アイーダ・ガリフッリーナの「椿姫」

モンテカルロ歌劇場で2023年3月31日から放映された(medici.tv)ヴェルディの「椿姫」は、今大活躍中で美人のアイーダ・ガリフッリーナがヴィオレッタを務めるのでさっそく観てみました。ヴィオレッタはアイーダ・ガリフッリーナ、アルフレードはハヴィル・カマレーナ、お父さん役のジョルジュ・ジェルモンはマッシモ・カヴァレッティーと最高のキャストで、演出はモンテカルロでお馴染みのジャン=ルイ・グリンダ です。
ガリフッリーナと言えばウィーン国立歌劇場で「愛の妙薬」や「ロメオとジュリエット」「アルジェのイタリア人」を演って大いに楽しませてくれました。そして、エンドロールにモンテカル歌劇場の音楽監督として活躍している山田和樹さんの名前もありました。

ヴェルディ/歌劇「椿姫」(モンテ・カルロ歌劇場 2023年公演)
ヴィオレッタ・ヴァレリー/アイーダ・ガリフッリーナ Aida Garfullina
フローラ・ベルヴォア/ロリアーナ・カステラーノ Loriana Castellano
アンニーナ/フェデリカ・サルデッラ Federica Sardella
アルフレード・ジェルモン/ハヴィエル・カマレーナ Javier Camarena
ジョルジョ・ジェルモン/マッシモ・カヴァレッティ Massimo Cavalletti
ガストーネ/ハレハンドロ・デル・アンジェル Alejandro Del Angel
ドゥフォール男爵/ロベルト・アッキュルソ Roberto Accurso
ドビニー公爵/ファブリス・アリベルト Fabrice Alibert
医師グレンヴィル/アレッサンドロ・スピナ Alessandro Spina
ジュゼッペ/ヴィンチェンツォ・ディ・ノセラ Vincenzo Di Nocera
フローラの召使/プルゼミスラフ・バラネク Przemyslaw Baranek
警官/パオロ・マルシーニ Paolo Marchini
合唱/モンテ・カルロ歌劇場合唱団
モンテ・カルロ・フィルハーモニー管弦楽団
指揮/マッシモ・ザネッティ Massimo Zanetti
演出/ジャン=ルイ・グリンダ Jean-Louis Grinda
舞台装置/リュディ・サブーンギ Rudy Sabounghi
衣裳/ヨルゲ・ヤーラ Jorge Jara
照明/ローラン・カスタン Laurent Castaingt
振付/ユージェニー・アンドリン Eugenie Andrin

 

ジャン=ルイ・グリンダの演出は、はじめ前奏曲の字幕で1842年の12月6日のパリ、ヴィオレッタは18歳で結核を患いながらも高級娼婦として働き、ドゥフォール男爵の公的夫人として社交界にデビューしている、という生々しいシーンがあり、今までの「椿姫」とは違ったアプローチですが、椿色のドレスが最も似合うガリフッリーナは、今までで最高の「椿姫」です。

 

ロイヤル・オペラハウス「サムソンとデリラ」

ロイヤル・オペラハウスは、サン=サーンスの「サムソンとデリラ」をストリーミング放映することになりました。皆様もロイヤル・オペラハウスに行って、サインインして無料で観てみてください。画像も音響もとても良いです。
サムソンは韓国のペク・セクジョンさん、サムソン役のアラーニャやカウフマンがコロナで闘病中だったらしいのですがとても頑張っています。デリラはガランチャ、指揮はアントニオ・パッパーノ、演出は複数のオリヴィエ賞を受賞したリチャード・ジョーンズがROHに戻ってきて、そしてコヴェント・ガーデンでは2004年以来上演されていなかった「サムソンとデリラ」を上演しました。(2022年)

サン=サーンス/歌劇「サムソンとデリラ」(2022年公演)
サムソン/ペク・セクジョン Seokjong Baek
デリラ/エリーナ・ガランチャ Elina Garanca
ダゴンの大祭司/ルーカス・ゴリンスキ Lukasz Golinski
アビメレク/ブレーズ・マラバ Blaise Malaba
第1のペリシテ人/アラン・ピンガロン Alan Pingarron
第2のペリシテ人/チューマ・シジェカ Chuma Sijeqa
ペリシテの使者/サンド・ムジャンダナ Thando Mjandana
老ユダヤ人/ゴデルジ・ヤネリッツェ Goderdzi Janelidze
指揮/アントニオ・パッパーノ Antonio Pappano
演出/リチャード・ジョーンズ Richard Jones
舞台装置/へイミ・シン Hyemi Shin
衣裳/ニッキー・ジリブランド Nicky Gillibrand
照明/アンドレアス・フックス Andreas Fuchs
振付/ルーシー・バージ Lucy Burge
 
物語は旧約聖書の時代、ペリシテ人という古代パレスチナの民族で、前13〜12世紀ごろパレスチナに侵入し建国。現在では「芸術や文学などに関心のない無趣味な人」の比喩として使われる。
そのペリシテ人が支配するイスラエルのガザで支配下に置かれていたヘブライ人の英雄で怪力の持ち主サムソンは、人々を鼓舞してガザの太守アビメレクを殺す。ペリシテ人の美女デリラは復讐のためにかつて恋人だったサムソンを誘惑し、怪力の秘密が彼の長い髪にあることを聞き出した。デリラに裏切られ、怪力の元である髪を切られたサムソンは、ペリシテ人に捕えられ、目をつぶされ晒し者にされる。タゴンの寺院の中央に連れてこられたサムソンは神に呼びかけながら寺院を支える柱を揺すぶると柱が倒れて寺院は崩壊し、一同を押しつぶす。
金まみれのペリシテ人がヘブライ人の英雄サムソンの力で最後は崩壊してゆくという今回の演出で、最近の社会情勢を予想しているような鋭い演出です。ちなみにペリシテ人の中には「サムソンとデリラ」のデリラと「サウル」のダビデと戦ったゴリアテもいる。
サン=サーンスの音楽は、ワーグナーや宗教音楽や中東のオリエンタルな音が聴こえてきて面白いこと、もちろん「バッカナール」もあります。

上野でお花見お食事会

地下鉄千代田線根津駅からすぐの中国料理「古月」さんで、音楽仲間のお食事会をしました。
昨日は雨が降って寒い一日でしたが、今日は暖かくて雲ひとつないいいお天気!
桜も種類によっては満開になっていました。

季節前菜の盛り合わせ、
河岸の魚介の強火炒め
松の実入り肉団子の柔らか煮
自家製卵麺タンタンメン
えびとカニのチャーハン
いちごのアイス

チマローザ「秘密の結婚」

パルマの王立劇場(レッジョ・ディ・パルマ)で2023年3月10日ストリーミング配信されたチマローザ(1749-1815)の「秘密の結婚」は、、モーツァルトの時代のオペラですが、1950年代のニューヨークのケーキ屋さんに設定を変えて舞台は進められます。
youtube ですので、ご覧いただけます。 字幕は、自動翻訳で日本語も選べます。

https://youtu.be/Ycq2mGG1bLk
チマローザ/歌劇「秘密の結婚」(パルマ王立歌劇場 2023年2月10日公演)
カロリーナ/ジュリア・マッツォーラ Giulia Mazzola
パオリーノ/アントニオ・マンドリッロ Antonio Mandrillo
フィダルマ/ヴァレンチナ・シュタードラー Valentina Stadler
ジェロニモ/フランチェスコ・レオーネ Francesco Leone
エリゼッタ/エレオノラ・ノータ Eleonora Nota
ロビンソン伯爵/ヤン・アンテム Jan Antem
管弦楽/オーケストラ・キュピディタス Orchestra Cupiditas
指揮/ダヴィド・レヴィ Davide Levi
演出/ロベルト・カタラーノ Roberto Catalano
舞台装置/エマヌエーレ・シニージ Emanuele Sinisi
衣裳/イラリア・アリエンム Ilaria Ariemme
照明/フィアンメッタ・バルディセリ Fiammetta Baldiserri
振付/サンダヤ・ナガラジャ Sandhya Nagaraja

ヴェルディ「椿姫」

ヴェローナの野外劇場で2019年に公演されたヴェルディ「椿姫」は、フランコ・ゼッフィレルリの演出で超豪華なオペラとなっています。
3部構成となっていますのでゆっくりご覧ください。ヴィオレッタは現在のアラーニャの奥様 アレクサンドレ・クルザック、アルフレードはパヴェル・ペトロフ、ジョルジュ・ジェルモンはレオ・ヌッチとこれも超豪華ですよね。

ヴェローナ野外劇場の「椿姫」(2019年公演)
 
ヴェルディ歌劇「椿姫」
ヴィオレッタ・ヴァレリー/アレキサンドラ・クルザック Aleksandra Kurzak
フローラ・ベルヴォア/アレッサンドラ・ヴォルぺ Alessandra Volpe
アンニーナ/ダニエラ・マッズカート Daniela Mazzucato
アルフレード・ジェルモン/パヴェル・ペトロフ Pavel Petrov
ジョルジョ・ジェルモン/レオ・ヌッチ Leo Nucci
ガストーネ子爵/カルロ・ボーシ Carlo Bosi
ドゥフォール男爵/ジャンフランコ・モントレゾール Gianfranco Montresor
ドビニー侯爵/ダニエル・ジュリアニーニ Daniel Giulianini
グランヴィル医師/ロマノ・ダル・ゾーヴォ Romano Dal Zovo
ジュゼッペ/マックス・ルネ・コソッティ Max Rene Cosotti
使者/ステファノ・リナルディ・ミリアーニ Stefano Rinaldi Miliani
合唱/ヴェローナ野外劇場合唱団
管弦楽/ヴェローナ野外劇場管弦楽団
指揮/ダニエル・オーレン Daniel Oren
演出/フランコ・ゼッフィレルリ Franco Zeffirelli
衣裳/マウリツィオ・ミレノッティ Maurizio Millenotti
振付/ジュゼッペ・ピコーネ Giuseppe Picone
照明/パオロ・マッツォン Paolo Mazzon
 

プッチーニ「トゥーランドット」

フィンランド国立オペラ劇場でプッチーニ「トゥーランドット」がストリーミング放映されました。
アルメニアのエレバン生まれのアストリック・カナミルヤンは、若く華奢な体でよくトゥーランドット姫を歌いました。

https://www.youtube.com/watch?v=MHE-vLUavtM&t=1277s
プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」(フィンランド国立歌劇場 2023年2月16日公演)
トゥーランドット/アストリク・カナミルヤン Astrik Khanamiryan
カラフ/ミハイル・シェシャベリーゼ Mikheil Sheshaberidze
リュウ/レータ・ハーヴィスト Reetta Haavisto
ピン/ユッシ・メリカント Jussi Merikanto
パン/ミカ・ポヨーネン Mika Pohjonen
ポン/トーマス・パヴィリョニス Tomas Pavilionis
ティムール/マッティ・トゥルーネン Matti Turunen
皇帝アルトゥーム/ユッシ・ミルンパロ Jussi Miilunpalo
役人/アーポ・キルペラ Aapo Kilpela
侍女/アンナミ・ヒルキーヤ Annami Hylkila、ヘリアナ・ヘルコーラ Helianna Herkkola
ペルシャの王子/ユスニール・エストラーダ・ヴィシエド Yusniel Estrada Viciedo
ペルシャの王子(黙役)/アルマーン・マダル Armaan Madar
指揮/ピエトロ・リッツォ Pietro Rizzo
演出/ソフィア・エイドリアン・ユピテル Sofia Adrian Jupither
舞台装置/エルレンド・ビルケランド Erlend Birkeland
衣裳/マリア・ゲーバー Maria Geber
照明/エレン・ルーゲ Ellen Ruge
振付/カタリナ・ソレンセン Katarina Sorenson
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