西本智実 みなとみらいホールでラフマニノフ

7月14日

日本フィル第339回横浜定期演奏会は、西本智実さん指揮のラフマニノフ特集。
7月になって、36度という暑い日が続いている日本列島、広島や岡山や愛媛の豪雨復旧活動は大変な様子ですね。
今日、横浜は山下公園で花火大会があるらしく、浴衣を着た若い女性たちがみなとみらい線に乗り込んでいます。

 

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18
〜休憩〜
ラフマニノフ/交響曲第2番ホ短調op.27
指揮:西本智美
ピアノ:小林愛実
コンサートマスター:扇谷泰朋
ソロ・チェロ:辻本 玲

黒いフロックコートのような指揮服を着て現れた西本智美は、まさにタカラジェンヌ。
今日は大好きなラフマニノフを演奏してくれるので、大いに楽しみにして来ました。

ラフマニノフ(1873−1943)は、交響曲第1番が、酷評と非難の的になり、そのショックで作曲の筆を取ることが出来なくなっていたが、神経科医によって自信を取りもどし1900年の夏には全快し1901年に完成されたのがピアノ協奏曲2番でラフマニノフ自身の独奏で初演された。現在22歳の小林愛実さんの独奏です。
アンコールはショパンのの夜想曲第20番嬰ハ短調、しっとりとした演奏でした。

ラフマニノフの交響曲2番は、自信を取り戻し子供も2人出来て安定した頃に作られた。1908年1月26日サンクトペテルブルグのマリインスキー劇場で初演、2月2日にモスクワ音楽院大ホールでラフマニノフ自身の指揮によって行われ満場の喝采で迎えられた。チェロが提示する7音からなる循環モチーフと、ラフマニノフの生涯のモットーとも言えるグレゴリオ聖歌〈怒りの日〉のモチーフが随所に形を変えながら織り込まれていき、楽曲を劇的に展開させてゆく。西本のスマートなタクトで哀愁ただよう流れるような旋律が繰り広げられる。

ファイナルパーティーでは、西本智美さんと小林愛美さんがトークに加わり楽しいひと時を過ごしました。

 

日本フィル・東京定期演奏会に美智子皇后陛下ご臨席

7月6日(金)

日本フィル第702回東京定期演奏会に、美智子皇后陛下がご臨席されました。
今年還暦を迎えた広上淳一は、美智子皇后陛下の訪問を受けますます喜ばしい。

J・S・バッハ/管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068
尾高淳忠/交響曲「時の彼方へ」
~休憩(25分)~
J・S・バッハ/マニフィカト ニ長調BWV243
指揮/広上淳一
ソプラノ1/鈴木玲奈
ソプラノ2/吉田和夏
アルト/中山茉莉
テノール/吉田浩之
バリトン/浅井隆仁
合唱/東京音楽大学
コンサートマスター/白井圭(ゲスト)
ソロ・チェロ/菊地知也

プレトークで、尾高淳忠と広上淳一が登場し、二人は湘南学園の同窓生で同じ音楽の先生に教わっていて、その学園からとても多くの音楽家が育っていると聞きます。作曲家の尾高淳忠の交響曲〈時の彼方へ〉を広上淳一の指揮で演奏する記念すべき日に皇后陛下もご臨席です。

広上がついに歩み出すバッハへの道、始めがバッハ・管弦楽組曲3番〜尾高〈時の彼方へ〉〜バッハ・マニフィカトという組み合わせです。

ちなみにゲストコンマスの白井圭さんも湘南繋がりかもしれません、ウィーンフィルで弾いていた映像をよく目にしました。

今回のバッハは、古楽器演奏ではなくモダン楽器によるフル編成の演奏、特に「マニフィカト」は、受胎告知による「マリアの賛歌」に音楽をつけたもので、クリスマスや復活祭、精霊降臨祭など三大祝日に演奏されるような曲なので、若い合唱団と溌剌としたソリストたちが豊かに奏でる壮大なバッハを聴くことができました。

美智子皇后陛下は、前半のみ臨席されましたが本当はこのまま最後まで聞きたかったような名残惜しそうなご様子でした。

小林研一郎×ヴィルサラーゼ

7月5日(木)

読響 第580回定期演奏会は、ロシアのピアニズムを今に継承する世界的巨匠 エリソ・ヴィルサラーゼと炎の小林研一郎の組み合わせです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベートヴェン/ピアノ協奏曲第1番ハ長調作品15
〜休憩〜
チャイコフスキー/マンフレット交響曲作品58
指揮/小林研一郎
ピアノ/エリソ・ヴィルサラーゼ
コンサートマスター/長原幸太

エリソ・ヴィルサラーゼは、1942年生まれの75歳 ジョージア(旧グルジア)出身。
20歳でチャイコフスキー国際コンクール3位入賞、24歳でシューマン国際コンクール優勝を果たしたほか数々の賞を受賞しているピアニストで、教育者としても名高い。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲1番は、格調高く圧倒的な存在感で、小林マエストロとエリソ・ヴィルサラーゼと両巨匠の競演が繰り広げられました。

チャイコフスキーの「マンフレッド交響曲」は、イギリスの詩人バイロンの詩劇に着想を得たもので、小林マエストロの十八番、そのまま格調高く壮大なマンフレッドでした。読響、よく鳴りますね!

今日は娘と一緒なので、オーバカナルでお食事です。
「鮮魚のカルパッチョのガスパチョ」って名前が面白いスペインの冷たいスープが美味しかった。

 

クァルテット・ディ・クレモナ in  サルビアホール

7月4日(水)

サルビアホール 第98回クァルテット・シリーズは、2000年にクレモナで結成されたクァルテット・ディ・クレモナです。素敵な髭をたくわえたイタリア4人組で、日本音楽財団が所有する「パガニーニ・クァルテット」と呼ばれるストラディヴァリウス4挺を貸与されている。

ウェーベルン/弦楽四重奏のための緩徐楽章
モーツァルト/弦楽四重奏曲第19番ハ長調K465「不協和音」
~休憩~
プッチーニ/弦楽四重奏のための「菊」
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第8番ホ短調作品59-2「ラズモフスキー第2」
クァルテット・ディ・クレモナ Quartetto di Cremona

 

2002年から現在のメンバーで活動をしており、全員がジェノヴァ出身で、世界中のフェスティバルや演奏会で活躍して批評家や聴衆から高い評価を受けている。

ウェーベルン(1883−1945)のロマン的な「緩徐楽章」は、22歳の時の作品。
モーツァルト(1756−1791)の「不協和音」はハイドンセットの第6曲。
プッチーニ(1858−1924)「菊」哀愁を誘う名曲で、マノン・レスコーに転用されている。
ベートーヴェン(1770−1827)ラズモフスキー3曲の2曲目。

アンコールは、ボッケリーニのメヌエット、ホールに優しく響きます。

日比谷パレスでランチ

6月26日(火)

今日は久しぶりで、友達とランチです。
方々から集まって5名さま、場所は「日比谷パレス
新緑が美しい日比谷公園の中にひっそりと佇む都会の森の一軒家でゆったりと食事を楽しみました。

ズッキーニのスープ・鯒(こち)の和え物・赤米のサラダ・イサキのソテー・いちごのソルベとりんごのコンポートなどなどフランスのアルマンシェフが作る料理を堪能しました。
帰りは、緑の森を抜けて日比谷ミッドタウンの中も迷いながら地下に潜入して有楽町にたどり着きました。
今度は秋の〝いざ鎌倉〟です、お楽しみに!

読響・マイスター R.シュトラウス特集

6月19日(火)

第579回 読響定期演奏会は、6月16日に亡くなられた ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー氏に哀悼の意を表すため、チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみわり人形」から「情景/冬の松林」を演奏しました。昨年のブルックナー交響曲5番は忘れられない演奏でした。

今日の演奏は、コルネリウス・マイスター指揮で、R.シュトラウス特集です。

R.シュトラウス/交響詩〈ドン・キホーテ〉作品35
〜休憩〜
R.シュトラウス/歌劇〈カプリッチョ〉から前奏曲と月光の音楽
R.シュトラウス/歌劇〈影のない女〉による交響的幻想曲
指揮/コルネリウス・マイスター
チェロ/石坂団十郎
ヴィオラ/柳瀬省太
コンサートマスター/小森谷巧

2017年4月から読響の首席客演指揮者を務めているコルネリウス・マイスターは、ドレスデン国立歌劇場〈サロメ〉やウィーン国立歌劇場〈アラベラ〉で得意なR. シュトラウスを振り高く評価されている、ハノーファー生まれの現在37歳。

リヒャルト・シュトラウス(1864−1949)1897年に作曲された「騎士的な主題による幻想的変奏曲」という副題を持つ〈ドン・キホーテ〉は、チェロの石坂団十郎が悲しげな騎士ドン・キホーテを独奏、サンチョ・パンサは読響ヴィオラ奏者の柳瀬省太が担当する。

1941年完成した〈カプリッチョ〉は、シュトラウスが作曲した最後のオペラで、オペラ芸術について「言葉か音楽か」議論が繰り返される。その前奏曲がヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ2本ずつで演奏される弦楽六重奏で、ほのかな憂愁をたたえた典雅で優美な響きが心地よい。「月光の音楽」は、この歌劇の最終場面の開始を告げるオーケストラによる間奏曲で、ホルンが叙情的で美しい旋律を静かに鳴らしてはじめられる。

〈影のない女〉による交響的幻想曲は、1917年に作曲された〈影のない女〉の主要な楽曲部分をもとに晩年のシュトラウスが1946年に編曲したもの。第2の〈魔笛〉を意識して作った〈影のない女〉の「影」は子供を産む能力の象徴で、メルヘン風オペラとなっている。

 

日生劇場 オペラ「魔笛」

6月17日(日)

日生劇場開場55周年記念公演 NISSAY OPERA 2018
モーツアルト・シリーズ オペラ「魔笛」

モーツァルト/歌劇「魔笛」
ザラストロ/伊藤貴之
タミーノ/山本康寛
パミーナ/砂川涼子
夜の女王/角田祐子
パパゲーノ/青山貴
パパゲーナ/今野沙知恵
モノスタトス/小堀勇介
侍女Ⅰ/田崎尚美
侍女Ⅱ/澤村翔子
侍女Ⅲ/金子美香
童子Ⅰ/盛田麻央
童子Ⅱ/守谷由香
童子Ⅲ/森季子
弁者&僧侶Ⅰ/山下浩司
僧侶Ⅱ/清水徹太郎
武士Ⅰ/二塚直紀
武士Ⅱ/松森治
合唱/C.ヴィレッジシンガーズ(合唱指揮/田中信昭)
管弦楽/新日本フィルハーモニー交響楽団
指揮/沼尻竜典
演出・上演台本/佐藤美晴
ドラマトゥルク/長島確
美術/池田ともゆき
照明/伊藤雅一(RYU)
衣裳/武田久美子
ヘアメイク/橘房図
映像/須藤崇規
舞台監督/幸泉浩司、井坂舞

びわ湖ホール芸術監督の沼尻竜典さんの指揮、第23回五島記念音楽賞オペラ新人賞(演出)受賞の佐藤美晴さんの演出、演奏は新日本フィルハーモニーと大勢の応募者の中からオーディションで選び抜かれた実力ある歌手の皆さんによる迫真のオペラ「魔笛」です。私たちは16、17日のうち2日目(日)の方の公演を見てきました。

幕前に、小さなピアノが置かれていて序曲が始まると3人の童子が五線譜に曲を書き出す。

幕が開くと舞台は絵本から飛び出したような演出で、2冊の開いた本にプロジェクションマッピングで音符・鳥・雨・火・などが映し出されて物語が進んで行きます。

歌以外は日本語でとてもわかりやすい、イケメンとかマンガとかスマホで現在地を確認したりスマホでワインを注文したり若者世代の人気獲得も負けていない。そうですね、日生劇場のモーツアルト・シリーズは中・高校生に「本物の舞台に触れる機会を」という趣旨ですから。

夜の女王が支配する夜の世界と、ザラストロが支配する昼の世界、またこれは女の世界と男の世界のようでもあり、どちらが善でどちらが悪と決められない関係にある。この相反する2つの世界を大人の老いつつあり、滅びつつある世界と捉え、若いタミーノとパミーナそして自由なパパゲーノが世代交代をして行く物語で、彼らが愛を発見し、手に入れて行くことが重要なポイントとなる。

何よりも沼尻マエストロの明確で、柔らかく自然な指揮は、歌をじっくりと聞かせてくれて、ホロリとする場面がたくさんありました。歌手の皆さん歌唱力が素晴らしい。

佐藤美晴さんがアフタトークで、(インヴィジブル)目に見えないものが良いと言っていました。
演出も目に見えないような演出の方が良い。音楽も童子も目に見えないもの。

インキネン・メンデルスゾーン イタリア特集

6月15日(金)

第701回 日本フィル東京定期演奏会は、インキネン指揮でメンデルスゾーン特集です。
先週は横浜定期でメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」、今回は交響曲「イタリア」を中心にイタリアをテーマにしてプログラムされています。

シューベルト/イタリア風序曲第2番ハ長調D.591
メンデルスゾーン/ピアノ協奏曲第2番ニ短調作品40
~休憩~
メンデルスゾーン/交響曲第4番イ長調作品90「イタリア」
指揮/ピエタリ・インキネン
ピアノ/サリーム・アシュカール Saleem Ashkar
コンサートマスター/扇谷泰朋
ソロ・チェロ/菊地知也

イタリア的といえば今年没後150年を迎えるロッシーニ(1792−1868)の影響を顕著に受けているシューベルト(1797−1828)の「イタリア風序曲」2番は、まるでロッシーニのアリアが聞こえてきそう。
メンデルスゾーン(1809−47)は、ハンブルグで生まれベルリンに育ちライプツィヒで活躍した。
そして1837年にピアノ協奏曲2番を書いた。ピアノはベヒシュタイン社製のコンサート・グランド、スタインウエイとは構造が違って最高音から最低音まで統一した音色が聞かれる。ピアニストがサリーム・アシュカール1976年生まれのイスラエル人で大きなベヒシュタインを弾きこなせる立派な体格をしている。アンコールは、シューマンの「トロイメライ」
最後はメンデルスゾーンの交響曲4番「イタリア」、イタリア旅行中に作曲が始められた。イタリア民族舞踊であるタランテラを思わせる沸き立つようなリズムが特徴です。
演奏後はインキネンのサイン会が行われ、何にでもサインしてもらえると「傘」にサインをしてもらった人がいました。

日本フィルは、2019年4月2日からインキネンとともにフィンランドを始めドイツ・オーストリア・英国の諸都市をめぐるヨーロッパ公演をします。ファンのツアーも準備中だそうです、楽しみですね!

クァルテット・エクセルシオ 第34回 東京定期演奏会

6月12日(火)

第34回 クァルテット・エクセルシオ 東京定期演奏会は、東京文化会館小ホールにて行われました。


今日の演奏会は赤で統一したエクセルシオのメンバー
(山田百子:ヴァイオリン  大友肇:チェロ  西野ゆか:ヴァイオリン  吉田有紀子:ヴィオラ)

 

ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第6番変ロ長調作品18-6
モーツァルト/弦楽四重奏曲第15番ニ短調K.421
~休憩~
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲第12番ヘ長調作品96「アメリカ」

ベートーヴェン(1770−1827)の弦楽四重奏曲第6番は、1800年頃に書かれた作品で、最後の楽章「憂鬱に」と記されたアダージョからロンドの明るいドイツ舞曲に移り勢いよく終わる。
モーツァルト(1756−91)の弦楽四重奏曲第15番はハイドン・セット全6曲の中の2番目の曲。試演会で今のエクだから出来るモーツァルト、もっと取り上げて欲しいとエクフレンズからリクエストがありました。
最後はドヴォルザーク(1841−1904)の「アメリカ」思い入れたっぷりのエクの「アメリカ」でした。
アンコールは、ドヴォルザークの「糸杉」から第1曲「わかっているとも、甘い望みを持って」

今年結成25周年を迎えた、クァルテット・エクセルシオは皆様からアンケートをとって「エクだからできる!弦楽四重奏リクエストコンサート」をしようと企画しています。もう一度聴きたい曲を皆様から募集していますので演奏会のチラシをよくご覧ください。

インキネン・メンデルスゾーン特集

6月8日(金)

6月の日本フィル・横浜定期演奏会は通常の土曜日でなく8日(金)の7:00から開演で、ピエタリ・インキネンのオール・メンデルスゾーン・プログラム。
初夏の夜にふさわしい音楽会です。

メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
~休憩~
メンデルスゾーン/劇音楽「真夏の夜の夢」~序曲/スケルツォ/間奏曲/夜想曲/結婚行進曲
指揮/ピエタリ・インキネン
ヴァイオリン/川久保賜紀
コンサートマスター/木野雅之
ソロ・チェロ/菊地知也

プレトークは、奥田佳道さん、メンデルスゾーン(1809−47)が20歳の時1829年に指揮者・ピアニスト・作曲家としてデビューするためにロンドンに行き、大成功を収める。その帰りに1ヶ月半に渡るスコットランド旅行に出かけ出来たのが「フィンガルの洞窟」と「スコットランド交響曲」。

インキネンもメンデルスゾーンがとても気に入っている風の爽やかな演奏です。
次の川久保賜紀さんとのヴァイオリン協奏曲もインキネンと川久保賜紀さんがザハール・ブロンの同門下生ということで聴き心地がとても良い。
最後のフルート二重奏で始まる「真夏の夜の夢」、今日は難波さんがファーストフルートです。まさに夢の始まりといったところでしょうか。最後の結婚行進曲も大げさにならずにさらっといきました。
そしてアンコールは、メンデルスゾーンの無言歌集から「舟歌」をオーケストレーションしたものです。

 

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