サルビアホール 第59回クァルテットシリーズ

5月6日(金)

ドイツのヘンシェル・クァルテット

ハイドン/弦楽四重奏曲第60番ト長調 作品76-1
ヒナステラ/弦楽四重奏曲第1番 作品20
~休憩~
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第9番ハ長調 作品59-3「ラズモフスキー第3」
ヘンシェル・クァルテット

ヘンシェルは毎年6月終わりから7月始めにフランクフルトに近いゼーリンゲンシュタットで、「小さな弦楽音楽祭」催しており、今年は、6月29日~7月1日まで日本のエクセルシオが招かれています。
それでエクフレンズの代表として、数名がツアーに参加することになりました。
もちろん私たちも参加します。
またその時の様子など報告しますね!

日フィル・第679回東京定期演奏会

4月22日(金)

今日は、インキネンの首席客演指揮者としては最後の演奏会でイギリス・プログラムです。
〝インキネン、お話しするの巻〟としてアフタートークもありました。

ブリテン/ヴァイオリン協奏曲
~休憩~
ホルスト/組曲「惑星」
指揮/ピエタリ・インキネン
ヴァイオリン/庄司紗矢香
コンサートマスター/千葉清加
フォアシュピーラー/九鬼明子
ソロ・チェロ/菊地知也

今日のソリスト庄司紗矢香さんとインキネンとはケルンでヴァイオリンを学んでいた仲で、初めてインキネンが指揮を任された時、共演したのが庄司紗矢香さんだったという事をアフタトークでお話してくれました。

ブリテンのヴァイオリン協奏曲は、ブリテンが25歳の時に作ったもので、通常とは逆の緩急緩の3つの楽章を、続けて演奏するように指定されている。
アンコールはスペイン内戦時の軍歌「アヴィレスへの道」
後半のホルスト「惑星」は、占星術の知識を生かして作られたスケールの大きな作品
第1曲「火星、戦争をもたらす者」第2曲「金星、平和をもたらす者」第3曲「水星、翼のある使者」第4曲は有名な「木星、快楽をもたらす者」第5曲「土星、老いをもたらす者」第6曲「天王星、魔術師」第7曲「海王星、神秘主義者」からなっている。
東京音大の女性コーラスが入る第7曲は、最後の1小節を繰り返しながら消えてゆくのですが、女性コーラスは声のみの出演で、アカペラのような最後は難しそう!
インキネンの若さと清々しさに熊本地震の募金にもすぐに応じてしまいました。

小林美樹ヴァイオリン・リサイタル

4月19日(火)

鎌倉づいているこのごろ、お昼間は、安国論寺、英勝寺などを巡って鎌倉の花を楽しみ、鵠沼サロンコンサートに6時くらいに到着、7時からコンサートが始まります

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今日の鵠沼サロンコンサートは、「新しい波」と銘打っているシリーズに、何とチャーミングな姉妹が登場しました。現在は鎌倉在住とのことですが、お父さんの仕事の都合でしょうか、アメリカ・サンアントニオ生まれだったり、浜松生まれ、テキサス州育ちだったり、演奏ももちろんですが、姉妹の笑顔にすっかり虜になってしまいました。

ヴァイオリンが妹の小林美樹さん、ピアノがお姉さんの小林有紗さん。

ヘンデル/ヴァイオリン・ソナタ第4番ニ長調作品1-13
ワーグナー/アルバムの綴り(ロマンス)(ウィルへルミ編)
ヴィエニャフスキ/グノー「ファウスト」による華麗なる幻想曲
~休憩~
グリーグ/ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調作品45
ラヴェル/ツィガーヌ
ヴァイオリン/小林美樹
ピアノ/小林有沙

美人姉妹なのに、演奏は本格的以上のすご腕の姉妹です。
平成11年に、ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールで2位となったヴィエニャフスキのグノー「ファウスト」による華麗なる幻想曲が今夜演奏されました。
スラブ舞曲風で超絶技巧そして情熱的な素敵な曲で、彼女のレパートリーの中核となっている。

ラヴェルのツィガーヌ、ツィガーヌはジプシーのことで、やはり激しい曲なんですが、お得意なのでしょうか譜面を見ないで弾いてしまいました。

全てが高度なテクニックを必要とされる曲ですが、
アンコールも2曲、チャイコフスキーのヴァイオリン曲集「懐かしい土地の思い出」から3曲のメロディーと、2曲目はマスネの「タイスの瞑想曲」。
「タイスの瞑想曲」は、デジブック「鎌倉花だより」のBGMで流れていますので、じっくりお聞きください。

インキネン「ヴェルディ・レクイエム」

4月16日(土)

日本フィル・第316回横浜定期演奏会は、14日から熊本を中心に震度7クラスの地震が起きていて、まだまで余震が続いている中で行われました。
日フィル九州公演には何度も足を運び、インキネン九州公演の時にも行きました。
ずたずたになっている九州地方を見るにつけ、何とも言葉が出てきません。

ヴェルディ/レクイエム
指揮/ピエタリ・インキネン
ソプラノ/安藤赴美子
メゾ・ソプラノ/池田香織
テノール/錦織健
バス/妻屋秀和
合唱/晋友会合唱団(合唱指揮/清水敬一)
コンサートマスター/扇谷泰朋
フォアシュピーラー/千葉清加
ソロ・チェロ/辻本玲

インキネンは、黒のシャツで決めており、今日のレクイエムはやはり特別な気持ちがあるのかな、黒一色は、引き締まってとても似合っていました。
ソプラノの大隈智佳子さんが体調不良でのため欠席で、安藤赴美子さんが堂々としたソプラノで代役を務めました。
晋友会合唱団、ソロの4人共に素晴らしい演奏をしてくれました。

 

フィンジが聴けてよかった

4月14日(金)

読響・第557回定期演奏会
2016年読売日響、新年度のスタートは、下野竜也さんの指揮。

池辺晋一郎/多年生のプレリュード
ベートーヴェン/交響曲第2番
~休憩~
フィンジ/霊魂不滅の啓示
指揮/下野竜也
テノール/ロビン・トリッチュラー
合唱/二期会合唱団(合唱指揮/冨平恭平)
コンサートマスター/長原幸太

池辺晋一郎の「多年生のプレリュード」は、2011年1月22日に500回定期演奏会を記念して読響が委嘱し、下野が世界初演をしたもの。
多年生とは、冬を越し春が来るたびに萌芽し成長して開花してゆく、しなやかで強靭な植物のイメージを読響のイメージに重ね合わせている。

ベートーヴェンの2番は、「ハイリゲンシュタットの遺書」の頃に書かれており、これも再起を象徴する曲。

ジェラルド・フィンジは、20世紀前半に活躍した英国の作曲家で「霊魂不滅の啓示」は、テノール独唱、混声合唱、管弦楽のための頌歌。
英国ロマン派の詩人ウィリアム・ワーズワース(1770~1850)の同名の詩をテキストに用いている。
詩を中心とする英文学の熱狂的な愛好者であったフィンジは、とりわけトマス・ハーディーに傾倒し、次に好きなのはワーズワースだった。 湖水地方の自然を讃えるその作風は、田園紳士フィンジの気質と重なる。
英文学、クラシック音楽、やっててよかったと思える瞬間でした。そして湖水地方に旅をしていてよかったと。
詩は、牧場、森、小川、虹、薔薇、鳥、子羊、幼子、大地、天上、月、星などの言葉が出てくる。 とっても聴きやすい曲です。
テノールのロビン・トリッチュラーさん、2mくらいの長身で下野くんが指揮台に乗っても足りないくらいですが、とってもシャイな感じで真っ赤になってブラボーに答えていました。

 

キアロスクーロ・クァルテット

4月7日(木)

第58回サルビアホール クァルテット・シリーズは、キアロスクーロ・クァルテット。

ハイドン/弦楽四重奏曲第23番へ短調作品20-5
モーツァルト/弦楽四重奏曲第16番変ホ長調K428
~休憩~
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第10番変ホ長調作品74「ハープ」
キアロスクーロ・クァルテット Chiaroscuro Quartet

4人ともロンドン王立音楽院出身ですが、全部国籍が違います。
1stVがロシア、2ndVがスペイン、Violaがスウェーデン、Celloがフランス。
今回チケットは完売です。
ガット弦を張り、バロック・ボウを用いる古楽器スタイル、ビブラートをかけない純粋な音のハーモニーなので、音合わせを頻繁に行います。
アンコールは、ハイドン作品20-2 終楽章でした。

新宿御苑にお花見

3月31日(木)

今日は、新宿御苑までお花見に行きました。
いつもですと京都に演奏会を口実に桜を見に行くのですが、
今年は大人しく地元でお花見です。
カメラを持ってぶらぶらしていたら、オジサマが珍しい桜を紹介してくれました。

それは「八重左近桜」というもので、京都御所の紫宸殿正面の階段から見て左にあった桜の樹です。

桜2016 114

 

桜2016 111

何か上品な雰囲気を醸していると思いませんか?

マリオ・カートが第一京浜に

3月29日(火)

このごろ本物のマリオ・カートが走っているのをご存じ?
週一くらいで築地の場外市場に買い物に出掛けるんですが、
築地に買いに来る人も外人ばかりだし、第一京浜でマリオ・カートに乗っている人も若い外人、コスプレ気分で本当にうれしそうに乗っているんですよ!
その横を日本の着物を着た外人一家が通り過ぎてゆく。
観光大国日本になってきましたね!

 

ウィハン・クァルテット

3月28日(月)

サルビアホール 第57回クァルテット・シリーズはチェコの名門 ウィハン・クァルテット。

ハイドン/弦楽四重奏曲第53番ニ長調作品64-5「ひばり」
ヤナーチェク/弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
~休憩~
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第15番イ短調作品132

ウィハンは、今年で結成30周年を迎えるそうです。そして今日はチケット完売。
ハイドンの「ひばり」とヤナーチェクの「クロイツェル・ソナタ」ベートーヴェンの15番とくればもう室内楽ファンにとって聞き逃せないはず。
アンコールはドヴォルザークのアメリカからフィナーレ。

オペラ「さまよえるオランダ人」

3月20日(日)

びわ湖ホールと神奈川県民ホールが東京二期会と共同制作しているオペラシリーズは、今年大分のiichiko総合文化センターも加わり面白くなる予感がします。
で、今日は神奈川県民ホール。

ワーグナー/歌劇「さまよえるオランダ人」
オランダ人/青山貴
ダーラント/妻屋秀和
ゼンタ/橋爪ゆか
エリック/福井敬
マリー/小山由美
舵手/清水徹太郎
合唱/二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部(合唱指揮/三澤洋史)
管弦楽/神奈川フィルハーモニー管弦楽団(ゲスト・コンサートマスター/鈴木裕子)
指揮/沼尻竜典
演出/ミヒャエル・ハンぺ
装置・衣裳/ヘニング・フォン・ギールケ

プロジェクションマッピングを駆使して映画のような舞台のような不思議な臨場感のあるオペラに仕上がっています。
指揮は沼尻竜典、演出はカラヤンとともにザルツブルグ音楽祭の黄金期を築きあげたオペラ界の巨匠ミヒャエル・ハンペ、装置・衣装は絵画、映画、オペラなどで活躍するヘニング・フォン・ギールケ。
私達はダブルキャストの2日目の方で全部で3幕あるのですが、休憩なしなので途中で退出される年配の方もいました。
3Dの映画のように、嵐の幽霊船の中に入って溺れて船酔いしてしまいそうになる迫力があり、オペラの舞台って、まだまだ可能性が広がっているんだと思えました。

オランダ人の船長が、悪魔の呪いを受け七つの海を永遠にさまよう宿命に陥り、7年に一度だけ上陸を許され、そこで彼に誠を捧げる女性に巡り合えば救済される。ゼンタという女性が救済をするため海に飛び込んで死んでしまい、オランダ人とゼンタは浄化された姿で天に昇ってゆくというストーリーですが、今回、全ては舵手の夢物語でしたというのがミヒャエル・ハンペの演出で、重い課題も何となくホット胸をなでおろし軽い気持ちになれたしろくまでした。
歌手も合唱も神奈川フィルも素晴らしかった。次の沼尻さんのワーグナーも聴きに行こうかな。

日本フィル・広上・横浜

3月19日(土)

日本フィル・第315回横浜定期演奏会
3月、日フィルは東京も横浜も広上さんで、横浜みなとみらいの今日は満席だそうです。

チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第7番
指揮/広上淳一
ヴァイオリン/南紫音
コンサートマスター/扇谷泰朋
フォアシュピーラー/千葉清加
ソロ・チェロ/菊地知也

美しい南紫音さん、チャイコフスキーのヴァイオリンの音色も力強く美しい。
プレトークの小宮正安さんによるとこの1月にホールの床が磨き上げられて、それによって音が改善されたとのことで、何かすっきりした音響に聞こえました。
南紫音さん、アンコールは、バツェヴィチのポーリッシュ・カプリチオ。

巨匠、広上さんのベートーヴェンの7番もダイナミックな演奏で、アンコールのバッハ「G線上のアリア」は、しっとりと聴かせました。

 

読響・第556回定期演奏会

3月17日(木)

ドイツの名匠ローター・ツァグロゼクの指揮です。

ベンジャミン/ダンス・フィギュアズ(日本初演)
コダーイ/組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第3番
指揮/ローター・ツァグロゼク
コンサートマスター/ダニエル・ゲーデ
フォアシュピーラー/伝田正秀

 

英国のジョージ・ベンジャミン(1960~)の作曲したダンス・フィギュアズ(日本初演)は、ベルギーの振付師アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルのダンス作品のために構想された。9つの小品で全16分くらいの作品。

コダーイの組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
ハンガリーでは誰もが知る主人公ハーリの冒険物語のオペラの組曲版ですが、とにかく面白い。
第1曲〝前奏曲、おとぎ話は始まる〟第2曲〝ウィーンの音楽時計〟第3曲〝歌〟第4曲〝戦争とナポレオンの敗北〟第5曲〝間奏曲〟第6曲〝皇帝と廷人たちの入場〟

それからベートーヴェンの「英雄」は、ナポレオンの思い出にささげられた曲として有名。

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