読響・第556回定期演奏会

3月17日(木)

ドイツの名匠ローター・ツァグロゼクの指揮です。

ベンジャミン/ダンス・フィギュアズ(日本初演)
コダーイ/組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第3番
指揮/ローター・ツァグロゼク
コンサートマスター/ダニエル・ゲーデ
フォアシュピーラー/伝田正秀

 

英国のジョージ・ベンジャミン(1960~)の作曲したダンス・フィギュアズ(日本初演)は、ベルギーの振付師アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルのダンス作品のために構想された。9つの小品で全16分くらいの作品。

コダーイの組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
ハンガリーでは誰もが知る主人公ハーリの冒険物語のオペラの組曲版ですが、とにかく面白い。
第1曲〝前奏曲、おとぎ話は始まる〟第2曲〝ウィーンの音楽時計〟第3曲〝歌〟第4曲〝戦争とナポレオンの敗北〟第5曲〝間奏曲〟第6曲〝皇帝と廷人たちの入場〟

それからベートーヴェンの「英雄」は、ナポレオンの思い出にささげられた曲として有名。

クァルテット・エクセルシオ アラウンド・モーツァルト

3月13日(日)

クァルテット・エクセルシオ、晴海第一生命ホールの新しいシリーズは「アラウンド・モーツァルト」です。

サンマルティーニ/弦楽のためのシンフォニア ト長調
モーツァルト/弦楽四重奏曲第6番変ロ長調K159
サリエリ/4楽器によるフーガ風スケルツォ~第2・4曲
モーツァルト/弦楽四重奏曲第14番ト長調K387「春」
~休憩~
モーツァルト/弦楽五重奏曲第3番ハ長調K515
クァルテット・エクセルシオ
第1ヴィオラ/柳瀬省太

今日の女性陣は、桜ピンクのステージ衣装ではんなりと、そしてヴィオラの柳瀬省太さんを迎えての弦楽五重奏もあり、モーツアルトの「春」で春を満喫。
演奏後のホワイエは、1stVnの西野さんが1年の休養を終え、久々の登場でにぎわっていました。

今日は友達の青嵜さんご夫妻も来ていたし、蓼科音楽祭のメンバーも来ていたし、終わった後は、フランクフルト近くのゼーリゲンシュタット音楽祭の相談などもあって結構長くまでトリトンにいました。

ロータス・クァルテット

鵠沼サロンコンサート(3月8日)と、サルビアホール(3月11日)でロータス・クァルテットを聴いてきました。

3月8日(火)

お昼頃から家を出て~北鎌倉をふらふら散歩~江の島海岸の「忠兵衛」で海鮮料理~鵠沼サロンへ
鵠沼サロンコンサートのある日は、こんな一日になりそうです。
デジブック「春風とお散歩」でも北鎌倉の様子ご覧ください。

東慶寺の梅

ps東慶寺 011-004

ps東慶寺 031-001

ps東慶寺 057-001

ps東慶寺 080-002

3月8日(火) 鵠沼サロンコンサート  ロータス・クァルテット

ヴォルフ/イタリア・セレナード
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第7番ハ長調作品59-1「ラズモフスキー第1」
~休憩~
シューベルト/弦楽四重奏曲第15番ト長調D887
ロータス・クァルテット

3月11日(金) サルビアホール 第56回クァルテットシリーズ  ロータス・クァルテット

ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調作品131
~休憩~
シューベルト/弦楽五重奏曲ハ長調D956
ロータス・クァルテット
ペーター・ブック Peter Buck (第2チェロ)

ロータス・クァルテットは、本拠地をシュトゥットガルトに置いていますが、日本人を中心の常設の弦楽四重奏団で、今回は、ベートーヴェンとシューベルトを取り上げてじっくりと聴かせます。

ヴァイオリン : 小林幸子  マティアス ノインドルフ
ヴィオラ : 山碕智子   チェロ : 斎藤 千尋

広上・運命 尾高・新作

3月4日(金)

日本フィル・第678回東京定期演奏会
3月は、東京、横浜ともに広上淳一さん。
今日は、日本フィル・シリーズ・尾高惇忠さんの新作発表ということで、いつも土曜日だけのプレトークが金曜日もあるので楽しみに出掛けました。

シューベルト/交響曲第7番ロ短調D759「未完成」
尾高惇忠/ピアノ協奏曲(日本フィル・シリーズ第41作)(世界初演)
~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
指揮/広上淳一
ピアノ/野田清隆
コンサートマスター/木野雅之
フォアシュピーラー/千葉清加
ソロ・チェロ/菊地知也

世界初演のピアノ協奏曲を書いた尾高惇忠さん(指揮者の尾高忠明さんのお兄さん)、広上淳一さん、ピアニストの野田清隆さん共に鵠沼海岸の湘南学園卒業ということで、「湘南学園」からと、「湘南学園同窓会」からフラワースタンドが届けられていました。何と素晴らしい学園なんでしょう! あと平尾昌明さんも卒業生とか。

尾高惇忠さんは忠明さんよりおっとり福々しい感じで、30分ほどのピアノ協奏曲は、伝統的な形式のなかに日本的な音色もジャズ的な雰囲気もあり、もう一度聞いてみたくなるような曲です。
広上さん指揮のシューベルト「未完成」とベートーヴェン「第5」に挟まれ、尾高惇忠さんの出来たてのピアノ協奏曲が生き生きと感動的な演奏会でした。

 

 

オペラ「イル・トロヴァトーレ」

2月17日(水)

今最も注目されているアンドレア・バッティストーニ指揮の二期会オペラ「イル・トロヴァトーレ」を東京文化会館で見てきました。
バッティストーニの指揮だからでしょうか? たくさんの知り合いと批評家に出くわしました。
ヴェルディ作のこのトロヴァトーレとは、吟遊詩人のこと。

マンリーコ/エクトール・サンドバル
ルーナ伯爵/上江隼人
レオノーラ/並河寿美
アズチェーナ/清水華澄
フェランド/伊藤純
イネス/富岡明子
ルイス/今尾滋
老ジプシー/三戸大久
使者/吉田進
管弦楽/東京都交響楽団
合唱/二期会合唱団
指揮/アンドレア・バッティストーニ
演出/ロレンツォ・マリアーニ

演出家のロレンツォ・マリアーニのプレトークがあり、
今回の公演は、パルマ王立歌劇場、ヴェネツィア・フェニーチェ劇場との提携公演で両方で改良を重ね、東京でさらに手を加えたとのこと。
「ミステリアス!ミステリアスだ!」を連発。 満月の光の中で起こる劇は、絵画とか写真撮影で重要な光と影と映り込みを強調して、額縁の中の絵画のような効果を上げている。
本当は伯爵の二男、ジプシー(アズチェーナ)の子供として育てられた吟遊詩人のマンリーコ役、エクトール・サンドバル以外は日本人で二期会のトップクラスが出演している。
特にアズチェーナ役の清水華澄が大暴れ?している。
ヴェルディの美しいメロディーが全体に流れで、心地よい数時間でした。

読響・第555回定期演奏会

2月12日(金)

読響今回は、〝夜の音楽〟をならべたもの。
指揮は首席指揮者のシルヴァン・カンブルラン

モーツァルト/セレナード第13番ト長調K525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
~休憩~
マーラー/交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
指揮/シルヴァン・カンブルラン
コンサートマスター/長原幸太
フォアシュピーラー/小森谷巧

有名なアイネ・クライネ・ナハトムジーク、カンブルランの手にかかると早いこと早いこと。
マーラーの7番は、第2楽章と第4楽章の「夜の歌」が1904年に書かれ、それ以外は、翌年の夏の休暇中に、「湖でボートを一漕ぎした時に第一楽章導入部のテーマを思いつき」残りの三つの楽章を4週間で作曲した。
4楽章にはギターやマンドリンが用いられ、カウベルもたくさん出てきて楽しい70分くらいの曲ですが、やはりカンブルランにかかるとすっきり演奏されるように思います。
それにしてももう終わるかもう終わるかと思ってもなかなか終わらないマーラーの曲ですこと。

サルビアでクァルテット・ベルリン=トウキョウ 

2月8日(月)

サルビアホール 第55回クァルテット・シリーズは、2011年、武生音楽祭の要請を受け、ベルリンで出会った4人によって結成されたクァルテット・ベルリン=トウキョウ、注目のクァルテットというので、有名な批評家もちらほら、結構重々しい雰囲気がありました。

ハイドン/弦楽四重奏曲第62番ハ長調作品76-3「皇帝」
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第11番へ短調作品95「セリオーソ」
~休憩~
バルトーク/弦楽四重奏曲第6番

結成して5年ほどなのに、札幌六花亭ホールのレジデンスとして認められ、この1月と7月に公演のためベルリンから来日、それでサルビアにも出演してくれたのかしら。
六花亭では、バルトークを全曲演奏ということで、今夜のバルトークは力の入ったとっても面白い演奏でした。

 

鵠沼でカウンターテナー

2月7日(日)

鵠沼サロンコンサート350回記念コンサートは、
〝カウンターテナーのイェスタン・デイヴィス ダウランドを歌う〟です。

今年は、シェイクスピア没後400年(1564-1616)で、本国の英国でも中世物が盛んなようです。
今回の作曲も16世紀(ルネッサンス時代)のジョン・ダウランド、ロバート・ジョンソン、トマス・キャンピオン、ジョン・ダニエル。
詩もまたルネッサンス時代のもの、最初の・・あなたは見たか・・は、 ベン・ジョンソンの作詞だそうで、学生時代〝錬金術師〟を読んだ記憶があるので、懐かしく思い出されました。

テナー1 テナー2
イェスタン・デイヴィス(カウンターテナー) と トーマス・ダンフォード(リュート)

曲目
ロバート・ジョンソン/あなたは見たか、晴れやかに咲く百合を? Have you seen the bright lily grow?
トーマス・キャンピオン/あんな女どもに用はない I care not for these ladies
ロバート・ジョンソン/安らぎをもたらす眠りよ Care-charming-sleep
ジョン・ダウランド/前奏曲、夢、ファンシー(リュート・ソロ)
ジョン・ダウランド/見よ、この奇跡を Behold a wonder here
ジョン・ダウランド/流れよ、水晶のような涙よ Go Crystal Tears
ジョン・ダウランド/デンマーク王のガリヤード(リュート・ソロ)
ジョン・ダウランド/私の過ちを許してくれるか Can she excuse my wrongs
ジョン・ダウランド/暗闇に住まわせておくれ In darkness let me dwell
~休憩~
ジョン・ダウランド/戻っておいで、甘い夢 Come again sweet love
ジョン・ダウランド/流れよ、わが涙 Flow My Tears
ジョン・ダウランド/ダウランドはつねに悲しむ(リュート・ソロ)
ジョン・ダニエル/悲しげな音の響き Can doelful notes
トーマス・キャンピオン/雨風にもまれた船ほど Never weather beaten sail
ジョン・ダウランド/ラクリメ(リュート・ソロ)
ジョン・ダウランド/悲しみよ、とどまれ Sorrow stay, lend true repentant tears
ジョン・ダウランド/今こそ別れの時 Now O now I needs must part (リュート独奏「蛙のガリヤード」と共に)
カウンター・テナー/イェスティン・デイヴィス Iestyn Davies
リュート/トーマス・ダンフォード Thomas Dunford

イェスタン・デイヴィス も トーマス・ダンフォードも素晴らしい音楽的環境で育っていてます。
イェスタン・デイヴィスは、現在、ロイヤル・オペラハウス、グラインドボーン等世界中のオペラハウスで引っ張りだこ、日本のようなカウンターテナーをあまり知らない国によく来てくれたなと不思議に思うくらいです。
よく通るカウンターテナーの歌声とリュートに響きに酔いしれました。
こんな演奏会を勧めてくれた主催者の平井さんに感謝!感謝!です。

3月25日 午前5:00~NHK BSクラシック倶楽部で放送されます。
今回初めて詩の訳を付けて下さったので、予習をしながら3月25日の録画をして、楽しむつもり!

ダヴィッド・オイストラフ・クァルテット

1月27日(水)

鶴見のサルビアホール、第54回クァルテットシリーズは、ロシアのダヴィッド・オイストラフ・クァルテットです。
とんでもなく面白いクァルテット!

チャイコフスキー/弦楽四重奏曲第1番ニ長調作品11
シューベルト/弦楽四重奏曲第12番ハ短調D703「四重奏断章」
~休憩~
メンデルスゾーン/弦楽四重奏曲第2番イ短調作品13
パガニーニ(ベルーギン編)/24のカプリース作品1~第20番・第1番・第24番
ダヴィッド・オイストラフ・クァルテット David Oistrakh Quartet

チャイコフスキーの弦楽四重奏曲1番は、アンダンテ カンタービレが有名で、よくアンコールで取り上げられます。
シューベルトはどこかできいたことのあるメロディー。
メンデルスゾーンの弦楽四重奏2番は、18歳の時に書かれた曲で、初めの旋律は、歌曲「問い」の〝それは真実?〟の引用。3楽章のインテルメッツオはアンコールとして使われる優雅な曲。
そして最後のパガニーニが面白い。ヴィオラのベルーギンが編曲しているのですが、超絶技巧はそのままに、パガニーニの様式を変えずに弦楽四重奏に移したとか。
アンコールも用意されており、ショスタコーヴィチの第3弦楽四重奏曲から第3楽章、もう1つは弦楽四重奏のための2小品でした。
あ~面白かった。

 

日フィル・第677回東京定期演奏会

1月22日(金)

1月定期は、桂冠名誉指揮者の小林研一郎さん。
金、土のうち土曜日は完売だそうで、金曜日の今日はほぼ埋まっていました。

リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」
~休憩~
ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」
指揮/小林研一郎
コンサートマスター/木野雅之
フォアシュピーラー/千葉清加
ソロ・チェロ/菊地知也

春らしくコバケンさんにふさわしい「シェエラザード」と「春の祭典」の取り合わせで、観客は大満足のブラボーを送りました。
御存じのように、シェエラザードは、「千夜一夜物語」(アラビアン・ナイト)で、木野さんのヴァイオリンソロが甘い響きを聴かせます。
春の祭典は、初演のパリでスキャンダラスな事件として有名で、春の神の心を和らげるため若い娘を死ぬまで踊らせて神に供した、異教の儀式の「いけにえの踊り」に当時の人たちは、驚いた事と思います。