ガランチャ ゴッドヴァイク サマーコンサート2022

オーストリア ウィーンの近くのゴッドヴァイク修道院の野外ステージで行われたサマーコンサートにエリナ・ガランチャなどのオペラ歌手が集まっています。

夏の間、避暑地ではいろんなコンサートが開かれていますね。そんなコンサートもリモートで見られる時代になり、近くの生演奏と遠くのリモートで聴く演奏会とで、暑い夏もなんとか過ごせそうです。

 

メゾソプラノ:エリナ・ガランチャElina Garanca 
ソプラノ:マリナ・モンゾMarina Monzo 
テナー:ジョナサン・テテルマンJonathan Tetelman 

オペラのアリアやマンボ、ウエストサイドストーリー、カンツオーネ、レハールなど楽しい夏のひとときにぴったりの曲がいっぱい!

 

藤田真央 ヴェルビエ音楽祭2022

昨年、モーツァルトのピアノ・ソナタ・チクルスを聴かせてくれた藤田真央が今年もヴェルビエ音楽祭でショパンとリスト、ブラームスとクララ&ロベルト・シューマン夫妻の作品を組み合わせたユニークなプログラムを披露してくれた。

藤田真央」ヴェルビエ音楽祭2022

 

【プログラム】
ショパン:夜想曲 第13番 ハ短調 Op.48-1

ショパン:夜想曲 第14番 嬰ハ短調 Op.48-2

ショパン:バラード 第3番 変イ長調 Op.47

リスト:バラード 第2番 ロ短調

ブラームス:主題と変奏 ニ短調 Op.18b

クララ・シューマン:3つのロマンス Op.21

シューマン:ピアノ・ソナタ 第2番 Op.22
 1. So rasch wie möglich
 2. Andantino. Getragen
 3. Scherzo. Sehr rasch und markiert
 4. Rondo. Presto possible, Prestissimo, quasi cadenza

モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485

モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第15番 ハ長調 K.545より
1 Allegro

フェスタサマー・超絶技巧のロシアン・ピアニズム

7月31日(日)

「フェスタサマーミューザ2022」も7月31日となりました。
今日は小川典子とイリア・ラシュコフスキーの超絶技巧のロシアン・ピアニズムです。
オーケストラのあの人気曲を2台ピアノでと題して

曲目

ボロディン:歌劇「イーゴリ公」から「ダッタン人の踊り」
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
ラフマニノフ:交響的舞曲 作品45

ストラヴィンスキーの「春の祭典」は、最初2台のピアノで演奏する予定でしたが、連弾の方が迫力があるということで、連弾の「春の祭典」を聴くことになりました。
イリア・ラシュコフスキーは1984年ロシア、イルクーツク生まれの37歳 第8回浜松国際ピアノコンクールで優勝など、名だたる国際コンクールで上位入賞を果たしている。その彼と小川典子は自分の「ジェイミーのコンサート」で共演して今回の公演となったようです。
アンコールは、ラフマニノフの2台ピアノのための組曲集1番「幻想的絵画」の3楽章「涙」です。

 

フェスタサマーミューザ2022

7月28日(木)

フェスタ・サマー・ミューザ2022は始まったばかり。
オンラインで視聴することもできるので、我が家ではもっぱらオンラインで楽しんでいますが、生で聴きたいものもあるので2・3回はミューザ川崎シンフォニーホールに足を運びます。
今日はバーンスタイン特集で、指揮は、バーンスタインの弟子の大植英次さん。

曲目

バーンスタイン(C.ハーモン編):組曲「キャンディード」
バーンスタイン:ディベルティメント
バーンスタイン:「ウエスト・サイド・ストーリー」から「シンフォニック・ダンス」
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」組曲(1919年版)

指揮:大植英次
オーケストラ:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
コンサートマスター:石田泰尚

バーンスタイン(1918-90)のキャンディード組曲は、18世紀のフランスのヴォルテールの同名の小説を原作とする、話が世界各所に飛ぶ奇想天外なストーリーで、バーンスタインの最晩年、アシスタントを務めたチャーリー・ハーモンが管弦楽作品にまとめたもの。1999年1月、今日の指揮者の大植英次とミネソタ管弦楽団によって初演された。楽譜には for Eiji Oue and the Minnesota Orchestra と但し書きがついている。

演奏会後は、ラゾーナ川崎へ

7月28日は主人の誕生日なので、ラゾーナ川崎の南国酒家でお祝いをしました。
サンラータンメン、海の幸入りあんかけつゆそば、五目具だくさんのあんかけ焼きそばなど、落ち着いた雰囲気で美味しかった。このお店はお昼のランチセットが充実しているようですので、次はランチにしましょう。

夏休みと言ってもコロナが明けたわけでもないので、会社帰りを除いて人通りはイマイチ。
オーケストラも指揮者も演奏も素晴らしかったのですが「ブラボーを言ってはいけない」らしくて盛り上がりがイマイチ。
とは言ってもあと2、3回はサマーミューザに足を運ぶ予定です。

 

 

つぶれない店で「ポンパドール」

今日は蒲田駅近くに用事があったので、昨日の「つぶれない店」でやっていた、「ポンパドール」の‘5種のスパイスとパインの白あんぱん’を買ってきました。
久しぶりで行った「ポンパドール」は、グランデュオ蒲田1階にあって、広いスペースに美味しいパンがたくさん並べられていました。確か横浜の元町に本店があったような。

ぼる塾の田辺さんが開発した、しろ餡の中にピンクペッパー、くるみ、パイナップルが入った夏でも美味しい「あんぱん」です。
パン自体が美味しいので、おかしパンだけでなく、おかずパンも美味しいポンパドール、ますますお客さんが増えますね!

プッチーニ「トゥーランドット」

ジュネーブの大劇場にて、プッチーニの「トゥーランッドット」を上演、2022年7月22日からライブストリーミングを始め2023年1月22日まで利用可能となっています。ダニエル・クレーマーがが演出を手掛け、舞台美術を日本のアート集団「チームラボ」が担当し、光を放った独創的で美しい舞台が話題をさらった。衣装は日本の中野希美江が手掛けている。
指揮はアントニーノ・フォリアーニで、トゥーランドットにインゲラ・ブリンベリ、ティムールにリャン・リ、カラフにテオドール・イリンカイ、リューにフランチェスコ・ドットが起用されている。第3幕は、ベリオ版でフィナーレに向かう。
なお、2023年2月23日から二期会で同じ演出にて、公演予定です。

https://www.youtube.com/watch?v=flwydqUeexU&t=203s

CAST
トゥーランドットTurandot :Ingela Brimberg
アルトゥームAltoum :Chris Merritt
ティムールTimur :Liang Li
カラフCalaf :Teodor Ilincai
リューLiù :Francesca Dotto
ピンPing: Simone Del Savio
パンPang :Sam Furness
ポンPong :Julien Henric
役人A Mandarin :Michael Mofidian
合唱: Grand Théâtre de Genève Chorus Maîtrise du Conservatoire populaire
オーケストラ: Orchestre de la Suisse Romande
音楽:Giacomo Puccini
指揮: Antonino Fogliani
演出: Daniel Kramer
映像:Scenography/Digital and Light Art teamLab
舞台装置:Stage Design teamLab Architects 
衣装:Kimie Nakano

二期会「パルジファル」

7月14日(木)

毎年、キリストの復活祭の前の聖金曜日に演奏されることが多い「パルジファル」ですが、二期会の「パルジファル」は7月半ば雨の多い時期に公演がありました。
ワーグナー最後のオペラ「パルジファル」は、「舞台神聖祝祭劇」とも呼ばれ罪と救済がテーマとなっている「芸術宗教」の理念を結晶化したもの。
指揮はセバスティアン・ヴァイグレ、演出は宮本亜門。フランスのストラスブール・ラン歌劇場で上演された舞台を持ってきたようです。
7月13日、14日、16日、17日の公演のうち、私たちは14日(木)のB キャストの方に行ってきました。

キャスト

アムフォルタス:清水優磨
ティトゥル:清水宏樹
グルネマンツ:山下浩司
パルジファル:伊藤達人
クリングゾル:友清崇
クンドリ:橋爪ゆか

指揮:セバスチャン・ヴァイグレ
演出:宮本亜門
装置:ボリス・クドルチカ
衣装:カスパー・グラーナー
照明:フェリース・ロス
映像:バルテック・マシス

舞台は美術館の設定で、絵画や類人猿などが出てきて、美術館の中を歩きながらオペラが進んでゆきます。美術館に展示されている愛や罪や苦悩や死など、民族や文化の違いを超えて人類が辿ってきた普遍的な生の営みの軌跡として美術館という舞台を持ってきており、救済は痛みを分かち合い、共鳴し和解するという人間どうしの心の働きによってもたらされるという現代的な視点から答えを出そうとしている。
そして原作にはない戦争で父を亡くした母子が最初美術館に登場し、最後も締めくくります。ウィーンの「パルジファル」もハンガリーの「パルジファル」も舞台は現代に置き換えられていますね。
パルジファル役の伊藤達人が「共に悩み悟りゆく、けがれなき愚者」の若いパルジファルをよく演じていましたし、読響、セバスチャン・ヴァイグレのコンビも舞台を盛り上げていました。

ヴェルディ「レクイエム」

英国初の世界最大級クラシック音楽フェスティバル「BBCプロムス」は、ヴェルディの「レクイエム」をライブストリーミングしている。
2022年7月15日 ロイアル・アルバート・ホール

https://youtu.be/mMXrFMN4BM4

指揮:サカリ・オモラSakari Oramo
オーケストラ:BBC交響楽団BBC Symphony Orchestra
合唱:BBC交響楽団合唱団、クラウチ・エンド・フェスティバル合唱団BBC Symphony Chorus,Crouch End Fesival Chorus
ソプラノ:マサバネ・セシリア・ラングワナシャMasabane Cecilia Rangwanasha
メゾソプラノ:ジェニファー・ジョンストンJennifer Johnston
テノール:デヴィッド・ジュングーン・キムDavid Junghoon Kim
バスーバリトン:キファン・シムKihwan Sim
ロイヤル・アルバート・ホール 2022年7月15日

右脳と左脳と虫の声

あれ松虫が…

秋になると、虫かごに入れた鈴虫の鳴き声をBGMとして聞かせる日本料理店もあるように、私たち日本人は遠く万葉の時代から虫の音に耳を傾け、季節を感じてきました。「虫の音(ね)」「虫の声」と表現するように、日本人にとって、それは心地よいサウンド。ネット上に、コオロギや鈴虫などの鳴き声を納めたサイトがたくさんあるのも、虫の音を楽しむ人が多いことのあらわれでしょう。
ところが、西欧の人たちには、この虫の音が「ノイズ」と認識されているとか。同じ虫の音を聞いて、なぜこんな違いが起こるのでしょう? それを解明したのは、東京医科歯科大学名誉教授、角田忠信博士の「日本人の脳の研究」でした。

外国の人には聞こえない?

そもそものきっかけは、角田博士が1987年にキューバのハバナで開かれた国際学会に参加した時のこと。
歓迎会の会場をおおう「蝉しぐれ」のような虫の音に驚いた博士が、周囲の人に何という虫かと尋ねたところ、だれも何も聞こえないと言うのだそうです。パーティが終わった深夜、静かな夜道には、先刻よりもさらに激しく虫の音が聞こえていました。若い二人のキューバ人と帰途についた博士が何度も虫の鳴く草むらを指し示しても、二人には何も聞こえないようで、不思議そうに顔を見合わせるばかり。博士はその後、毎日この二人と行動を共にしましたが、一人は3日目にようやく虫の音に気づいたものの、もう一人は1週間たってもついにわからないままだったといいます。もしかしたら、日本人の耳と外国人の耳には違いがあるのかもしれない…博士の研究は、そんなところから始まりました。

左脳で虫の音を聞く日本人

人間の脳は右脳と左脳とに分かれていて、それぞれに得意分野があります。言葉や計算などの知的作業を分担するのは、言語脳といわれる左脳。これに対して音楽脳といわれる右脳は、非言語音を感覚的にとらえるのにすぐれているといわれます。この脳の働きを日本人と西欧人で比較してみると、西欧人は虫の音を右脳(音楽脳)で処理するのに対し、日本人は左脳(言語脳)で受けとめる、つまり虫の「声」として聞いていることが角田博士の研究で明らかになりました。
一体どうしたら、そんなことがわかるのでしょう? 人間の耳から脳への神経系の構造は、左耳から入った情報は右脳へ、右耳から入った情報は左脳へ行く、という交叉状態になっています。そこで、左右の耳に同時に違った音を流した後でどちらの音を聞きとれたかを調べることで、どちらの脳が認識しているかを判定。いろいろな音でこうした実験を積み重ねていくと、音楽や機械音、雑音は右脳で、言語音は左脳で受け止めていることがわかったのです。
ここまでは、日本人も西洋人も共通なのですが、違いが出るのは虫や動物の鳴き声。こうした音を、西洋人は楽器や雑音と同じように右脳で聞いているのですが、日本人は言語と同じく左脳で聞いていることがわかりました。

日本語の脳

こうしたことの背景には、その言語における「母音」が大きく関わっているといわれます。母音より子音の方が重要な役割をもつことの多い西洋人は、母音を音楽脳で処理するのに対して、母音で言葉を形成する部分が大きい日本語を話す日本人は、母音を言語脳で処理するのだとか。そして、虫や動物の声は母音に非常に似ていることから、日本人はこれらの音を言語脳で聞くと推察されています。それだけでなく、波・風・雨の音・小川のせせらぎといった自然音や邦楽器の音なども、日本人は左脳で聞いているのだそうです。
さらに興味深いのは、日本人でも外国語を母語として育てられると西洋型になり、外国人でも日本語を母語として育つと日本型になってしまうこと。西洋型か日本型かは、人種の違いではなく、幼児期にどんな言語を母語として覚えたかの違いである可能性が高く、「日本人の脳というより”日本語の脳”と言うべきだろう」と角田博士は語っています。博士の今までの調査では、日本語と同じパターンは世界でもポリネシア語でしか見つかっていないということです。

虫の音をはじめ、生きとし生けるものの「声」に耳を傾ける。自然に対する日本人のそんな感受性は、左脳で聞くという日本語の脳とも関係していたのかもしれませんね。その一方で、さまざまな音にあふれる現代の暮らしでは、虫の声に耳を傾ける時間が減ってきているような気もします。せっかく虫の「声」を聞く能力が備わっていても、心のゆとりがなければ、聞こえるものも聞こえてこないでしょう。
夏の暑さで疲れた体と心をリセットするためにも、ちょっと立ち止まって虫の声に耳を傾けてみませんか。そういえば、「虫時雨(むししぐれ)」という美しい季語もあるようです。

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