小林研一郎・サン=サーンス

10月27日(土)

日本フィル・第341回横浜定期演奏会は、小林研一郎指揮のサン=サーンスです。
ハロウィンを控えて、仮装をした人たちがちらほらする桜木町駅を通り抜けてみなとみらいホールに向かいます。
日本丸を見ながら演奏会場に向かうのは気持ちのいいものですね!

 

 

曲目

ウェーバー/歌劇「オベロン」序曲
サン=サーンス/チェロ協奏曲第1番イ短調作品33
~休憩~
サン=サーンス/交響曲第3番ハ短調作品78
指揮/小林研一郎
チェロ/辻本玲
オルガン/石丸由佳
コンサートマスター/扇谷泰朋
ソロ・チェロ/菊地知也

 

 

カール・マリア・フォン・ウェーバー(1786−1826)の歌劇「オベロン」は、1826年4月12日ロンドンで作曲者自身の指揮で初演され。2ヶ月後にウェーバーは他界した。妖精の王オベロンと女王ティタニアの口論に始まり、本当に愛し合っている男女を見つけるまでは、両者は和解しないと誓う。妖精の物語らしく楽しく愉快な「オベロン」序曲。

パリに生まれ、モーツアルトと並び称される神童と言われたカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)は作曲家、ピアニスト、オルガニストとして活躍する一方で、詩、天文学、生物学、数学、絵画に興味を持ち、音楽評論家として辛辣な批評なども書いている。

サン=サーンスのチェロ協奏曲は、冒頭いきなり登場するチェロのパッセージが作品全体のモチーフとして使われ、それが形を変えて繰り返す循環形式となっている。チェロは日本フィルソロ・チェリストの辻本玲が堂々と演奏してくれました。辻本君のアンコールがバッハの無伴奏から第1番のサラバンド。

最後の交響曲第3番は、有名なオルガン付きの交響曲で最初からグレゴリア聖歌の「怒りの日」が繰り返されます。この日のオルガン奏者、石丸由佳さんは引っ張りだこの人気だそうです。
アンコールがブラームスのハンガリー舞曲5番のコバケン版、ともう1つサン=サーンス3番の最後の2分間をオルガン共々盛大に鳴らし終わりとなりました。

鈴木雅明のメンデルスゾーン合唱宗教曲

10月26日(金)

読響・第582回定期演奏会は、「モダン・オーケストラを振る古楽系指揮者たち」と題して15年ぶりに読響に登場する鈴木雅明さんの指揮です。

曲目

J・M・クラウス/教会のためのシンフォニア ニ長調VB146
モーツァルト/交響曲第39番
~休憩~
メンデルスゾーン/オラトリオ「キリスト」作品97
メンデルスゾーン/詩編第42番「鹿が谷の水を慕うように」作品42
指揮/鈴木雅明
ソプラノ/リディア・トイシャー Lydia Teuscher
テノール/櫻田亮
合唱/RIAS室内合唱団(合唱指揮/ジャスティン・ドイル Jusin Doyle)
コンサートマスター/日下紗矢子(特別客演ストックホルム宮廷楽長として

 

J・M・クラウス(1756−92)は、モーツアルト(1756−91)と同じ年にドイツで生まれ、1781年にストックホルム宮廷楽団に奉職し「スウェーデンのモーツァルト」とあだ名された。そしてモーツァルトの死の翌年亡くなっている。「教会のためのシンフォニア」はストックホルム宮廷楽長としてスウェーデン国会の開会式用に作曲された。

フェリックス・メンデルスゾーン(1809−47)は、晩年、大規模声楽曲のオラトリオに積極的に取り組み、「エリア」は、2016年の9月に日本フィルの定期で演奏されましたが評論家の奥田佳道さんも「エリア」は、メンデルスゾーンの最高傑作だと言っていました。

今日演奏するのは、オラトリオ「キリスト」、第1部が「キリストの誕生」、これは息子がキリスト系の幼稚園に通っており東方の三博士の一人に選ばれて演じたので目に焼き付いている光景です。三博士の三重唱とっても素敵!
それから第2部の「キリストの受難」もカトリック系の大学で野外受難劇をやって友達がピラトを演じたのでこれも目に焼き付いています。それにメンデルスゾーンのノーブルで知的で優雅な曲が加わるのですから最高ですね!
オラトリオ「キリスト」は「エリア」「パウルス」と並び三大オラトリオになるはずだった作品でしたが、未完に終わり小受難曲のような曲になりました。
「キリスト」に続いて詩篇第42番「鹿が水を慕うように」は、「旧約聖書」に収められた詩集で、150篇の詩からなる。神への賛美・感謝・信頼など、もっとも多いのは嘆願の詩で、「鹿が・・・」もその一つ。
ソプラノのリディア・トイシャーさん、テノールの櫻田亮さんRIAS室内合唱団の皆さんの声楽部分がとっても豊かで澄み渡っていました。
そしてRIAS室内合唱団のサプライズのアンコールがあり、バッハのモテット「来たれ、イエスよ、来たれ」BWV229から終曲のアリアでした。

 

 

鵠沼で赤坂智子・高橋礼恵 デュオ・リサイタル

10月16日(火)

第376回 鵠沼サロン・コンサートは、「世界のアーティスト最前線30」というタイトルで、ヴィオラの赤坂智子さんとピアノの高橋礼恵さんが登場です。

ブラームス/ヴィオラ・ソナタ第2番 変ホ長調 作品120-2
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 作品13「悲愴」
~休憩~
バッハ/無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008(ヴィオラ版)
ブラームス/ヴィオラ・ソナタ第1番 へ短調作品 120-1
ヴィオラ/赤坂智子(あかさか・ともこ)
ピアノ/高橋礼恵(たかはし・のりえ)

初めはロシア人の友達から紹介されたというとっても明るいお二人ですが、ヴィオラの赤坂は、今井信子に師事し、日本クラシック音楽コンクール第1位、ミュンヘン国際コンクール第3位受賞、またパリEdmund Pendreton財団よりミュージシャン・オブ・ザイヤーに選ばれた実力の持ち主で、世界各地で演奏をしながら現在デュッセルドルフ音楽院にて後進の指導にあたっている。
ピアノの高橋はボン国際ベートーヴェン・コンクールで2位、および21世紀音楽解釈特別賞を受賞し〝心のピアニスト〟と言われるほどで、ヨーロッパの様々なコンクールで受賞入賞を繰り返している。二人ともまさに最前線で活躍している。

今回はブラームスの作品102を2曲取り上げるのですが、これはクラリネットでもヴィオラでもどちらで演奏してもいいということで、でもヴィオラの場合は、実はシャープやらフラットがたくさんついて演奏するのが大変だそうです。
ベートーヴェンの「悲愴」は渡辺のソロ、バッハは赤坂のソロ
アンコールはシューベルトの歌曲「君こそわが思い」

上の写真でも分かるように、ざっくばらんな楽しい演奏会となりました。

 

インキネンのブルックナー9番

10月12日(金)

日本フィル・第704回東京定期演奏会は、首席指揮者のインキネン指揮でシューベルトとブルックナーです。なんとラザレフが応援に駆けつけていました。

シューベルト/交響曲第5番変ロ長調
~休憩~
ブルックナー/交響曲第9番ニ短調
指揮/ピエタリ・インキネン
コンサートマスター/扇谷泰朋
ソロ・チェロ/菊地知也

フランツ、シューベルト(1797−1828)は、わずか31年の短い人生に8曲の交響曲を書いている。初期の交響曲第5番は、1816年に作曲され、ウィーンの自然に触発されたような歌心が溢れている。インキネンのなんと嫋やかで端正な演奏でしょう。

アントン・ブルックナー(1824−96)は、同じオーストリアの作曲家でも早熟だったシューベルトに比べ大器晩成の巨匠だった。ブルックナーが交響曲第9番の作曲に着手したのが、63歳になったばかりの1887年だったが、しかし第8番の改定を進言され、本格的に作曲に取り掛かったのが1891年4月のこと、3楽章までが完成したのは、1894年11月30日。1895年4楽章に着手したが、最終楽章未完のまま1896年10月11日に巨匠は世を去り、遺骸はザンクトフローリアン修道院教会の地下納骨堂の第オルガンの真下に安置された。ブルックナーはこの第9番を「愛する神」に捧げるつもりだったと伝えられている。インキネンはいつものように対向配置で、遅いテンポにも拘わらず、緊張が緩むこともなく、重厚なブルックナーを聴かせてくれました。齢を重ねてインキネンはどんなブルックナーを聴かせてくれるか楽しみ!

 

札幌文化芸術劇場 杮落とし公演 バッティストーニ「アイーダ」

10月8日(月)

20018年10月7日に札幌文化芸術劇場 hitaru が誕生し、そのこけら落とし公演に行って来ました。
イタリア・オペラの巨匠ヴェルディの不朽の名作「アイーダ」を、若きイタリア人指揮者アンドレア・バッティストーニの指揮、8日のタイトルロールは木下美穂子さんです。

ヴェルディ/歌劇「アイーダ」
アイーダ/木下美穂子
ラダメス/城宏憲
アムネリス/サーニャ・アナスタシア
アモナズロ/上江隼人
ランフィス/斉木健詞
国王/清水那由太
巫女/松井敦子
伝令/菅野敦
バレエ/名越真夕、春風まこ、高橋滋生、永野亮比己
合唱/二期会合唱団、札幌文化芸術劇場アイーダ合唱団
管弦楽/札幌交響楽団
指揮/アンドレア・バッティストーニ
演出/ジュリオ・チャバッティ

今回は、グランドオペラ共同制作という形で、神奈川県民ホール、兵庫県立芸術文化センター、iichiko総合文化センター、東京二期会、札幌交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団との共同制作となっています。

歌手はA・Bに分かれ私達は札幌2日目のB組ということです。A組は、アイーダがモニカ・ザネッティン、ラダメスが福井敬、アムネリスが清水華澄という共に豪華キャストです。
そして札幌文化芸術劇場は、下の写真にあるように、時計台の隣、テレビ塔の見えるNHKホールの向かい側にそびえ立っています。

このホール、2階のR席で聴いたんですが歌手の声がストレイトに響いてすばらしい音響です。タイトルロールであるアイーダ役の木下美穂子さんの表現力のある声がよく聴き取れたし、ラダメス役の西村悟さんが体調不良で変更になった城宏憲さん、かなりいいテノールだったような気がします。アムネリス役のサーニャ・アナスタシアさんもアムネリスにぴったりの声でしたね。

そしてバッティストーニは最高です。ヴェローナ生まれで、小さい時からアイーダを聴いて見て育っているので、身体の中から湧いてくるようなテンポ感のアイーダでした。

演出はローマ歌劇場との提携公演でマウリツィオ・デイ・マッティアの演出にチャバッティが手を加え、極めてオーソドックスな演出となっています。

カーテンコールは何度もそして熱い〝ブラーヴォ!〟も素敵でした。

なお、神奈川公演は、神奈川県民大ホール 2018年10月20日(土)14:00 A組、21日(日)14:00 B組

兵庫公演は、兵庫県立芸術文化センター 2018年10月24日(水)18:30 A組
大分公演は、iichiko総合文化センター 2018年10月28日(日)13:00 B組

指揮は全てバッティストーニ様ですよ〜〜。

日本橋高島屋 新館オープン

いつも買ってるドレッシングがなくなったので、日本橋高島屋まで行ってびっくり!
いつの間にか新館が出来ていました。(9月25日に開店だったようです)

食品のお店がたくさん入っていて、着飾った奥様達がキャリーバッグを引いて遠くから買いに来ています。
先日「カンブリア宮殿」でやっていた、木村屋の御曹司が創ったパン屋さん「メゾン・カイザー」も旧高島屋の方に入っていたのでバケットやらクロワッサンを買って帰りました、外がパリパリで堅すぎないのでいくらでも食べられる、美味し〜い。
少し先の「COREDO日本橋」のように新高島屋と旧高島屋の間の通りがオープン・カフェになっていて楽しめます。

読響 カンブルラン 「ラ・ヴァルス」

9月28日(金)

読響第581回定期演奏会は、シルヴァン・カンブルラン指揮で、「ラ・ヴァルス」。

曲目
ペンデレツキ/広島の犠牲者に捧げる哀歌
シマノフスキ/ヴァイオリン協奏曲 第1番
〜休憩〜
ハース/静物
ラヴェル/ラ・ヴァルス
指揮/シルヴァン・カンブルラン
バイオリン/諏訪内晶子
コンサートマスター/長原幸太

クシシュトフ・ペンデレツキ(1933ー)は、ポーランドの作曲家、指揮者として活躍する敬虔なカトリック教徒で「広島の犠牲者に捧げる哀歌」によって世界的に知られるようになった。トーン・クラスターと呼ばれる音群の技法により1961年パリで行われた国際作曲家会議に出品し、最高賞のユネスコ賞を受賞した。

同じくポーランドのカロル・シマノフスキ(1882−1937)は、ウクライナの貴族の家系に生まれ、両親からピアノの手ほどきを受けた。ポーランドでは民族意識が高まり音楽においてもシマノフスキ達は「若いポーランド」というグループを1905年に結成し保守的な楽壇と距離を置いた。
諏訪内さんのヴァイオリンでヴァイオリン協奏曲1番は、ポーランドのヴァイオリニスト・コハンスキのために書かれ官能的でオリエンタリズムが息づく。後半のカデンツァは、コハンスキが創っている。
アンコールは、イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ2番の1楽章。

ゲオルク・フリードリッヒ・ハース(1953ー)は、現代のオーストリアを代表する作曲家の一人。創作の初期から平均律の響きに限界を感じ、スペクトル楽派の音楽に基づき幻想的な響きを作り出すようになった。
「静物」も2003年バーデンバーデン&フライブルグSWR交響楽団と首席指揮者だったカンブルランの指揮で初演され、大きな成功を収め、カンブルランに献呈された。
巨大な甲虫の群れが羽音を立てながら襲ってくるような音楽でした。

最後がモーリス・ラヴェル(1875−1937)の「ラ・ヴァルス」。1855年頃の皇帝の宮廷の時代はJ.シュトラウス二世が活躍し、ウインナワルツの音楽に乗せて、全員が同じ方向に向かっていた時代、ラヴェルの音楽には同じように回っても何も生み出すことができないとする虚無感や絶望感が渦巻いている。彼自身、志願兵として前線に赴いた第1次世界大戦後の喪失感に加え、最愛の母親を亡くして心身共に衰弱していた。雲の間に甘美なワルツが聞こえたり消えたりと不思議な「破壊の円舞曲」でした、ラヴェル素敵! カンブルラン、捉えどころのない虚無感が漂って素敵でした。

サルビアホール ウィハンQ ドヴォルザーク3

9月26日(水)

第101回 サルビアホールのクァルテットシリーズ ドヴォルザーク・プロジェクトの3回目は、ヴィオラの小峰航一さんを迎えて弦楽五重奏曲3番を演奏します。

≪ドヴォルザーク・プロジェクト≫
ドヴォルザーク/弦楽四重奏のための「糸杉」7-9
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲第11番ハ長調作品61
~休憩~
ドヴォルザーク/弦楽五重奏曲第3番変ホ長調作品97
ウィハン・クァルテット
第1ヴィオラ/小峰航一

初めは「糸杉」から
7 とある家の辺りをうろつく
8 この森の中の小川のほとりに
9 ああ、かけがいのない美しい人

「糸杉」から、7(とある家のあたりをうろつく)切ない恋心が揺れているいるような情感がよく出ている。

弦楽四重奏曲11番は1881年ドヴォルザーク40歳の時の作品、前作の10番のスラブ的とは対照的な作品。

最後の弦楽五重奏曲3番は、ドヴォルザーク52歳の1893年の作品、「アメリカ」完成の3日後にこの五重奏曲に着手し、およそ1ヶ月をかけて完成している。なのでとても「アメリカ」に似ているというかボヘミア的で哀愁が漂っている。。京都市交響楽団の首席ヴィオラ奏者の小峰航一さんがファーストヴィオラを担当です。上の写真の中央にいるのが小峰さん。
アンコールは、五重奏曲の3楽章の最後の数小節を。

 

サルビアホール ウィハンQ ドヴォルザーク2

9月25日(火)

第100回 サルビアホールのクァルテットシリーズ ドヴォルザーク・プロジェクト2回目は、「アメリカ」が含まれます。

≪ドヴォルザーク・プロジェクト≫
ドヴォルザーク/弦楽四重奏のための「糸杉」4-6
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲第8番ホ長調作品80
~休憩~
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲第12番ヘ長調作品96「アメリカ」
ウィハン・クァルテット

やはり初めは「糸杉」から
4 ああ、私たちの愛に求める幸せは花開かない
5 ここにお前の愛しい手紙を求めて
6 おお、麗しい黄金のばら

ドヴォルザーク(1841−1904)の「糸杉」は、ヴィオラ奏者だった24歳のドヴォルザークが生活のために音楽を教えていたヨゼフィーナ・チェマコヴァに失恋し、モラヴィアの詩人グスタフ・ブレーガー=モラヴィンスキーの詩集「糸杉」を元に18の歌曲を書き上げ、22年経って18曲中12曲が弦楽四重奏用にアレンジされた。

次の弦楽四重奏曲8番はあまり演奏されることのない曲ですが、リラックスして気持ちよく聴ける。
最後の弦楽四重奏曲12番「アメリカ」はさすがチェコのウィハンQ。
アンコールは、「糸杉」から11番目の「地上を静かなまどろみが支配し」よくアンコールで演奏されるおなじみの曲。

 

日本フィル横浜定期 小林研一郎

9月22日(土)

日本フィル第349回横浜定期2018/2019シーズンは、炎の〝小林研一郎〟さんです。
チャイコフスキーのピアノコンチェルトを清水和音さんとで、新たな発見があります。

チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23
~休憩~
ムソルグスキー(ラヴェル編曲)/組曲「展覧会の絵」
指揮/小林研一郎
ピアノ/清水和音
コンサートマスター/木野雅之
ソロ・チェロ/辻本玲

チャイコフスキー(1840−1893)のピアノコンチェルトはあまりにも有名、1874年暮れから75年初頭にかけて作られている。堂々たる演奏の後、
清水和音さんアンコールにショパンの「英雄ポロネーズ」を弾いてくれました。
なんだか一曲追加のようなお得感があり、拍手喝采。
後半のムソルグスキー「展覧会の絵」ラヴェル版は、コバケンらしいメリハリの効いた演奏になっていてよかった。
アンコールは、マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」。

 

サルビアホール ウィハンQ ドヴォルザーク1

9月21日(金)

第99回 サルビアホールのクァルテットシリーズは、今日21日から25日、26日、28日と4回ウィハン・クァルテットによるドヴォルザーク・プロジェクトを行います。

≪ドヴォルザーク・プロジェクト≫
ドヴォルザーク/弦楽四重奏のための「糸杉」1-3
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲第9番ニ短調作品34
~休憩~
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲第10番変ホ長調作品51
ウィハン・クァルテット

1985年チェコのプラハ芸術アカデミーの出身者たちによって結成されたウィハン・クァルテット。今回はチェロにプラジャークのミハル・カニュカが加わっていますが、カニュカは今シーズンだけの参加で、現在チェロは空席とのこと。次に来るときには誰になっているでしょうか?

4回の公演始めにドヴォルザークが弦楽四重奏用に編曲した「糸杉」全曲12曲のうち3曲づつ演奏します。
1 分かっているとも、甘い望みを持って
2 これほど多くの人々の胸に死の思いがあり
3 お前の甘い目をみつめながら

糸杉が終わると、とそのまま弦楽四重奏曲9番に移ります。
休憩を挟んで、弦楽四重奏曲10番は、ドヴォルザークらしいスラブ的で民族的な曲が面白い。
アンコールは、はじめの「糸杉」1−3でした。
チェコの名門ウィハン演奏ですからアンサンブルの良さはもちろんそれにカニュカが加わってますますソフトに明るく響きました。

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