多数ある。 パブの前では老いた辻音楽師がフィドルを弾いている。 遠くからはラヴェンダー売りの歌も聞こえてくる。 夕闇が迫っている。
第三楽章 スケルツォ (ノクチュルヌ) アレグロ・ヴィヴァーチェ
土曜日の深夜。 テンプル・エンバンクメントのベンチ。 対岸からは スラム街のざわめきが聞こえてくる。 通りには手押し車が連なり、揺らめく光のもと、ありとあらゆるものが売られている。 街角では行商の娘たちがハーモニカの伴奏でダンスを踊り、遠くでは笑い声や叫び声が聞こえる。 突然アコーデオンが鳴りだす。 これらの音は河を渡ってテンプル・エンバンクメントにいる私たちの耳にも届いてくる。 やがてロンドン特有の霧がスラム街の喧騒をはるか彼方へと追いやってしまう。
第四楽章 フィナーレ
失意のロンドン。 失業者のハンガー・マーチが聞こえてくる。打ちひしがれて飢えと寒さに痛めつけられた群衆の行進。 口笛を吹きながら仕事に行く人々を見つめる失業者。他人が食事する姿をただ見つめる飢えた男。 陽気な街の情景は、悩める者たちの視点から描かれた悪夢となる。 ふと気付くと、遠くからビッグ・ベンの鐘の音が再び聞こえてくる。
[エピローグ] 瞬間の沈黙。 広大で底知れぬロンドン。 シンフォニーは、冒頭と同じような雰囲気のなか終わる。 長きにわたって神秘とともに流れ続けるテムズ河がそこにはある。
朝、霧に包まれて明けるロンドンから夕方霧とともに暮れてゆくロンドンの一日が音で表わされます。
あまり演奏される機会がないヴォーン・ウイリアムズの交響曲ですが、大友マエストロのおかげで聞く機会に恵まれ、20世紀初めのロンドンに行ってみたような気持ちになります。
所々で、日本的な匂いがした様な気がしましたが?
エルガーの「チェロ協奏曲」は、日フィル団員の菊地さんがソロを務めて聴かせてくれました。
3月5日は菊地さんの誕生日だとか、壇上でプレゼントがありました。
最後は、有名なエルガーの行進曲「威風堂々」、「威風堂々」は、英語でPomp and Circumstance これはシェークスピアの「オセロ」の一節から標題を得たらしいです。
アンコールは、同じヴォーン・ウイリアムズのグリーンスリーヴスによる幻想曲。
スマートな大友マエストロ、美人の夫人ともども英国調が似合っていました。
ちょっと電車でロンドンまで行ってきました、という感じでしょうか? 音楽って本当にいいですね。
3月3日(木)
カラフルな〝ちらしずし〟が出来たのでアップします。
ついでに こんなものまで用意しました。
3月というのになかなか暖かくなって来ませんね!
2月26日(土)
ヴィオラ奏者の新井豊治さんとヴァイオリン奏者の山森陽子さんのミニコンサートです。
場所は代官山の「蕎麦屋」と「カフェテリア」を併せた新しいスタイルのお蕎麦屋さん SOBATERIA(ソバテリア)。
店内は一流アーティストの絵画を展示するギャラリーにもなっている。
手がけているのは、あの「ヒロ・ヤマガタ」を見い出した鈴木洋樹さんで、今度は「十割そば」を新しい形にして提供している。
司会進行は、Eさんです。
周りはギャラリーになっていて、今はトレンツ・リャドの作品が展示されています。
音楽のお喋りはヴィオラの新井さん、エルガーの「愛の挨拶」、越谷達之助「初恋」、山田耕作「この道」、ヘンデル「パッサカリア」など。
新井さん編曲の「初恋」よかったな~。
目にも、耳にも、舌にも快いひと時でした。
次の機会には、皆様もどうぞ!
2月22日(火)
東京文化会館大ホールにて、リヒャルト・シュトラウスの「サロメ」東京二期会公演です。
昨日は、METの「ばらの騎士」をNHKハイビジョンで録画したものをみたばかりで、
今日は、同じリヒャルト・シュトラウスの作品ですが、ペーター・コンヴィチュニー演出の「サロメ」。
METの「ばらの騎士」は伝統的な演出、「サロメ」は超コンヴイチュニー的演出です。
サロメ/林正子
ヘロデ/高橋淳
ヘロディアス/板波利加
ヨカナーン/大沼徹
ナラボート/水船桂太郎
小姓/栗林朋子
その他
管弦楽/東京都響交響楽団
指揮/シュテファン・ゾルテス
演出/ペーター・コンヴィチュニー
オスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」は、性への衝動と残虐なホラー・ストーリーだと思っていて、重くて暗~いイメージがありましたが、
コンヴィチュニー演出のこの公演は、見終わった瞬間〝面白い!〟と思った。
まず重くて暗い「サロメ」の印象が、軽~いイメージに変わってしまった。
〝七つのヴェールの踊り〟はなく、反対に周りの者たちがサロメに踊らされる。
〝ヨカナーンの首〟は切り取られても宙に飛んで行ってしまい、反対に幸せそうなヨカナーンとサロメが手をつないで去っていく。
すべて正反対の方向に向くのが今回のコンヴィチュニーの演出。
中央のテーブルは、キリストの〝最後の晩餐〟をイメージしているのは確かで、真ん中の四角い白いものをかぶっているのがヨカナーン(ヨハネ)、横の白い風船が月のようです。
このようにヨーロッパの歌劇場ではほとんど現代風な解釈をしているようですね。
METの「サロメ」も見ましたが、衣装にしても常識から外れない演出をしてくれる数少ない歌劇場のように思われます。
なので、コンヴィチュニーが出てくるや否や、観客は〝ブー〟〝ブー〟
それをコンヴィチュニーは楽しんでいる風に見受けられました。
音楽として「サロメ」を楽しんで、最後に〝面白い〟と感じたのは、成功だったのではないでしょうか?
今回もオペラなので、批評家さんが多く、脳科学者の茂木健一郎さんも来ていました。
2月18日(金)
バレンタイン・デイ近くなるとWOWOWはアカデミー賞もの、恋愛ものが多く、録画した映画をまとめて見ました。
・「いつか晴れた日に」
何とアン・リーが監督をしているのですが、ジェーン・オースティンの「Sense and Sensibility」(感情と多感)の映画化。
英国の田園風景と、「Pride and Prejudise」(自負と偏見)とよく似た設定で、イギリス文学が懐かしく安心して観ました。
メロドラマのようにもつれた糸が解けて、鉛色の空に太陽がふりそそぐんですよね、 「いつか晴れた日に」のタイトルのように。
長女はエマ・トンプソン、次女はケイト・ウィンスレット。長女のお相手はヒュー・グラント 。
人のよさそうなヒュー・グラントつながりで、
・「噂のモーガン夫妻」
「Sex and The City」のサラ・ジェシカ・パーカーと英国俳優ヒュー・グラントとの共演ですね!
別れた夫婦がヒョンなことから、証人保護プログラムの対象とされてしまい・・・ハッピーエンドに終わる。
・「50歳の恋愛白書」
ロビン・ライト・ペン、キアヌ・リーブス、ブレイク・ライヴリー、アラン・ラーキン、モニカ・ベルッチ、ウィノナ・ライダー、ジュリアン・ムーアなど
有名な俳優達が出演する。
アーサー・ミラーの娘で作家、脚本家、映画監督のレペッカ・ミラーの小説「The Private Lives Pippa Lee」の映画化。
アーサー・ミラーといえば、マリリン・モンローと結婚していたことでも有名で、何かスキャンダラスな雰囲気がこの作品にもあふれています。
その中でもやはり主演のロビン・ライト・ペンが素敵でした。気品があり、洋服の着こなしがとてもよい・・・やはり元モデルでした。
・「シャネル&ストラヴィンスキー」
2010年は、ココ・シャネル生誕125年に当たる年で、映画が3本ほど作られたが、これは一番最後のもので中身もシャネルの一生というよりも、最初からストラヴィンスキーの「春の祭典」が流れてきて、もう成功を手にしたシャネル(アナ・ムグラリス)と、ストラヴィンスキー(マッツ・ミケルセン)が「春の祭典」のパリでの初演で知り合うことから始まっている。
シャネルとストラヴィンスキーの恋愛は、全くのフィクションだったということですが、一時的な接点はあったらしい。
フランス語と英語とロシア語が混じっていて、映像がとても美しいし、
シャネルの別荘にストラヴィンスキー一家が住むことになるのですが、その別荘と内装が素晴らしい。
パリのシャンゼリゼ劇場でのこの「春の祭典」は、ニジンスキー振付のバレーで初日を迎えていて、音楽史上類を見ない大騒動を起こしている。音楽が進むにつれて野次と歓声がすさまじくなりついには警官隊が出動するスキャンダルとなった。
ニジンスキーの振付で、「長老たちが輪になって座り、若い乙女が死ぬまで踊り続ける様子を見守っている。長老たちは春の神の慈悲を得るために、乙女の命を生贄にする。」というバレーが忠実に再現されていて、これで「春の祭典」がよ~く理解できました。ストラヴィンスキーには他にたくさん作品がありますが、この映画は「春の祭典」とあと少し出て来るだけなので、「春の祭典」騒動記とでも言いましょうか?それからシャネルの香水「シャネル№5」の作られ方も本当みたい!
シャネル役のアナ・ムグラリス、長身で洋服がとってもよく似合いましたね。
話は違いますが、もうすぐNHKハイビジョン20日~24日まで華麗なるメトロポリタンオペラ「ばらの騎士」「カルメン」「シモン・ボッカネグラ」「ハムレット」「アルミーダ」やりますよ~。
2月8日(火)
いつものメンバーでランチ、今日は5名ほど。
前から行ってみたいと思っていた、恵比寿のフレンチレストラン ジョエル・ロブションです。
恵比寿ガーデンプレイスの奥まったところにジョエル・ロブションの館があります。
今日私たちがお邪魔するのは、1Fの LA TABLE de Joel Robuchonで、
2F,3Fと進むにつれて、お値段も上昇して行きます。
ちなみに1Fは☆☆で、2F,3Fは☆☆☆だそうです。
さすがに上品でお部屋全体が淡いパープルのイメージで統一されています。
オードブルは、鶏肉のパテがトーストの上に
三層構造の下は、ニンジンのピュレ、上はオレンジのムース
ミルフィーユ仕立ての下はフォアグラ、中央の黒いのはキノコの一種、その上の黒いのはトリフ、上には、ちりめんキャベツ。
縁には、セロリの塩など塩が置いてあり好きな塩をつけて食べる 本当に凝っていますね。
グリーンアスパラとホタテのマリネ
パンもこのほかにバジル風味のフォーカッチャなど
魚料理は、ほたてのソテー
かさごのポワレの下には、下仁田ねぎ
肉料理は、ハーブ豚のローストにトウモロコシのムースとごぼうの煮たもの、ブロッコリー添え
デザートは、洋ナシのコンポートとバニラアイスに栗がたくさん
オレンジとバニラアイスザクロ添え
バラの香りとフランボワーズのソルベ
ちょうどエジプト暴動の最中にエジプト観光に行っていた人が、ちゃんと観光をして戻ったばかりなので、皆びっくり、
やってみるものですね〝私たち強運の持ち主なの!〟と言っていました。
喋っている間に、ほかのテーブルでは、誕生日をキャンドルとお菓子で祝ってもらっていました。
ほとんど女性です。平日の火曜日ですものね!
今の女性たちは、必ず仕事を持っていて、本当に大変だと思います。
たまには休んではいかが?
ラストまでお喋りして、支払を済ませてからB1のLA BOUTIQUE de Joel Robuchon(ロブションのパン屋さん)で、
もうずいぶん少なくなってしまったパンを買って帰りました。
今度は、ぜひ2Fの☆☆☆のレストランに行きましょうとの約束をして、〝さようなら〟です。
1月29日(土)
クァルテット・エクセルシオのクァルテット・プラスシリーズが始まり、今日の共演は、ピアノの小山実稚恵さんです。
トリトンの第一生命ホールは、満員?です。 すごい!
まず、1Fの翆江堂で予約してあった《苺大福》を買って会場へ・・・
ボロディン/弦楽四重奏曲第2番
リゲティ/弦楽四重奏曲第1番「夜の変容」
~休憩~
シューマン/ピアノ五重奏曲
クァルテット・エクセルシオ
小山実稚恵(ピアノ)
ボロディンの弦楽四重奏曲2番、1楽章、3楽章など有名で誰でも知っている曲なので、ゆったりと聴けました。
本当に素晴らしい!
現代もののリゲティが面白かった。「夜の変容」って言う題が付いている結構長い曲ですが、全然飽きることがなく
楽しめました。
シューマンは、小山実稚恵さんとのピアノ五重奏曲で、5人とも楽しんで演奏している感じが伝わってきました。
小山ファンも多く、いつもはおとなしい観客も2階席あたりからブラヴォーの掛声が結構多かった
そしてアンコールはドヴォルザークのピアノ五重奏曲のフリアント樂章
夕食後は、翆江堂の《苺大福》でお茶しました。
ふわっとしてジューシーで優しい味の《苺大福》です。
本店は新川の方にあるみたいですが、皆さまもどうぞ!http://katoshun.com/suikodo/
1月24日(月)
美味しそうなイチゴが出回っているのでつい作ってしまいました。
中にもたっぷりいちごが入っているんですよ。
22日の土曜日夜、NHKハイビジョンでベルリンフィルのジルベスターコンサートがありましたが、
METのカルメンでカルメン役をやった、エリーナ・ガランチャがでて、サムソンとデリラや、カルメンハイライトや、
アンコールもガランチャが独り占め状態でサルスエラやグラナダを歌い、指揮者のグスターボ・デュダメルくんも鼻の下が伸びっぱなし。
次の日曜日には、http://shirokuma0328.blog109.fc2.com/blog-entry-273.htmlに検索をしていただいた方が結構いました。
参考までに、2月21日にNHKハイビジョンでMETのカルメンが全曲放送されます。ジルベスターコンサートでは
ガランチャは踊りませんでしたが、オペラでは踊りも見られるのですよ!
是非録画をお忘れなくです。
1月22日(土)
今日は、午後2:00~5:00太極拳の練習。
音楽仲間が太極拳に入ったので、ちょっと様子見です。
午後6:00からは、サントリーホールで読響500回記念の定期演奏会
池辺晋一郎/多年生のプレリュード(読響委嘱作品、世界初演)
~休憩~
リスト/ファウスト交響曲
指揮/下野竜也
テノール/吉田浩之
合唱/新国立劇場合唱団(合唱指揮/富平恭平)
コンサートマスター/藤原浜雄
フォアシュピーラー/小森谷巧
500回記念の委嘱作品は、池辺晋一郎さんの「多年生のプレリュード」
プレトークで池辺さんが〝地べたからでなく、ハートから湧き上がるエネルギー〟
と言っていたように、とてもわかりやすい作品でした。
今年は、リストの生誕200年ということで、いろんなところでリストが取り上げられますね。
今日もリストの「ファウスト交響曲」、あまり聴いたことがないのですが、演奏される時には重なるもので、
今回は3回、昨日京都交響楽団で沼尻さんが振ったそうです。あと一回はどこでしょう?
沼尻さんも今日聴きに来ていましたよ。
12音階をすべて用いた、スリリングな始まりから、ちょっと長いなと思われる中間部、
後半、重厚な男声合唱と、テノールが「永遠に女性的なるもの」を高らかに歌い上げます。
オルガン奏者の隣で歌ったテノールの吉田さん見事でした。
東フィル創立100周年記念の委嘱作品「むすび」を書いた 望月京さんも聞きにいらしていました。
帰り、〝オーバッカナール〟の前で、沼尻さんにお会いし、〝昨日は京都でお振りになられたようですね〟
と主人が言ったら、〝うちは、合唱が13人でね〟と言っていました。
読響は45人位男声合唱がいたようです。
指揮者の下野さん人気者で、〝ブラーボー〟は、外国の演奏会並でした。
1月14日(金)
東京フィルハーモニー交響楽団100周年記念の委嘱作品
望月 京(みさと)さんの「むすび」を聴きに行きました。
望月京/むすび(東フィル100周年記念委嘱作品)
ショスタコーヴィチ/交響曲第6番
~休憩~
プロコフィエフ/交響曲第5番
指揮/渡邊一正
コンサートマスター/荒井英治
指揮者の大野和士さんに『寿ぎの歌』(ことほぎのうた)のようなものを書いて下さいと言われて書いたということですが、
“冒頭、古来「春、芽吹き」などの意味合いを内包し、もっと明るい響きといわれる「双調の調子」が、木管楽器によって演奏される”と望月さんが解説している部分は、雅楽の笙の音色が、少しづつ集まって大きくなっていくような感じに聴こえました。
笙の音色が縦軸とすれば、ご祝儀舞である「寿獅子」の引用など横軸で、打楽器なども入り、とても面白い作品に仕上がっている。
残念ながら、大野和士さんは、体調不良のため渡邊一正さんが指揮をすることになりましたが、
十分作曲者の意図が伝わったと思われます。
ショスタコーヴィチ6番 あまり聴いたことがないのですがベートーヴェンの6番「田園」に相当する曲で、「瞑想的で抒情的」。
プロコフィエフの5番は、ロシア革命後の混乱を逃れて出国し帰国してから描いた作品でプロコフィエフの自信作、渡邊さん 伸々と演奏しているような感じがしました。
1月8日(土)
今年生演奏の聴き初めは、クァルテット・エクセルシオ 慶応キャンパスコンサートです。
慶応義塾大学日吉キャンパス協生館 藤原洋記念ホールは、東急線日吉駅からすぐ、
協生館 藤原洋記念ホールのある階から日吉のグラウンドが見降ろせます。
数十年前には、このあたりに住んでいたのですが、前は何があったのか思い出せないほどに変わってしまった。
クァルテット・エクセルシオ 曲目は、
モーツァルト 弦楽四重奏曲第7番変ホ町長K160
ヤナーチェク 弦楽四重奏曲第1番《クロイツェル・ソナタ》
シューベルト 弦楽四重奏曲第14番ニ短調D810《死と乙女》
この演奏会は、慶応の課外授業という形をとっており、演奏会までに『文学と音楽の対決』というテーマで、オープンスクール形式で学生とエクセルシオのメンバーとその他の人々で5回ほど討論会を開いたらしい。
トルストイの小説「クロイツェル・ソナタ」を読んで、ヤナーチェクは四重奏曲「クロイツェル・ソナタ」を作曲したので、
トルストイの不倫小説「クロイツェル・ソナタ」の妖しい人間模様がヤナーチェクの「クロイツェル・ソナタ」の音樂になって
面白い作品が出来上がっている。ちなみにベートーヴェンの「クロイツェル・ソナタ」は、軽快なテンポの曲ですが、
トルストイの小説「クロイツェル・ソナタ」で、不倫の二人はこのベートーヴェンの「クロイツェル・ソナタ」を演奏するのですね!
とまあこんなことが、文学部の学生さん達の間で、討論されて今日の演奏会となったようです。
私も参加したかったなー
そしてこのホールは、とっても響きがよくって、エクセルシオの素晴らしい音色がさらにすばらしく聴こえました。
エクセルシオは、さらに進化を続けているのですね。