ウィーン国立歌劇場 マスネ「ウェルテル」

ウィーン国立歌劇場10月最後は、ジュール・マスネ(1842-1912)の「ウェルテル」フランス語の公演です。OTTAVA TVのライブストリーミングで11月1日から3日まで放映されます。この作品はゲーテの「若きウェルテルの悩み」を原作としている、ゲーテ自身の体験談でシャルロットも実在する人物です。

ウェルテル/ヴィットーリオ・グリゴーロ Vittorio Grigolo
アルベール/アドリアン・エレート Adrian Erod
シャルロット/エレーナ・マクシモワ Elena Maximova
ソフィー/イレアナ・トンカ Ileana Tonka
大法官/ハンス・ペーター・カンマラー Hans Peter Kammerer
シュミット/ベネディクト・コーベル Benedikt Kobel
ジョアン/アイク・マルティロッシアン Ayk Martirossian
指揮/フレデリック・シャスラン Frederic Chaslin
演出/アンドレイ・セルバン Andrei Serban
舞台/ペーター・パブスト Peter Pabst
衣装助手/ペトラ・ラインハルト Petra Reinhardt

舞台は1780年代のドイツの田舎町、詩人のウェルテル(ヴィットーリオ・グリゴーロ)は、大法官の娘シャルロット(エレーナ・マクシモワ)に恋をする。
今回の舞台では、ゲーテの時代ではなくて1950年代に置き換えているのが特徴でブラウン管のテレビやカメラなどが出てきて、日本で言えば懐かしき昭和レトロの時代です。
3幕でウェルテルが歌う「春風よ、なぜ私を目覚めさせるのか」は、ウェルテル役のグリゴーロ、すごい迫力でした。グリゴーロ迫力ありすぎ!
純粋で優しいシャルロットのマクシモアは、2016年には日本の新国立で同じく「ウェルテル」のシャルロットを演じており、お馴染みになっています。
それからクリスマスを祝う子供たちの様子なども出てきて今の時期にぴったりのオペラですね。(ノエール!ノエール!ノエール!)

インキネン ヴォロディン

10月26日(土)

第351回横浜定期演奏会は、ピエタリ・インキネン(1980-)指揮のベートーヴェン・チクルス2回目、ピアノコンチェルトは同じくアレクセイ・ヴォロディンです。

ベートーヴェン/交響曲第1番ハ長調作品21
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番ハ長調作品15
     ~休憩~
ドヴォルザーク/交響曲第8番ト長調作品88
 指揮/ピエタリ・インキネン
 ピアノ/アレクセイ・ヴォロディン
 コンサートマスター/田野倉雅秋
 ソロ・チェロ/菊地知也


ベートーヴェン・チクルス2回目は、1回目と同じヴォロディン(1977-)との競演です。

ベートーヴェン(1770-1827)の交響曲第1番は1800年に初演、ピアノ協奏曲1番は1795年に初演です。音楽評論家の舩木篤也さんとインキネンとのプレトークでは、両方とも若書きでハ長調、ドヴォルザークの第8交響曲は、作曲家にとって幸福な時代の作品だと言うことです。

第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリン向かい合う対抗配置で管楽器は首席クラスが揃い、豪華キャストです。
インキネンの端正な音作り、ヴォロディンのクリアで暖かな音色が横浜の街を彩ります。
ヴォロディンのアンコールはショパンの子犬のワルツとラフマニノフの前奏曲作品32-12と2曲もプレゼントしてくれました。

後半は、私の大好きなドヴォルザークの8番です。最初のチェロの低音からよく響きます。インキネンはプラハ交響楽団の首席指揮者ですものね。
オケのアンコールがドヴォルザークのスラヴ舞曲第14番、作品72の6変ロ長調。
アフターコンサートは、友人と台湾料理です。

 

インキネン バイロイト「指輪」指揮に抜擢

10月18日(金)

日本フィル第714回東京定期演奏会の首席指揮者インキネンは、ベートーヴェン生誕250年として2019年今シーズンより2年間ベートーヴェン・チクルスをスタートさせます。
そしてインキネンは、なんと2020年度バイロイト音楽祭においてワーグナー「ニーベルングの指輪」全曲(新演出)の指揮に任命されました。指揮者にとってこんな名誉なことはありません。
さて、ベートーヴェン・チクルスの1回目として、

ドヴォルザーク/歌劇「アルミダ」序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58
     ~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
 指揮/ピエタリ・インキネン
 ピアノ/アレクセイ・ヴォロディン
 コンサートマスター/田野倉雅秋
 ソロ・チェロ/菊地知也

ドヴォルザーク(1841-1904)の歌劇「アルミダ」序曲は、11世期の終わりのシリアのダマスカス、美しいアルミダが十字軍の争いに巻き込まれ、愛する敵の騎士リナルドの腕の中で息絶える物語でキリスト教の勇壮なモチーフと異教徒アルミダのモチーフも聞こえる。今だに争いは続いていますが。

続いて、ベートーヴェン(1770-1827)のピアノ協奏曲4番、繊細で華麗な技巧が高く評価されているアレクセイ・ヴォロディンのピアノで楽器は専属アーティストでもあるスタインウェイ。彼は1977年レニングラード生まれ、2003年チューリッヒで行われたゲザ・アンダ国際ピアノ・コンクールでの優勝を機に国際的にその名が知れることになった。
アンコールは、しっとりと思い入れたっぷりのショパンの夜想曲第5番嬰へ長調作品15−2でした。
最後は、ベートーヴェンの3番「英雄」ナポレオン・ボナパルトに捧げるつもりで書いたとされる曲です。テンポも気持ちよく進んでいきましたが、2楽章の後半にホルンの2番奏者さんがドドッと倒れて一度は椅子に座ったもののまた同じようにドドッと倒れ係りの人に運ばれました。次の3楽章は大変ホルンの三重奏があるところと思っていたらピンチヒッターくんが現れ難なく演奏が終わりました。最初のドヴォルザークはホルンが4本使われていて、そのおやすみホルンくんが出てきてくれたようです。なんというチームワークの良さ。
アフタトークで、その倒れたホルンさん意識が戻ったと言う事が分かりました、よかった!
インキネンさん!来年のワーグナー「ニーベルングの指輪」頑張ってくださいね。

ウィーン国立歌劇場 シュトラウス「影のない女」

ウィーン国立歌劇場10月3回目公演は、R.シュトラウスの「影のない女」日本でのOTTAVA TVインターネット配信は10月19日〜10月22日までです。
舞台は東方の大人の童話の世界。
日本人の藤村実穂子さんが乳母役で頑張っています。
あと、ヒロインの皇后役のカミラ・ニールンドが凄い、フィンランド出身でこの6月に「宮廷歌手」の称号が贈られましたが、美人で素晴らしい豊かな声の持ち主です。

皇帝/アンドレアス・シャーガー Andreas Schager
皇后/カミラ・ニールンド Camilla Nylund
乳母/藤村実穂子 Mihoko Fujimura
霊界からの使い/クレメンス・ウンターライナー Clemens Unterreiner
バラク/トーマス・コニエツニー Tomasz Koniecany
バラクの妻/ニーナ・シュテンメ Nina Stemme
若い男の声/イョルク・シュナイダー Joerg Schneider
天上界からの声/モニカ・ボヒネック Monika Bohinec
鷹の声・霊界の護衛者/マリア・ナザロヴァ Maria Nazarova
その他
指揮/クリスティアン・ティーレマン Christian Thielemann
演出/ヴァンサン・ユゲ Vincent Huguet
舞台/オーレリー・メーストル Aurelie Maestre
衣装/クレマンス・ぺルノー Clemence Pernoud
照明・映像/ベルトラン・クーデルク Bertrand Couderc
脚色/ルイ・ガイスラー Louis Geisler

皇帝(アンドレアス・シャーガー)は、「影のない女」を皇后(カミラ・ニールンド)としている。皇后は影がないために子供ができない、12ヶ月以内に皇后に影ができなければ石になってしまうという呪いがかけられている。皇后は人間界の貧しい染物屋バラク(トーマス・コニエツニー)の妻(ニーナ・シュテンメ)から影をもらうことを画策するが、他人を犠牲にしてまで影を得ことができない。でも最後はハッピーエンドで終わるおとぎ話の世界、5時間以上のシュトラウスらしい華麗な音楽が彩ります。みなさん素晴らしい声の持ち主でやはりウィーンですね!

 

ウィーン国立歌劇場 シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」

10月2回目のウィーン国立歌劇場の公演は、シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」。ウィーンでは10月6日、8日、11日公演、 OTTAVA TVインターネットライブストリーミングでは12日から14日まで。
予定ではツェルビネッタがヒラ・ファヒマ Hila Fahimaでしたが急遽ダニエラ・ファリーDaniela Fallyに変更になりました。ダニエラ・ファリーは2016年の日本公演の時も同じ演出でとっても素敵なコロラトゥーラを聴かせてくれています。

執事長(語り)/ハンス・ピーター・カマーラー Hans Peter Kammerer
音楽教師/ヨハン・シュメッケンベッカー Jochen Schmeckenbecher
作曲家/ケイト・リンジー Kate Lindsey
テノール歌手(バッカス)/ステファン・グールド Stephen Gould
士官/オレグ・ザリッキー Oleg Zalytskiy
舞踏教師/トーマス・エーベンシュタイン Thomas Ebenstein
ツェルビネッタ/ダニエラ・ファリー daniela Fally
プリマドンナ(アリアドネ)/アドリアンヌ・ペジョンカ Adrianne Pieczonka
かつら師/ヴォルフラム・イーゴル・デルントル Wolfram Igor Derntl
召使/マルクス・ペルズ Marcus Pelz
ハルレキン/サミュエル・ハッセルホルン Samuel Hasselhorn
スカラムッチョ/カルロス・オスナ Carlos Osuna
トゥルファルディン/ペーター・ケルナー Peter Kellner
ブリゲッラ/レオナルド・ナヴァッロ Leonardo Navarro
ナヤーデ/マリア・ナザロヴァ Maria Nazarova
ドリヤーデ/スヴェトリーナ・ストヤノヴァ Svetlina Stoyanova
エコー/イレアナ・トンカ Ileana Tonca
指揮/ミヒャエル・ボーダー Michael Boder
演出/スヴェン=エリク・べヒトルフ Sven-Eric Bechtolf
舞台/ロルフ・グリッテンベルク Rolf Glittenberg
衣装/マリアンネ・グリッテンベルク Marianne Glittenberg
照明/ユルゲン・ホフマン Jurgen Hoffmann

プロローグ:舞台は18世期のウィーン、ある金持ちの邸宅で、若き作曲家による新作悲劇オペラ「ナクソス島のアリアドネ」が上演されることになっているが、気紛れな主人によって、悲劇と喜劇を同時に上演せよと命令が下される。
劇中劇:ギリシャの孤島ナクソス島で夫テセウスに捨てられたアリアドネが嘆き悲しんでいるとツェルビネッタが現れ、長大なアリア「偉大な女王様」を歌って慰めるが、バッカスが現れアリアドネの美しさに夢中になり新たな愛が生まれる。

ツェルビネッタ役のダニエラ・ファリーの素敵な衣装と超難役のコロラトゥーラが、魅力を振りまきます。それからズボン役の作曲家ケイト・リンジーが素敵ですね。この二人の愛も見もの。
舞台が洗練されていて、何しろ18世期のウィーンの邸宅ですものね。大きなシャンデリアが5、6個天井から下がっていて、、、。

こんなオペラがインターネット配信で600円程度で観られます。
(この日本公演はなんとS席で6万円ほどしましたけど)

通崎睦美 木琴リサイタルと Q・エクセルシオ

10月11日(金)

通崎睦美 木琴リサイタル」にクァルテット・エクセルシオが共演しました。
通崎さんは京都生まれ、2005年には東京フィルハーモニー交響楽団定期演奏会で井上道義指揮で、木琴の巨匠・平岡養一氏が初演した紙恭輔の「木琴協奏曲」を平岡氏の木琴で演奏。それ以来、木琴やアンティーク着物やライフスタイルが「通崎好み」としていろんな方面で取り上げられている。

モンティ(西邑由記子編)/チャールダシュ
モーツァルト(平岡養一版)/アイネ・クライネ・ナハトムジーク~第1楽章
モーツァルト/フルート四重奏曲第1番ニ長調K285(木琴四重奏曲版)
西邑由記子/カプリッチョ・アマリリス
平野一郎/「鳥ノ遊ビ~木琴ト奏者ノ為ノ物語~」~第2・3・8・9曲
グレインジャー/岸辺のモリー
S.ぺプシュ/「プレリュードとヴォランタリー」より プレリュード
ヴィヴァルディ/ソナタ「忠実な羊飼い」第4番イ長調より第2楽章
作者不詳/「アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帖」よりメヌエット イ短調
ヴィヴァルディ/ソナタ「忠実な羊飼い」第4番イ長調より第4楽章
J・S・バッハ(林光編)/3声のインヴェンション(マリンバとピアノのための) 「インヴェンションとシンフォニア」より
林光(野田雅巳編)/3つの小品~「草稿の森」より
江文也(松園洋二編)/祭りばやしの主題による狂詩曲
 木琴/通崎睦美
 弦楽四重奏/クァルテット・エクセルシオ

最後の江文也/祭りばやしの主題による狂詩曲の江文也は、台湾の作曲家で日本に住んでいたのですが、侯孝賢(ホー・シャオシェン)監督、一青窈、浅野忠信主演の「珈琲時光」で取り上げられている。通崎さんの「スパイと踊り子」はナクソスにあります。

本当に盛り沢山の情報が詰まった演奏会と、素敵な通崎さんでした。
尚、演奏会には井上道義氏も来ていました。

 

読響・テミルカーノフ

10月9日(水)

読響 第592回定期演奏会は、ロシアが誇る世界的巨匠ユーリ・テミルカーノフ指揮で、ショスタコーヴィチの交響曲第13番「バビ・ヤール」です。

ハイドン/交響曲第94番ト長調「驚愕」
     ~休憩~
ショスタコーヴィチ/交響曲第13番変ロ短調作品113「バビ・ヤール」
 指揮/ユーリ・テミルカーノフ
 バス/ピョートル・ミグノフ Petr Migunov
 男声合唱/新国立劇場合唱団(合唱指揮/冨平恭平)
 コンサートマスター/日下紗矢子
 字幕/一柳富美子

フランツ・ヨゼフ・ハイドン(1732-1809)の「驚愕」は、ハンガリーのエステルハージ公爵が1790年に亡くなって自由な音楽活動が可能になった時に、ロンドンに渡り交響曲を12曲書いた2番目の曲。偉大なロシアのマエストロ、テミルカーノフが大型編成によるハイドンを聴かせてくれます。

そして、ショスタコーヴィチ(1906-75)の「バビ・ヤール」、バスのソロが入る合唱付きの交響曲なんですが、そのバスのピョートル・ミグノフが、まるでガス室に収容されたユダヤ人みたいで、ひょろっと痩せて丸刈り。
「バビ・ヤール」はウクライナの首都キエフ近郊の渓谷の名前で、1941年にこの地を占拠したナチス親衛隊らによって、約34000人のユダヤ人が銃殺された。ユダヤ問題を扱ったエフトゥシェンコの詩「バビ・ヤール」に感銘を受けたショスタコーヴィチは、1962年4月にバス独唱とバスの合唱、オーケストラのための交響詩「バビ・ヤール」を完成させ、さらに新しい詩集から3篇の詩を選び全5楽章の交響曲13番を同年7月20日に書き上げた。
第1楽章 バビ・ヤール 第2楽章 ユーモア 第3楽章 商店にて
第4楽章 恐怖 第5楽章 立身出世
色々圧力があって、ショスタコーヴィチは歌詞を変更したのですが、今回は改定前の原典版歌詞で演奏された。という凄い演奏会だったわけなんです。

 

クァルテット・ドビュッシー

鵠沼サロンコンサート(10月1日)と、サルビアホール(10月2日)でフランスの名門クァルテット・ドビュッシーの演奏会がありました。

10月2日(水)

サルビアホール 第118回クァルテット・シリーズのクァルテット・ドビュッシーは、中国琵琶のSHAO Rong(シャオ・ロン)さんも加わって白熱した演奏会となりました。

左からヴィオラ:ヴァンサン・デュプレク 第2ヴァイオリン:マルク・ヴィエーユフォン   
チェロ:セドリック・コンション 第1ヴァイオリン:クリストフ:コレッテ
右は中国琵琶:SYAO Rong(シャオ ロン)


曲目
ラロ/弦楽四重奏曲変ホ長調作品45
タン・ドゥン/琵琶と弦楽四重奏のための協奏曲

     ~休憩~
ショスタコーヴィチ/弦楽四重奏曲第7番嬰へ短調作品108
ショスタコーヴィチ/弦楽四重奏曲第8番ハ短調作品110
 クァルテット・ドビュッシー
 琵琶/シャオ・ロン

1990年フランスのオーケストラで活躍するメンバーによって結成され、1993年エヴィアン国際弦楽四重奏コンクールで大賞を受賞しました。
フランスの作曲家ラロの四重奏曲に始まり、
次はなんと中国琵琶のシャオ・ロンさんを真ん中にしてタン・ドゥン(1957-)の琵琶と弦楽四重奏のための協奏曲です。四重奏とともにスリムでキラキラのチャイナドレスを着たシャオ・ロンさんが激しくそして繊細に琵琶を奏でる。時には全員で掛け声をかけたり、東洋と西洋の古い繋がりを感じさせます。全く違和感がないですね。
シャオ・ロンさんは国立北京中央音楽院卒、人間国宝級の劉徳海に師事。上海芸術祭で優秀芸術賞を受賞し、その後東京芸術大学に留学。
日本フィルによるタン・ドゥン作曲のオペラ「マルコ・ポーロ」のソリストとして出演している。演奏会後には日本語ペラペラのシャオ・ロンさんとお話することができました。
ショスタコーヴィチの7番、8番の熱演ののちアンコールがあり、ショスタコーヴィチの「エレジー」鵠沼でもアンコールのドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」と「ミンストレル」の3曲でした。
なんと中身の濃い演奏会だったこと!

10月1日(火)

第384回鵠沼サロンコンサートは、フランスの名門クァルテット・ドビュッシーです。

曲目
ハイドン/弦楽四重奏曲第34番ニ長調作品20-4
ドビュッシー/弦楽四重奏曲ト短調作品10
     ~休憩~
トゥリーナ/闘牛士の祈り 作品34
ラヴェル/弦楽四重奏曲ヘ長調
 クァルテット・ドビュッシー

カーキ色のシャツを着て現れました。
1度の演奏会にハイドンとドビュッシーとラヴェルを演奏する凄いパワーのクァルテットです。
このサロンの名前が〝レスプリ・フランセ〟なんですが、このフランス語を訳すと〝フランス・ダマシイ〟、第1ヴァイオリンのコレッテがこの言葉が気に入ったらしくって
〝レスプリ・フランセ ドビュッシー 雪の足跡〟
〝レスプリ・フランセ ドビュッシー ミンストレル〟
〝レスプリ・フランセ ドビュッシー 亜麻色の髪の乙女〟
と3曲もアンコールをしてくれました。

 

 

ウィーン国立歌劇場 ブリテン「真夏の夜の夢」

OTTAVA TV ウィーン国立歌劇場10月は、言葉の天才シェイクスピアと音楽の天才ブリテンの競演で「真夏の夜の夢」です。
舞台は、ギリシャのアテネ、妖精の王様オベロンはカウンターテナーのローレンス・ザゾLawrence Zazzo、妖精パックは語りのみでミュージシャンで俳優、ダンサー、アクロバットのテオ・トゥヴェTheo Touvet、イケメンで舞台を駆け回ります。指揮と演出は両方とも女性でシモーネ・ヤングとイリーナ・ブルックで皆さんを夢の世界に連れて行ってくれます。

オベロン/ローレンス・ザゾ Lawrence Zazzo
ティターニア/エリン・モーリー Erin Morley
パック/テオ・トゥヴェ Theo Touvet
シーシアス/ピーター・ケルナー peter Kellner
ヒポリタ/シルヴィア・ヴェレス Szilvia Voros
ライサンダー/ジョシュ・ラヴェル Josh Lovell
デメトリアス/ラファエル・フィンガーロス Rafael Fingerlos
ハーミア/レーチェル・フレンケルRachel Frenkel
ヘレナ/ヴァレンティナ・ナフォーニータ Valentina Nafornita
ボトム/ペーター・ローズ Peter Rose
クィンス/ヴォルフガング・バンクル Wolfgang Bankl
フルート/ベンジャミン・ヒューレット Benjamin Hulett
スナッグ/ウイリアム・トーマス William Thomas
スナウト/トーマス・エベンシュタイン Thomas Ebenstein
スターヴリング/クレメンス・ウンターライナー Clemens Unterreiner
指揮/シモーネ・ヤング Simone Young
演出/イリーナ・ブルック Irina Brook
舞台装置/ノエル・ジニフリ=コーベル Noelle Ginefri-Corbel
衣装/マガリ・カステラン Magali Castellan
照明/ジャン・カルマン Jean Kalman
振付/マーティン・バツコ Martin Buczko
演出助手/ゾフィー・プティ Sophie Petit

妖精の王オベロンと王女ティターニア(エリン・モーリー Erin Morley)の喧嘩が発端となり、2組の若者たちの恋模様が絡んでくる物語。シェイクスピア先生の豊富な言葉がたくさん散りばめられており、森の中の妖精のボーイソプラノ(蜘蛛の巣、豆の花、からしの種、蛾)が自然で可愛い。演出家が女性だからかしら!はちみつから蜜蝋を、蛍の光、アンズ、イチゴ、ブルーベリー、ブドウ、イチジク、バラ、ヒバリなどなど、森の豊かな自然を楽しんだり、超日常的な妖精の国の音楽も面白い。
画像は「真夏の夜の夢」を参考にしてください。

Wordpress Social Share Plugin powered by Ultimatelysocial