Qエクセルシオ アラウンド・モーツアルト Ⅱ

3月12日(日)

トリトンの第一生命ホールにて、クァルテット・エクセルシオのアラウンド・モーツアルトⅡです。
前回のブログ、ドラマ「カルテット」に影響されて? 写真を挿入しました。
エクセルシオってファショナブルでしょう?


(ヴァイオリン:西野ゆか 山田百子 チェロ:大友肇 ヴィオラ:吉田由紀子)


モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲(ウィーン楽友協会・弦楽四重奏版)
シューベルト/弦楽四重奏曲第6番ニ長調D74
モーツァルト/弦楽四重奏曲第17番変ロ長調「狩」K458
~休憩~
シュタードラー/二重奏曲第1番~第1楽章(クラリネットとヴィオラ版)
モーツァルト/クラリネット五重奏曲イ長調K581
クァルテット・エクセルシオ
クラリネット/澤村康恵

モーツァルト(1756~1791)~ウイーンでの素敵な出会い~として、
1781年からウイーンへ拠点を移してからの作品と、シューベルト(モーツアルト的と言われている6番)、シュタードラー。
最後はクラリネットの澤村康恵を迎えての有名なモーツアルトのクラリネット五重奏曲。

今日は何と満席に近い、司会役の西野ゆかも驚いていました。
モーツァルトがなせる業かしら?「フィガロの結婚」も「狩」もシューベルト6番も軽快でさわやか、ふんわり柔らかなクラリネットの音色の美しい澤村康恵さんが加わってクラリネット五重奏は最高でした。

エクセルシオも素敵ですが、ドラマ「カルテット」の最終章も楽しみです。

ドラマ「カルテット」

この頃クァルテットを聴く機会が多いしろくまですが、友達からTBSドラマ「カルテット」が面白いよと言われたので、オンデマンドで見てみました。
脚本:坂元裕二

フムフム本当に面白い!
音楽家ってけっこう自由な発想の持ち主、しかも現実的でないし、主に夜の商売なので男女関係はいろいろあるんですね。そして一般人は演奏家がどんな顔をしていても、手にヴァイオリンを持っているだけで、夢中になってしまう。

冬の軽井沢を舞台に夫々に秘密を持った4人が繰り広げる大人のラブストーリー×ヒューマンサスペンスで、第1ヴァイオリンが(松たか子)、第2ヴァイオリンが(松田龍平)、ヴィオラが(高橋一生)、チェロ(満島ひかり)という豪華キャストです。

そして脚本の坂元裕二さんの言葉遊びが面白い。たとえば2話に出てくる「行間」、言葉と気持ちは違うんだっていうところ、まるでシェイクスピアの劇をやっているようで、深~い。

最後に流れる椎名林檎・作詞、作曲の主題歌「おとなの掟」は、〝ありのままの~~〟で歌唱力が証明された、松たか子とダンスボーカルユニットFolderのメンバーだった満島ひかりのデュエットが素敵です 衣装も!

弦楽四重奏の実際の演奏は、桐朋学園大学出身のクァルテット・パパス。

 

コバケン チャイコフスキー

3月3日(金)

3月が春季シーズンのスタートとなる日本フィル東京定期演奏会は、サントリーホールが改修となるため、池袋の東京芸術劇場に変更となります。
指揮は桂冠指揮者のコバケンさん、ピアノが金子三勇士さん。

チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番

~休憩~
チャイコフスキー/マンフレッド交響曲
指揮/小林研一郎
ピアノ/金子三勇士
コンサートマスター/木野雅之
フォアシュピーラー/千葉清加
ソロ・チェロ/辻本玲

日フィル九州公演から帰ったばかりの金子三勇士君のチャイコフスキーは素晴らしくメリハリの利いた演奏でした。

マンフレッド交響曲は、バイロンの長編詩劇「マンフレッド」に基づいて、作曲はベルリオーズの「幻想交響曲」と「イタリアのハロルド」を参考にして作った。

第1楽章 アルプスの山中をさまようマンフレッド
第2楽章 スケルツォ、アルプスの仙女
第3楽章 村の生活の情景
第4楽章 アリマネスの地獄
最後はパイプオルガンの壮麗なコラールを奏でる。

鵠沼でデュオ

2月26日(日)

今日は、鎌倉の少し先の鵠沼海岸でサロンコンサートなので、鎌倉で梅の見物をしてから鵠沼サロンコンサートへ。
鎌倉駅から長谷寺まで江ノ電で行き、御霊神社に寄って近くの古民家〝侍キッチン鎌府〟でお蕎麦やシラス丼をいただきました。

午後3時からの演奏会はロータス・クァルテットの4人の内のヴァイオリンとチェロの二重奏で、
プレイエルの曲は始めうとうと気持ちのいい出だしでした。


プレイエル/ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲第1番ハ長調B.501
プレイエル/ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲第3番へ長調B.503
マルティヌー/ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲第2番H.371
~休憩~
コダーイ/ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲作品7
ヴァイオリン/小林幸子
チェロ/斎藤千尋

プレイエル(1757-1831)は、恩師ハイドンと同じように多作家で、41の交響曲、70の弦楽四重奏曲、いくつかの弦楽五重奏曲とオペラを作曲した。教則本の練習曲の作曲家として知られているので、とても聞きやすい気持ちのいい曲が多い。

マルティヌー(1890-1959)チェコ出身で、彼もまた多作家のひとりで、プレイエルと比べればとても現代的。

コダーイ(1882-1967)ハンガリー出身の民族音楽の第一人者、この二重奏曲は演奏家が取り上げたい曲をというと挙げられる曲で、鵠沼でも何度も演奏される。

アンコールはヘンデルのパッサカリをハルヴォルセンがアレンジしたもの。

二期会「トスカ」木下美穂子

2月18日(土)

今日は、二期会の「トスカ」を観てきました。

公演後は、木下美穂子のファンクラブに入っているので、東京文化会館内レストラン「フォレスティーユ」にて交流会に出席しました。

プッチーニ/歌劇「トスカ」
トスカ/木下美穂子
カヴァラドッシ/樋口達哉
スカルピア/今井俊輔
アンジェロッティ/長谷川寛
堂守/米谷毅彦
スポレッタ/坂本貴輝
シャルローネ/増原英也
看守/清水宏樹
牧童/金子淳平
合唱/二期会合唱団
児童合唱/NHK東京児童合唱団
管弦楽/東京都交響楽団
指揮/ダニエーレ・ルスティオーニ
演出/アレッサンドロ・タレヴィ

指揮は 若きイタリア・オペラ界の貴公子ダニエーレ・ルスティオーニ 33歳です。
演出は、アレッサンドロ・タレヴィ 話に忠実でありながら知的で素晴らしい演出。

今回のトスカはローマ歌劇場との提携公演で、1900年「トスカ」世界初演時のデザイン画をもとにプッチーニが意図した舞台を再現した正統派の舞台で、舞台装置も衣装もローマから運び込んできたもの。

タイトルロールの木下美穂子、2幕の「歌に生き恋に生き」では、ルスティオーニから〝あそこはゆっくり目に歌うよ!〟と言われ、本番じっくり聞かせた後、ルスティオーニが指揮しながら〝ヤッター〟のサインが出たという。
座って前かがみのまま歌う姿勢は、全然苦しくもなんでもないですよ!と本人は言っていました。

カヴァラドッシの樋口も、スカルピアの今井も最後は皆死んでしまうんですが、本当に素晴らしかった。

関係者から木下の〝ブラボー〟もっと もっと 大きくならないのかなとのこと、男性の掛け声、お上手な人いませんか?

柴田南雄「ゆく河の流れ~」が文化芸術祭音楽部門 大賞に!

柴田南雄生誕100年・没後20年記念演奏会大賞受賞、おめでとうございます。

2月6日に、平成28年度(第71回)文化庁芸術祭音楽部門 大賞を受賞した「柴田南雄生誕100年・没後20年記念演奏会」ここが、昨日 NHKEテレ クラシック音楽館で放映されました。

当日私たちもこの演奏会に出かけ、観客も動員しての演奏会ということなので、NHKの放映で改めて再確認ということです。

 

演奏した指揮者山田和樹さんも日本フィルも合唱団も本当に良かった!
1階 前列 中央 後方に私たちもいます。

 

サルビアでクァルテット・ベルリン=トウキョウ

2月7日(火)

2011年、武生国際音楽祭の要請を受け、ベルリンで出会った4人によって結成された、クァルテット・ベルリン=トウキョウがまたサルビアにやってきました。

ハイドン/弦楽四重奏曲第63番変ロ長調 作品76-4「日の出」
バルトーク/弦楽四重奏曲第3番
~休憩~
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第8番ホ短調 作品59-2「ラズモフスキー第2」
クァルテット・ベルリン=トウキョウ

今回、ヴィオラが杉田理恵からケヴィン・トライバーに代わっています。
ケヴィン・トライバーは数々の経歴の持ち主ですが今回、左の小指に怪我があり小指は全く使っていませんでした。すごい大変なことらしい!で少し元気がなかったかな?

ハイドンの入り方が素晴らしい、日の出の静かで厳かな感じがとっても出ています。いつもですがベルリン=トウキョウ感情の入り方が半端じゃない。
この「日の出」は、ヨゼフ・エルデーディ伯爵の依頼で書いた6曲セットの第4曲で、ハイドン64才、円熟期の集大成的作品です。

バルトークの3番は、46歳の時の作品。 ロマン派は影をひそめ民族主義的ではあるが、きわめて近代的な音楽が展開される。

ベートーヴェンの「ラズモフスキー2番」は、当時ウィーン大使として滞在していたロシアのラズモフスキー伯爵の依頼により作曲されたもので、これもまた感情たっぷりの演奏です。

アンコールは、バッハのマタイ受難曲からコラール。

 

 

こんな寒い日は・・・

2月9日(木)

こんな寒い日は、録画したテレビ番組を見てから、美味しいものを作りましょう。

・マッシュルームのアヒージョと
・キャベツと豚肉のサラダ風、
・この頃よく市場に出ているアサリでスパゲッティーボンゴレはどうかしら。

今日はスマホで写したのでよくはないのですが、

 

 

ラボ・エクセルシオ新章Ⅴ

2月5日(日)

今日はクァルテット・エクセルシオ 現代から未来へ~弦楽四重奏の挑戦として、
現代音楽を取り上げます。 場所は初台の近江楽堂。

アデス/弦楽四重奏のための「アルカディアーナ」作品12
西村朗/弦楽四重奏曲第5番「シェーシャ」
~休憩~
バルトーク/弦楽四重奏曲第5番
クァルテット・エクセルシオ

始めの曲アデスの「アルカディアーナ」
アデス(1971~)は、21世紀10年代に最も人気のある作曲家の一人で、ブリテンの再来といわれている。

第1楽章 ヴェネツィアの夜
第2楽章 なんと素晴らしい聖なる響き
第3楽章 水の上にて歌えリ
第4楽章 そして…(死のタンゴ)
第5楽章 乗船
第6楽章 アルビオン
第7楽章 忘却

シェイクスピアの戯曲による新作オペラ「テンペスト」もコヴェントガーデンなどで演奏されている。ブリテンと同様に、ゲイであることもカミングアウトしている。

プレトークに、西村朗さん、渡辺和さん、ファーストの西野さんが登場し、
西村朗さんの第5番「シェーシャ」は、インド神話の蛇がテーマとのことです。
第一楽章 シェーシャ(多頭大蛇)の目覚め
第2楽章 サムドラ・マンタン(乳海撹拌)
第3楽章 アムリタ

そしてバルトーク5番です。

アッシジの聖フランチェスコ 平和の祈り

11月に読響がオペラ「アッシジの聖フランチェスコ」をカンブルラン指揮で演奏しますが、
「アッシジの聖フランチェスコ」って何?
メシアン(1902-1992)は敬虔なカトリック信者だったのでこんな曲ができたのかしら。
敬虔なクリスチャンで小鳥の歌をこよなく愛するメシアンが、小鳥に説法したという伝説を持つ聖フランチェスコを題材に取り上げ、自ら脚本を書いたメシアン作品の集大成ともいうべき作品。

こんにち、広く世界で「聖フランチェスコの平和の祈り」として知られる祈祷文は、

主よ、私をあなたの平和のための道具にしてください。
憎しみのあるところに愛を置かせてください。
争いのあるところに和解を置かせてください。
分裂のあるところに一致を置かせてください。
疑いのあるところに信頼を置かせてください。
誤りのあるところに真実を置かせてください。
絶望のあるところに希望を置かせてください。
悲しみあるところに喜びを置かせてください。
暗闇のあるところに光を置かせてください。

主よ、わたしに望ませてください、
慰められるよりも慰めることを。
理解されるよりも理解することを。
愛されるよりも愛することを。

何故ならば私たちは、
与えることで与えられ、
忘れることで見出し、
許すことで許され、
死ぬことによって永遠の命に与ることができるからです。

この祈祷文は、様々な場所で朗読され、唱和され、言及されてきた。マザー・テレサは彼女の修道会で毎朝これを唱え、ノーベル平和賞の記念演説では聴衆に向かって共に祈ることを求めた。同じくノーベル平和賞の受賞者である、南アフリカのツツ司教は、この祈祷文に支えられて反アパルトヘイトへの非暴力闘争を続けることができたのだと公言した。ヨハネス=パウロ2世は、アッシジで世界宗教者会議を開催した際に、何度も「聖フランシスコの平和の祈り」に言及し、唱和を求めた。英国のサッチャー首相は就任直後の官邸前でこの祈祷文の一部を引用したし、クリントン大統領は訪米したヨハネス=パウロ2世に対して、この祈祷文を話題に上げた。ダイアナ王妃の葬儀でも歌われた。

追記

そしてなんとわが母校南山大学の記念コンサートにはよく出てくるこんな曲があるのです。
作曲は、山本直純さんのお父様の山本直忠(1904-1965)さんで「平和のための祈り」
山本直忠さんは敬虔なカトリック信者で、洗礼名が、アッシジのフランチェスコだった!

カンブルラン・メシアン

1月31日(火)

読響・第566回定期演奏会は、シーズン最後の演奏会となります。

メシアン/彼方の閃光
指揮/シルヴァン・カンブルラン
コンサートマスター/長原幸太

第1楽章 栄光あるキリストの出現
第2楽章 射手座
第3楽章 コトドリと神と婚姻した都
第4楽章 刻印された選ばれし人々
第5楽章 愛の中に棲む
第6楽章 トランペットを持った7人の天使
第7楽章 神は人々の目から涙をあまさず拭いたもう
第8楽章 星たちと栄光
第9楽章 生命の樹に棲む多くの鳥たち
第10楽章 見えざる道
第11楽章 キリスト、天国の栄光

「彼方の閃光」は、ズービン・メータとニューヨーク・フィルハーモニック管弦楽団から創立150周年記念として委嘱された作品で、
作曲は1987年から91年にかけて行われたメシアン最晩年(83才)の曲。
内容は神の地、彼岸とエルサレムへの瞑想。

現在のエルサレム危なくって騒がしいのですが、
全体には、静かで、日本の「あの世」のイメージ・・・花が咲いて鳥が歌って向こうに神様が輝いているといった、色彩豊かで生き生きした自然が想像される。
メシアン専門家カンブルランのいるうちに、しっかり聴いておこう!

11月のメシアンのオペラ「アッシジの聖フランチェスコ」演奏会形式がとても楽しみです。

 

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