サルビアホール・カルミナクァルテット 

11月30日(月)

サルビアホール 第52回クァルテットシリーズ
カルミナ・クァルテット

ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第4番ハ短調 作品18-4
シマノフスキ/弦楽四重奏曲第1番ハ長調 作品37
~休憩~
ラヴェル/弦楽四重奏曲へ長調

1984年にスイスで結成され、2ヴァイオリンとヴィオラが女性、1ヴァイオリンとチェロが男性。
ポーランド生まれのシマノフスキーの1番。
ラヴェルの弦楽四重奏曲はこの一曲だけで、もう耳についているほどよく聴く曲となりましたが、カルミナ・クァルテットのラヴェルは改めて感動をしました。

アンコールは、モーツアルトの不協和音四重奏曲から第2楽章の「アンダンテ・カンタービレ」

オペレッタ「ウィーン気質」

11月21日(土)

先週に引き続いて、日生劇場の二期会のオペレッタ「ウイーン気質」を見てきました。

日生劇場向かいの日比谷公園の大銀杏も黄色く彩り、大銀杏下の〝松本楼〟には行列ができていました。

日比谷 038-1

ヨハン・シュトラウスⅡ世/喜歌劇「ウィーン気質」
ギンデルバッハ侯爵/久保和範
ツェドラウ伯爵/小貫岩夫
伯爵夫人/澤畑恵美
フランツィスカ・カリアリ/三井清夏
カーグラー/鹿野由之
ぺピ/高橋維
ヨーゼフ/児玉和弘
リージ/松原典子
ローリ/北澤幸
合唱/二期会合唱団
ダンサー/西田健二、橋本由希子、吉田繭
管弦楽/東京フィルハーモニー交響楽団
指揮/阪哲朗
演出/荻田浩一

この作品は、既に作曲されていたヨハンシュトラウス2世のワルツやポルカから曲をアレンジし、それに合わせて台本を書くというスタイルで作られていて、伯爵夫妻が歌う二重唱の〈ウィーン気質〉Wiener  Blut が有名で、このオペレッタの主題歌にもなっている。

演出は宝塚の演出を手掛けてきた荻田浩一さんで、ダンスの入り方がとてもスムーズだったし、舞台のしゃれた感じがオペレッタの軽い雰囲気を醸し出していた。

二期会の歌は、とっても素晴らしく特に伯爵夫人の澤畑さん、貫録があって気品があって素敵でした。

広上・ドンジョバンニ

11月15日(日)

日生劇場の秋のオペラは、「ドン・ジョバンニ」
2012年に「フィガロの結婚」で話題になった新進気鋭の演出家、菅尾友と
広上淳一マエストロが再びタッグを組みました。

モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」
ドン・ジョヴァンニ/池内響
騎士長/峰茂樹
ドンナ・アンナ/宮澤尚子
ドン・オッターヴィオ/望月哲也
ドンナ・エルヴィーラ/柳原由香
レポレッロ/青山貴
マゼット/金子亮平
ツェルリーナ/鈴木江美
合唱/C.ヴィレッジシンガーズ
管弦楽/読売日本交響楽団
指揮/広上淳一
チェンバロ/平塚洋子
マンドリン/青山忠
演出/菅尾友

優れた舞台芸術を提供するとともにその向上をはかり、我が国の芸術文化振興に寄与することを目的として作られた、『ニッセイ文化振興財団』の公演としての今回の「ドン・ジョバンニ」は超フレッシュイケメンキャストが選ばれたそうで、私が観たのは池内響のドン・ジョバンニ、
20代半ばの若さで素晴らしいドン・ジョバンニを演じてくれました。歌ももちろんですが動きが素敵! 他の配役もすべてよかった。

演出が又素晴らしい、幾重にも階段が設置され、「ドン・ジョバンニ」のような最初から最後までアリアの連続というオペラの場合、アリアの主役が中央の高い部分に階段が動くので、とっても見栄え聴き映えがする。

そして演奏は読響で指揮は広上さんとくれば歌う方も歌いやすかったのではないかと想像します。

これでS席9000円ですから、ニッセイさん有難うございます。

 

インキネン・バッハ演奏

11月14日(土)

日本フィル・第312回横浜定期演奏会

いつもはみなとみらいホールですが、今日は神奈川県民ホールでの開催となりました。

シベリウス/歴史的情景第2番 作品66
バッハ/2挺のヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043
~休憩~
チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調 作品64
指揮とヴァイオリン/ピエタリ・インキネン
ヴァイオリン独奏とコンサートマスター/扇谷泰朋
フォアシュピーラー/千葉清加
ソロ・チェロ/菊地知也

歴史的情景第2番は、東京定期の歴史的情景1番の続きで、
Ⅰ狩猟 Ⅱ愛の歌 Ⅲはね橋にて
フィンランドの自然が目に浮かび、最後のはね橋のフルートがとても可愛らしい

次が、インキネン(1st)と扇谷(2nd)の2挺のヴァイオリンのための協奏曲です。
ヴァイオリニストだったインキネン君、日フィル初公開のヴァイオリンの腕前は?
からりと晴れ渡ったフィンランドの澄んだ空気が感じられるような響きで、
日フィルのクリアなサウンドとよく合いました。

最後のチャイコフスキーはすっきりしてかつ重厚。
アンコールはシベリウスの「アンダンテ・フェスティーボ」

今日はとっても得した気分と、仲間と中華街に繰り出して早めの忘年会をしました。

 

鵠沼で堤剛・バッハ無伴奏チェロ組曲

11月10日(火)

第347回 鵠沼サロンコンサートです。
お昼ごろから出かけ、鎌倉~長谷~江の島を経て、
片瀬江の島~鵠沼海岸(小田急線)
夜7:00~の鵠沼サロンコンサートへ。

堤 剛 バッハの無伴奏チェロ組曲全曲演奏1ということで満席です。

バッハ/無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007
バッハ/無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調BWV1011
~休憩~
バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009

主催者の平井さんのお話では、このサロン・コンサートは、25年続いているが、
出演者のレベルの高さではトップクラス、出演者達もまたここに来たがっていると。
確かに演奏者と聴衆の間は狭くすべての音が聴き取れるし、サロンの雰囲気が心を和ませてくれる。
僅か1メートル先の巨匠 堤 剛さんのバッハは素晴らしく、演奏後はにこやかにお話をされました。
アンコールは次の第6番ガヴォットと、カザルスの「鳥の歌」の2曲でした。

江の島の「貝作」で、しらすかき揚げ丼、海鮮丼、イカ焼きなど。

鎌倉2ー貝作

鎌倉文学館では、秋バラが美しい!

ps鎌倉2 123-001

秋にめずらしい琉球アサガオが庭先に。

ps鎌倉2 208-002

長谷から極楽寺まで歩きました。

ps鎌倉2 211-004

インキネン・大地の歌

11月6日(金)

日本フィル・第675回東京定期演奏会は、次期首席指揮者のインキネンの指揮

シベリウス/歴史的情景第1番 作品25
シベリウス/組曲「ベルシャザールの饗宴」
~組曲~
マーラー/大地の歌
指揮/ピエタリ・インキネン
テノール/西村悟
バリトン/河野克典
コンサートマスター/千葉清加
フォアシュピーラー/齊藤政和
ソロ・チェロ/辻本玲

シベリウス生誕150年でシベリウス2曲とマーラー撰集第6弾で「大地の歌」
フィンランドの歴史的情景からベルシャザールの中の東洋的なものとスペイン的なもの、大地の歌の中国など世界旅行が出来たようなとインキネンが語っていました。

「大地の歌」は、『唐時代の詩』『翡翠の書』というフランス語に訳された中国の詩をハンス・ハイルマンがドイツ語に訳して『中国抒情詩集』とし、さらにハンス・べートゲが翻案を施した『中国の笛』をマーラーが手にした。第1楽章、第3~5楽章は李白、第6楽章は孟浩然と王維の詩を訳したもの、第2楽章は不明、ととても複雑ですが素晴らしい曲です。

インキネンは、この「大地の歌」は初めてとのこと。
10年ばかり前に広上、N響で聴いた記憶が鮮烈で、今回はとってもさっぱりした「大地の歌」だと感じました。

 

 

弦楽四重奏の旅 第3回

10月25日(日)

クァルテット・エクセルシオの「弦楽四重奏の旅」、今回はロシアと、フランスを取り上げます。
日曜日の午前11:30~ サントリーホールのブルーローズ

グラズノフ/5つのノヴェレット作品15より
ショスタコーヴィチ/弦楽四重奏曲第8番ハ短調 作品110
~休憩~
ラヴェル/弦楽四重奏曲

グラズノフ 5つのノヴェレット作品15は、5曲のうち「スペイン風」「ハンガリー風」、
ショスタコーヴィチ8番は、レミシドが刻まれた曲、
メインのラヴェルの後は、
アンコール、西野さんの代役でこれで最後となる小林朋子さんの演奏がとっても柔らかく優しいチャイコフスキーのアンダンテカンタービレ、
多分会場に来ていたすべての人が又聴きたいと思ったに違いありません。

サルビアホール 第50回クァルテット・シリーズ

シマノフスキ・クァルテット

ハイドン/弦楽四重奏曲第31番ロ短調 作品33-1
バツェヴィチ/弦楽四重奏曲第4番
~休憩~
シマノフスキ/夜想曲とタランテラ(スコリク編)
メンデルスゾーン/弦楽四重奏曲第6番へ短調 作品80

ポーランドのむくつけき男たちに交じって可憐そうな女の子が2ndVnと1stVnの掛け持ちで新しくメンバーに加わり、
素敵なクァルテットを聴かせてくれました。
ハイテンポでとってもなめらか

ハイドンとメンデルスゾーンに挟まれた2曲のポーランド作曲家の曲。
特にクァルテットの名前にもなったシマノフスキーの夜想曲とタランテラは、
不思議な雰囲気を持った曲でとっても面白い。
アンコールはラズモフスキー第3番からフィナーレ。2曲目も用意されており、大好きなショスタコーヴィチのジャズ組曲のワルツでした。

 

 

鵠沼サロンコンサート

10月20日(火)

鎌倉を散策しながら江ノ電に乗り、江の島から鵠沼のサロンコンサートに行ってきました。

クーベリック・トリオ

ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第3番ハ短調 作品1-3
スーク/ピアノ三重奏曲ハ短調 作品2
~休憩~
ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲ホ短調 作品90「ドゥムキー」

チェコの生んだ偉大な音楽一家クーベリックの名を取って、1992年に結成されました。ヴァイオリンは日本人の石川静さん、ピアノはウクライナ出身のクヴィータ・ビリンスカさん、チェロはチェコのカレル・フィアラさん。

スークは15歳の時に作った曲。
ドヴォルザークの「ドゥムキー」も素敵な曲です。
アンコールはメンデルスゾーンの第1番から、第2楽章のアンダンテ。

日本フィル ラザレフ・小川

10月17日(土)

日本フィル 第311回横浜定期演奏会

ブラームス/大学祝典序曲
リスト/ピアノ協奏曲第1番
~休憩~
ボロディン/交響曲第2番
指揮/アレクサンドル・ラザレフ
ピアノ/小川典子
コンサートマスター/扇谷泰朋
フォアシュピーラー/千葉清加
ソロ・チェロ/菊地知也

奥田佳道さんのプレトークがあり、ボロディンはリストを訪問したことがあるとのこと。
リストを弾くのなら小川典子でしょうとラザレフと小川典子の夢の協演を喜びます。
思った通りの完璧なリストのピアノコンチェルト1番でした。

最後のアンコールは、ハチャトリアンの「ガイーヌ」からレズギンカ。
ラザレフさんのパワフルな演奏に酔いしれました。

 

 

 

京都で京響・広上

10月9日(金)

東京では、金木犀の香りはしなくなっていますが、
京都は今が真っ盛り、いたるところで金木犀が強い香りを放っています。

ことし京都は、3度目。
1度目は梅の季節に友達と、2度目は桜の季節に広上さんのスプリングコンサートに、
今度3度目は京響・第595回定期演奏会に来ました。
来年にはロームシアターが出来るので益々京都に来る機会が増えることと思います。
来るたびに京都の〝おもてなしの心〟が伝わってきてうれしい!

いつもJR東海の安いツアーを予約するのですが、宝ヶ池のプリンスホテル、
私達2人のためにスイーツ・ルームを用意してくれました。

そして音楽は、

ベルリオーズ/序曲「海賊」
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第3番
~休憩~
シューベルト/交響曲第8番ハ長調「ザ・グレイト」
指揮/広上淳一
ピアノ/ソン・ヨルム
コンサートマスター/渡邊穣
フォアシュピーラー/泉原隆志

広上

プレトークがあって、ヨーロッパ演奏旅行が成功したこと、ビールが美味しかったことなど、
そして今回は、舞台をすり鉢状にしてオーケストラの音を立体的に聴かせる試みをしたこと、
実際に、音が立体的に聴こえて大成功だったようです。

上の写真はレセプションの時のピアノソリストのソン・ヨルムさん、寺嶋しのぶ似の美人さんで、
広上とは、N響ソウル公演で共演し、即京響出演を申し出た。
ヨルムも広上の音楽創りに感動をして今回の共演になったと熱く語ってくれました。

ヨルムさん、しなやかな指さばきで、難なく弾きこなしてしまいました。
アンコールがあって、ニコライ・カプースチンのエチュードから。

後半の「ザ・グレート」定期公演らしい熱のこもった演奏で、
はるばる東京からやってきただけの価値があるというものでした。

 

 

 

サルビアホール 第49回クァルテット・シリーズ

10月6日(火)

チェコの名門ヤナーチェク・クァルテット

マルティヌー/弦楽四重奏曲第2番
ノヴァーク/弦楽四重奏曲第2番二長調 作品35
~休憩~
ヤナーチェク/弦楽四重奏曲第2番「内緒の手紙」

伝統的で、温かいヤナーチェクの世界を聴くことが出来ました。
アンコールはドヴォルザーク「アメリカ」終楽章と2曲目は同じく「糸杉」から第11曲「地上を静かな微睡が支配し」。